公式ストアでも安心できない?国民的人気アニメの公式を装う悪質スマホゲーとWEB広告の問題点

大手サイトなどに掲載されている某国民的人気アニメの公式を名乗るスマホゲーの実態について解説します

2026年10月現在、「某国民的人気アニメの最新モバイルゲーム」を称するWEB広告が表示される場合があります(ガルマックスでも当該広告を確認済です)。

一見すると特に問題がない公式アプリのように見えますが、実は権利者からの許諾を一切受けていない、いわゆる「海賊版」となります。

現時点でもGoogle Play Storeで配信されていることを確認済(2026/10/28時点)

当該アプリは現在でもGoogle Play Storeで「先行アクセス」として公開されていて、誰でもダウンロードできる状態になっています。

どのような通信を行っているかは不明です。また、既存の公式タイトル・原作アニメなどから無断転載したと思われる画像・音声・BGMなどがアセットに含まれているため、筆者(かのあゆ)は実際にダウンロードして内容を確認していません。

▼AppleのApp Storeではそれらしきアプリが見当たらなかったものの、Google Play Storeではこの記事を執筆している10月28日時点でまだ公開されています・・・(画像は一部加工してあります)↓

Google Play Storeスクリーンショット

当該広告にはAppleのアプリ配信プラットフォーム「App Store」のロゴも記載されていましたが、実際に配信されていたかどうかは確認できませんでした。

ただし、似たような“著作権的にグレー、またはブラック”なアプリはApp Storeでもいくつか公開されています。

正規プラットフォームとして展開されているGoogleの「Google Play Store」やAppleの「App Store」、Microsoftの「Microsoft Store」では、アプリを配信する際にあらかじめ厳密な審査を行い、公開するかどうかを判断しています。

しかし残念ながら、今回紹介したような著作権的に真っ黒なアプリが「動作上は“一見”問題がない」という理由で審査を通過し、そのまま公開されてしまうケースは多々あったりします。

権利的にアウトなだけでなく、悪意のあるコードが含まれている可能性も

内容的にもかなり問題があるため、あえてリンクは貼りません。

海外ユーザーがアップロードしたYouTubeのプレイ動画を見る限り、当該アプリは権利者の許諾をちゃんと得てリリースされた既存の公式ゲームや、原作アニメなどの画像・音声データを無断利用していたようです。これだけでも「ブラック」な内容です。

▼権利者から許諾を受けていないにもかかわらず、原作のリソースをこれでもかというほど無断利用しています・・・(YouTubeで公開されているプレイ動画より引用、画像は一部加工してあります)↓

アウト過ぎるプレイ動画

動画で確認できた範囲では、それ以外は広告表示などもなく、アプリとしては特に問題がないように見えます。

ただ、アプリ内決済機能も用意されていたため、おそらく近いうちに著作権侵害などを理由にGoogle Play Storeから削除されるでしょう。

開発元は全く同じ内容のゲームをタイトルや開発者名義を変えて何度もリリースしているようなので、当該アプリが削除されても、また別の名前で再リリースされそうです・・・いたちごっこですね。

「著作権侵害」というだけでもアウトなのですが、このようなアプリには各プラットフォームの審査をすり抜ける形で、マルウェアや情報を抜き取る悪意のあるコードが含まれている可能性があります。

広告プラットフォームはそろそろ「WEB広告」のあり方を見直すべきではないか

前述の通り、大手アプリプラットフォームでは、悪意のあるコードやマルウェア、コンテンツ上の問題がないかを厳密に審査した上で公開を許可しています。

▼アプリ名では伏せているのに広告ではモロ作品名を出しているので、正規アプリとして勘違いされた方もいたのではないでしょうか・・・(画像は一部加工してあります)↓

広告だと元ネタのタイトルをそのまま出してしまっている

このような著作権を無断で侵害するモバイルゲームや、情報を抜き取る悪意のあるコードを含むアプリが一定数、審査をすり抜けて公開されてしまっているため、「公式ストアだから100%安心」というわけではありません。

開発元やアプリ説明などを見て違和感を覚えた場合は、まずWEBやSNSなどで詳細を確認してみることをお勧めします(“サクラ”と思われる高評価のレビューも当たり前のように投稿されているため、残念ながらレビューだけを頼りにするのはリスクがあります・・・)。

通常、ストア上でひっそりと公開されているだけであれば、ユーザーの目に付くことなく消えていく場合がほとんどです。

今回のケースでは、広告プラットフォームの審査もすり抜けて、「さも公式タイトルの最新作」のように大手サイトでも広告が大々的に表示されています。

何も知らないユーザーがそのままダウンロードしてしまうリスクが増えているので、正直、筆者(かのあゆ)としてはかなり問題だと感じています。

WEBサイトを運営するには、レンタルサーバーの利用料金や自宅サーバーを運用する際の電気代・メンテナンス、ライターの原稿料といった費用がかかるため、広告プラットフォームからの収入は長期的にコンテンツを配信する上で重要だと思っています。

サイトにアクセスしている読者からしても、記事を読んで気になる製品が見つかり、そのまま商品購入に繋がるケースが“昔は”かなり多かったため、運営側と読者のどちらにとってもWin-Winだったはずです。

ところが、広告プラットフォームの「本来の“広告”にすらならない、サイト閲覧を妨害したり、今回のような問題のある広告をなりふり構わず公開してしまう」姿勢については、目的を見失っているのではないかなぁとここ数年感じています。

サイト運営側としてはこのような広告プラットフォームをコントロールする手段が非常に少ないので、下手をすると「悪意のある広告元に加担している」と勘違いされてしまう場合も少なくありません。

いずれにしても、そろそろ“WEB広告”のあり方について見直す時期に来ているのではないかなぁと考えています。

GARU編集長
ガルマックスでも、不適切な広告を見つけたらその都度ブロックしています。ただ、WEB広告は閲覧しているユーザーの動向に合わせて表示される仕組みなので、こちらで確認できない広告も多く、悪質なものを全てブロックするのは難しいのが現状です。サイト運営側でできる対応には限界があるので、広告を配信しているプラットフォーム側で、審査や掲載の基準をもっと厳しくしてほしいというのが僕の正直な気持ちです・・・。

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