iOS版AnTuTuベンチマークのバージョン9が公開！

執筆者 : tatsu

スマホやタブレットのベンチマークでかなり有名なのがAnTuTuベンチマーク。先行して公開されていたAndroid版バージョン9から約5ヶ月遅れてiOS版もバージョン9へとアップデートされました。

目次をクリックすると各項目へ移動します

AnTuTu バージョン9の主な特徴

App Storeでのアップデート内容は中国語で分かりにくいですが、かいつまんで書くとこんな感じ。

その内の上から3つの項目について簡単に紹介していきます。

▼AnTuTu バージョン9でのGPU計測では新たに「Swordsman」という新たなテストシーンが追加。Android版はVulkan APIを使用していましたが、iOS版ではMetal APIへと変更されています。↓

AnTuTu バージョン9

GPU計測ムービーは「Swordsman」の他に、OpenGL ES3.1の「Refinery」、Metalの「Terracotta」の2つが用意されており、「Swordsman」以外の2つは前バージョンから続投しています。

テストムービー自体はAndroid版と変わらないものの、Android版とiOS版ではAPIの違いもあるため、OSを跨いだ単純な比較が難しい点は覚えておいた方がいいかもしれません。

UX部分では、画像処理の部分もテコ入れ。iPhoneやiPadの写真形式で用いられているHEIF形式の画像処理パフォーマンスの計測も追加されました。

HEIFファイルはカメラAppでのデフォルト形式であるとともに、iOSではもうすっかりおなじみになりましたので、HEIFファイルの処理を導入することでより正確な画像処理パフォーマンスが測れるってことですね。

HEIF形式の画像処理テストの他にも、ビデオコーデックのパフォーマンス計測も追加されています。

内容としては、4K、1080P等の各種解像度とH264、H265、AV1のフォーマットによる動画の再生を行うものになっています。

AnTuTuはバージョンアップすると同一機種でもスコアが伸びる傾向にありますが、AnTuTu バージョン9もその例に漏れずスコアは基本的に前バージョンよりも伸びます。

▼試しに手持ちのiPad（第7世代）で計測。バージョン8では約26万点でしたが、バージョン9では約35万点と大幅にスコアが向上。↓

▼手持ちのiPad mini 4でも計測してみました。しかし、計測自体は完了したものの、「Swordsman」の計測中は真っ暗で音楽しか流れなかったり、GPUスコアが異常に高かったりとキチンと計測できてなさそうな感じです。↓

GPUスコアがおかしくなってしまったのはAnTuTuアプリの問題か、それとも端末性能に起因するものなのか…

iPad mini 4の異常なスコアは別として、iPad（第7世代）のスコアをご覧になれば分かるように、ここまで大きくスコアが変動しているのでバージョン違いでの計測スコアの読み違いには注意したいところ。

スコアを参考にする際はBenchmark Resultsの横にある（V〇〇）の数字をよく確認する事を心がけましょう！

最後にガルマックスではAnTuTu実機ベンチマークスコアのデータを収集、公開をしています。ちなみに筆者が掲載や管理をしてます。

前バージョンのAnTuTu バージョン8は読者の皆様の協力もあり、なんと380機種以上の実機データが集まっています。他人事みたいな書き方になりますが、「実機で収集したデータがこれほど集まるのはかなりすごいなぁ」と思っていたり。

バージョン9の実機データは先行して公開されていたAndroid機種の分を少しずつ公開しているのですが、今回のiOS版バージョン9追加により念願のiPhoneやiPadの実機データが加わることになり、更にデータベースが充実することと思います。

▼ガルマックスで収集しているAnTuTuスコアの参考ページはこちらからどうぞ！ページ内検索に端末名、SoC名を入力すればお好みの条件で検索も可能ですよ！↓

スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ

▼バージョン9を含めたAnTuTuスコアの投稿も受け付けているので、「データ提供に協力してもいいよ！」って方は要綱に沿って投稿をお願いします！↓

スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアを随時募集しています！