様々な格安SIMの通信速度を計測するツール「SIMW」がサービス開始
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大手キャリアから通信回線を借りて通信サービスを提供するMVNO。世間では”格安SIM”と呼ばれており僕も一時期は十数社と契約していた。
現在、僕は「格安SIMを解約。結局、使い続けた回線はこれだった」でも書いている通り格安SIMの通信品質が合わず、ほぼ全ての格安SIMを解約してしまった。
格安SIMは大手キャリアから回線を”借りている”以上、同時に捌ける数に上限があり、沢山の方が利用する時間帯では通信速度が著しく落ち込む。
数多くのメディアでは格安SIMの通信速度を毎月せっせと計測して何処が良い、何処が悪いと優劣を付けているが、どの様な条件下で計測しているのか分からない以上、判断材料として不十分な部分も多々あった。
例えば、通信速度は様々な条件で変動する。
- 計測場所による変動
- 計測時間による変動
- 計測端末による変動
多くの個人メディアではこの辺りが明確にされておらず、この様な事情からネット上の情報を鵜呑みにせず、自身で実際に格安SIMを試すことが大切。と言い続けてきた。
この考えは現在でも変わらないが、SIMWは場所、時間、計測端末が統一されており、格安SIM通信速度や品質を判断する1つの指標に”成り得る”と思ったの「SIMW」を紹介したいと思う。
2020年10月2日追記:SIMWは2020年9月30日付けでサービス終了したようです。この記事自体は残しておきますが、SIMWのサービスへのリンクは削除しました。
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現在、SIMWでは人気格安SIMの上位6社の通信速度を計測中。
SIMWは現在以下の格安SIMの通信速度を計測している。
- IIJmio
- mineo
- OCNモバイルONE
- BIGLOBE SIM
- 楽天モバイル
- FREETEL
今後も通信速度のリアルタイム計測を行うMVNOは増えるようだ。
計測端末は同一機種、場所も固定化、そして同時計測。
SIMWは各MVNOの通信速度を計測する機材としてiPhone 6sを利用する。現在、6社の格安SIMを扱っているが、1枚のSIMに対し1台のiPhone 6sを使う事で全く同じ時間に同時計測可能な体制でサービスを提供している。
▼通信速度の計測は30分毎に行っている。個人的にはもう少し細かく計測して頂きたいと思った。↓
実使用に近い計測方法を採用。
SIMWは通信速度を計測する通信速度計測アプリは利用しておらず、iPhoneで利用できるSafariブラウザー上でレイテンシを含む時間で通信速度を割り出している。
これは、一部の格安SIMで通信速度計測アプリ利用時のみ良好な通信速度が出るようなカスタマイズを避ける為だ。
グラフは複数選択で比較も可能。
SIMWが計測している格安SIMの通信速度をチェックするには公式サイトへアクセスするだけでいい。
画面に表示されている各MVNOのレ点を操作することで単一ブランドの通信速度を確認することも、複数のブランドを比較することも可能で、下り(ダウンロード速度)、上り(アップロード速度)もチェック出来る。
SIMWが格安SIM通信速度の指標となるのは、今後の対応力次第。
僕も長いこと格安SIMを扱ってきた身なので、SIMWのサービスは素晴らしい試みと評価する一方で、今後、SIMWが格安SIM通信速度の指標となるには、もうひと頑張りといったところ。
SIMWでの通信速度計測は現状だと僕は「大雑把な速度計測」であると感じた。
例えば、分刻みで通信速度が変動する格安SIMで30分毎の計測では判断材料として不十分だと思う。
また、格安SIMでは帯域確保の為に動画など特定のデータ通信を行う場合、帯域調整する独自カスタマイズを行っているが、現状のSIMWは”何”を対象に通信速度を計測しているのか分からない。
まだまだサービスが開始となったばかりで気になる部分もあるが、機材や場所、時間に関して明確なので、僕としてはメディアが独自に様々な端末で一般的な通信速度計測アプリを用いて計測した情報よりも、信頼性が高くなっていくのではないかと思う。