Windows 11のセキュリティ、標準搭載の「Windows Defender」だけで足りるのか

Windowsのセキュリティ対策は本当に「Windows Defender」で十分なのか

Windows 11にはOS標準機能として「Windows Defender ウイルス対策」という総合セキュリティソフトがプリインストールされています。

かつてはウイルス・マルウェアなどの検出精度に問題があったため、個人ユーザーでも「Avast!」や「Avira」「AVG」などの無料版が存在するセキュリティソフトの導入を勧める記事がPC系雑誌・メディアなどで多数公開されていました。

しかし現在Windows 11にプリインストールされている「Windows Defender セキュリティ対策」はOS標準機能とは思えないほど強力になってきているため、“基本的には”無料・有料問わずサードパーティ製セキュリティソフトを改めて導入する必要性は少なくなってきました。

実はかなり歴史が長いソフト

現在の「Windows Defender ウイルス対策」の元になっているWindows Defender Anti-Virusは、もともとMicrosoftの製品ではありません。Microsoftが2003年12月に買収したサードパーティメーカーのGIANT Company Software社が開発した「GIANT AntiSpyware」がベースになっています。

当初はWindows XPの正規版利用者向け特典として、正規版認証プログラム(WGA)の確認チェックで正規版OSを利用していると認定されたユーザーを対象にフリーソフトとして配布されていました。

最初はスパイウェア対策機能のみ搭載されていましたが、2012年にリリースされたWindows 8に同梱されているバージョンから、別ソフトとして公開されていた「Microsoft Security Essentials」と統合される形でウイルス対策機能も追加されました。

現行バージョンとなるWindows 11では、標準ブラウザとして搭載されているMicrosoft Edgeと連携した強力なフィッシング・マルウェア対策機能「Microsoft SmartScreen」や、ハードウェアレベルで悪意のあるソフトウェアの実行を防ぐ「コア分離」機能などが利用可能となっています。

かつてはセキュリティソフトとして難があったが、現在は市販ソフトと同等レベルに

Windows 11にプリインストールされている「Windows Defender ウイルス対策」
Windows 11にプリインストールされている「Windows Defender ウイルス対策」

Windows Vistaがリリースされた頃に一時期販売されていた「Microsoft Live OneCare」や、現在のWindows Defenderウイルス対策に統合される形で消滅した「Windows Live Essentials」もそうなのですが、長年フリーウェアとして公開されていたサードパーティ製Windows用ウイルス対策ソフト・総合セキュリティ対策ソフトと比較すると、ウイルスやスパイウェア等、悪意のあるソフトウェアの検出率がかなり劣っていた時期がありました。

「Avast! Anti Virus(無料版)」や「AVG Antivirus Free Edition」「Avira Antivirus Free Edition」といった、ウイルス・スパイウェアの検出率が高い上に個人ユーザーであれば無料で利用できるウイルス対策ソフト・総合セキュリティ対策ソフトも選択肢として多数用意されていました。そのため前述の通り、PC雑誌やメディアではOSに標準で備わっているWindows Defenderではなく、サードパーティ製無料ウイルス対策ソフト・総合セキュリティソフトの利用を推奨する記事が多数公開されていました。

かのあゆが知る限り、Windows 8.1がリリースされた頃あたりまではWindows Defenderの利用を推奨するユーザーはあまりいなかった記憶があります。かのあゆ自身もWindows Defenderは一切使用せず、Avira Anti Virus Free EditionやAVG Anti Virus Free Editionを導入していたのをいまでもはっきりと覚えています。

機能も大幅に強化されている

ただし、Windows 10時代になってからウイルス・マルウェアといった悪意のあるソフトウェアの検出率が、市販されているウイルス対策ソフト・統合セキュリティソフトと同等レベルまで向上しました。

さらにOS標準機能であることを活かして、前述の「Microsoft SmartScreen」、「コア分離」などの機能が追加されていった結果、個人利用であればあえてサードパーティ製のウイルス対策ソフト・セキュリティ対策ソフトを導入しなくても十分悪意のあるソフトウェアから保護できるようになりました。

まとめ

Windows Defender 定義ファイル更新

法人向けユーザー向けの機能として、より強力なセキュリティ対策機能が利用できる「Windows Defender For EndPoint」も用意されるなど、もはやかつての「Windows Defender」とは別物となっています。

ウイルス・マルウェア検出のために必要となる定義ファイルも、Windows Update経由で更新プログラムとともに、特に何も設定を行わなくても定期的に自動更新されます。メモリ消費率も少なめとなっているため、“基本的には”個人ユーザーであればあえてサードパーティ製ウイルス対策ソフト・総合セキュリティソフトを入れる必要性は少なくなってきました。

実際かのあゆ自身も、Windows 10時代になってからは前述の「Avira AntiVirus」や「Avast!」などの無料公開されているものも含め、サードパーティ製セキュリティ対策ソフトを別途導入することはなくなりました。

ただし、サードパーティ製セキュリティソフトではWindows Defenderウイルス対策では利用できない、メール送受信時のウイルスチェック機能などが利用可能となっています。そのため、決して「Windows Defenderウイルス対策があれば他のセキュリティソフトはもはや不要!」というわけではありません。メーカーごとに様々なメリットを享受することができるので、よりセキュリティ対策を強化したいのであればサードパーティ製ソフトウェアへの乗り換えも選択肢としては十分ありなのではないでしょうか。

ページトップへ