Microsoft、Windows 11がRAM8GB以上を搭載するPCで快適に動作するシステム調整を発表
- コラム・解説・知識
- ※ 当メディアのリンクにはアフィリエイト広告が含まれています

MicrosoftがRAM 8GB以上を搭載するPCでもWindows 11が快適に動作するよう、パフォーマンス調整を行う予定であることを発表しています。
先日「RAM 8GBでも軽作業であれば意外といける」という記事を掲載したばかりですが、2026年に入ってSSD・HDDやRAMの販売価格が大幅に高騰したこともあり、Microsoft自身がRAM容量を8GBに「スペックダウン」したSurface Pro/Laptopを導入(国内では未投入)していることもあり、今回の対応に至ることになったのではないかと予想しています。
目次をクリックすると各項目へ移動します
RAM 8GBのSurface Laptopは「重い」らしい

Intel Core/Core UltraやAMD Ryzenなど、十分な性能を有しているIntel x86-64アーキテクチャベースのCPUを搭載したWindows 11搭載PCではかなりカツカツではあるものの、Microsoft Office/Microsoft 365 Apps等のビジネスアプリの利用やWEBブラウジングといった作業であれば、RAM 8GB構成でも特に問題なく利用できるというのは以前紹介したとおりです。
しかし、Qualcomm Snapdragon X2シリーズなどを搭載するARMアーキテクチャベースのSoCを搭載するWindows 11 PCの場合「ARMにネイティブ対応しているアプリ以外はIntel x86-64 CPUのエミュレーター“Prism”で動作する」という仕様になっている関係で、海外情報サイトThe Vergeにて掲載された「Snapdragon X Eliteを搭載するSurface LaptopのRAM 8GB構成モデル」のレビューにおいては「何をさせるにも動作がもたつく」と評価される事態になってしまっています。
実際、かのあゆ自身もSnapdragon 850を搭載する、ARM版Windows 10搭載PCとしては最も初期のモデルとなるLenovoの「YOGA C630」(RAM 4GB)を購入しましたが、Windows 10 ProからWindows 11 Proにアップグレードしたところ、アップグレード前には発生しなかったキーボード入力関連の不具合(一部キーの入力が大幅に遅延する)などが発生した上に、The VergeでのSurface Laptopのレビューと同じく「エクスプローラーを立ち上げるだけでももたつく」という挙動だったので、結局手放してしまっています……
Intel x86-64版Windows 11の場合、RAM 4GBでも一応なんとか動くことには動くため、ARM版Windows 11の場合、そもそも「RAM 16GB以上搭載していないとまともに使えない」というのが現状と考えてしまっても良さそうです。
「ゲーミングPCであればRAM容量は32GB以上を推奨」という文面をひっそりと削除
また、Microsoft公式ブログにて公開されているゲーミングPCに最適なシステム構成を案内する記事に記載されていた「ゲームをプレイしながらDiscordやブラウザを併用する場合、RAMは32GB搭載することを推奨」という文面をひっそりと削除しています。
そもそも同ページ内では、いくら強化されたとはいえ、dGPU(外部GPU)と比較すると性能が劣るiGPU(CPU・SoC内蔵GPU)を搭載することが多いCopilot+ PCをゲーミング用途で推奨していたこともあり、もともとRAMやストレージ製品の価格高騰以前からいろいろと指摘があった内容でした。
内容をサイレント修正するあたり、この状況だとWindows 11の設計そのものを見直さないといろいろとまずい状況になってしまった焦りが、いろいろと見えてきます。だからといってInternet ArchiveやWeb魚拓サービスのクロールまでブロックするのはどうかとは思うのですが……(汗)
具体的な対応について
2026年に入ってからMicrosoftは「Windows K2」と呼ばれるWindows 11の大幅更新プロジェクトを立ち上げており、既にエクスプローラーのパフォーマンス向上やアプリの起動など負荷がかかる作業を行う際に一瞬だけCPUのクロックを向上させる「Low Latency Profile」の実装など、パフォーマンス面での調整が実施されています。

今後、さらにWindows 11以降でエクスプローラーやスタートメニューなどで採用されているフレームワークを「WinUI 3」に移行し、OSのコンポーネントを軽量化するなど最適化を進めることでRAM 8GB“以上”のPCでの動作パフォーマンスを改善していく方針で、現在Windows 11の開発を行っており、その結果は早ければ今年後半に一般ユーザー向けにリリースされる予定の大型アップデート、「Windows 11 Version 26H2」から反映される予定となっています。
まとめ

近年Microsoftが展開している生成AI「Copilot」を推してきたこともあり、「メモ帳」や「ペイント」などの生成AI関連の機能を積極的に搭載してきたWindows 11。その結果、「素の」状態のメモリ使用量もかなり増えてきていて、「8GBだとかなりぎりぎり」という状況でした。
Microsoftに限らずDellやHPなどのPCメーカーでも、比較的安価な価格帯で購入出来るエントリーモデルでは、RAM容量を8GBまで減らさないといろいろと厳しい状況になったが故の方針転換なんだろうなぁとは思いつつ、今後Windows 11が軽量化される方針で開発を行っているのは個人的にはいい傾向なのではないかなと思っています。
ただし、OSが軽量化してもRAMが積まれていれば使える限りRAM容量を消費するGoogle Chromeのようなアプリも存在しますし、Microsoftの公式発表だとあくまで「8GB“以上の”RAMを搭載したPCへの最適化」という表現にしている点は少し気になるところ。
日本国内では前述のRAM 8GB版Microsoft Surface Pro/Surface Laptopが現時点においては投入されていないことからも分かるとおり、特にRAMに関しては「Windowsが軽量化されるから8GBでもいいや!」ではなく、「長期的に使うのであればライトな使い方であっても最低16GBはないと将来的には動作が厳しくなってくる」と考えた方が良いかもしれません。
特にノートPCの場合、RAMがメインボードに半田付けされる形で取り付けられているオンボード仕様のものが主流となっていて、ユーザーが後からRAMを換装・増設できない機種も多数販売されているので、今RAM容量が8GBしか搭載されていないWindows 11搭載PCを新規購入するのはあまりお勧めできません…