Microsoft、Windows 11 Version 26H2を正式発表 - 更新プログラムを毎月適用していれば短時間で完了の「eKB」形式で配信予定

Microsoftが6月20日に、Windows 11の次期大型アップデート「Windows 11 Version 26H2」の詳細を発表しました。
昨年のWindows 11 2025 Update(Version 25H2)と同じく、OSの“コア”は2024年にリリースされたWindows 11 2024 Update(Version 24H2)がベースとなっています。そのため、毎月Windows Updateを必ず適用しているユーザーであれば、更新は5分程度で完了します。
今回も「イネーブルメントパッケージ」形式で更新

例年通りであれば10月以降に一般ユーザーへ順次展開される予定の「Windows 11 Version 26H2」(例年通りなら正式名称は「2026 Update」になるはず・・・)。こちらへの更新は昨年と同様に、「イネーブルメントパッケージ(eKB)」と呼ばれる、バージョンナンバーを切り替える“だけ”の小さな更新プログラムを適用するだけですぐに完了します。
eKBとは、2020年5月にリリースされたWindows 10 May 2020 Update(Version 2004)から採用された仕組みです。毎月提供されている更新プログラムに、次期大型アップデートの新機能を「無効化」した状態で事前に組み込んでおき、「eKB」を適用することでその機能を「有効化」し、短時間で更新を完了させることができます。
Windows 11の場合、OSの設計が大幅に変更された2024 Updateの時のみ、設定を引き継いだままOS本体を丸ごと上書きする「インプレースアップグレード」形式(Windows 10 Version 1909以前やWindows 8.1以前と同じ)で提供されていました。しかし、それ以降は再びeKB形式での更新に切り替わっています。
ただし、Windows 10やWindows 11 Version 21H2~2023 Update(Version 23H2)から更新を行う場合は、Windows 11 Version 26H2のインストールイメージをダウンロードしてからインプレースアップグレードを行うことになります。そのためPCの性能にもよりますが、場合によっては1~2時間程度時間がかかります。
また、今年の初めからQualcomm Snapdragon X2シリーズを搭載するPCにのみプリインストールされている「Windows 11 Version 26H1」については、現行バージョンのWindows 11 2025 UpdateとはOSのコア部分も含めて「別物」としてリリースされています。そのためVersion 26H2に直接更新することはできません。こちらに関しては、来年リリースされる予定の次期大型アップデートで統合される予定となっています。
今年も大きな新機能はなし
Windows 11自体、2022年にリリースされた2022 Update(Version 22H2)の頃から、OSの新機能を大型アップデートではなく「毎月配信される更新プログラム」に含める形で実装されることが多くなりました。
それに加えて、メモ帳やペイントなどのOS標準アプリも、定期的に更新が配信されるストアアプリへの移行が進んでいます。こうした背景もあり、現行バージョンの2025 Updateと同様、OS自体に目立った新機能はありません。
生成AIの高性能化に伴うエンジニアの大量リストラや、半ば押しつけとも言える自社製AI「Copilot」の統合などにより、Version 24H2のリリース当初はバグも多く、正式版としてリリースするにはかなり不安定な状態でした。
しかし、今年に入ってユーザーの意見に寄り添う方針に変更されたことや、OS自体がかなり安定してきたこともあって、今年も大きな変更を加えるのではなく「安定性」を重視することにしたように感じられます(まだ細かい部分で変な不具合が定期的に発生していたりはしますが・・・)。
まとめ - 来年はかなり大きなアップデートになりそう?
Windows 11 Version 26H2は現在、Windows Insider Programの「Beta」「Dev(Experimentalに名称変更中)」チャンネル登録ユーザー向けに先行ビルドの配信が開始されています。
今から新規で試してみたい場合は「Dev」チャンネルを選択することで、先行開発ビルドとなる「Windows 11 Insider Preview Experimental Build 26300」にeKBパッケージを適用して更新することが可能です。
Windows Insider Programで配信されているビルドは、あくまで開発・検証用途を目的とした正式版とは別枠扱いのものです。
2026年4月からは、OSのコアが安定版ベースであれば、Windows Insider Programをやめて安定版にクリーンインストールし直すことなく切り替えることが可能になっています。一足先に試してみたいという方であれば(念のためバックアップを取った上で)、Experimentalチャンネルに登録して先行開発ビルドに更新してみても良いかもしれません。

なお、来年リリースされる予定のWindows 11 Version 27H2(2027 Update)についても、Windows Insider Programの「Experimental (Future Platform)」チャンネルで既に先行開発ビルドの配信が開始されています。
現状、2024 Update~Version 26H2から特に大きな新機能などは含まれていないようですが、前述の“実質”Snapdragon X2シリーズ専用バージョンとなるVersion 26H2と統合されることもあり、OSのビルドナンバーが「29599」と大きく変更されています。そのため、来年の大型アップデートはeKB形式ではなく、インプレースアップグレード形式で提供されることになるかもしれません。