Unisoc T820のCPU/GPUのスペックとゲーム性能、実機動作まとめ

2022年11月に登場したミドルハイのSoC「Unisoc T820」のスペック、実機での処理性能とゲーム性能、実際の動きをチェックしてみました。

なお、本記事で紹介する内容は「目安」です。スマートフォンやタブレットはSoC以外に画面の解像度、メモリ搭載量、ストレージの速度などで動作が変わってきます。

Unisoc T820のCPUとGPUのスペック

SoC Unisoc T820
CPU Cortex-A76 ×1
Cortex-A76 ×3
Cortex-A55 ×4
CPU周波数 2.7GHz
GPU ARM Mali-G57
GPU周波数

Unisoc T820の処理性能

▼Snapdragonは大きく4つの性能帯に分かれています。Unisoc T820ハイエンドに次ぐ性能を誇るミドルハイのSoCです。

本記事で使用する製品は以下。

Blackview SHARK 9の実機レビュー!Unisoc T820はAnTuTu50万点クラスで動作はサクサク

Unisoc T820の実機AnTuTuスコア

端末の性能を数値化するAnTuTuベンチマークで実機測定してみましょう。

▼Unisoc T820の実機AnTuTuのスコアは総合スコアが537,196点、GPUスコアは93,539点、UXは124,668点となっていました。↓

Blackview SHARK 9

操作の快適性を表すUXスコアは10万点を超すと快適とされていますが、Unisoc T820は12万点クラスとなっています。実際にライトユースであれば非常に快適に動作します。

2022年発表のSoCですが、実際にUnisoc T820を搭載したスマートフォンは2024年11月に発売となりました。2022年時点ではミドルハイの性能を持つSoCでしたが、執筆時点の2024年11月時点では現行ミドルSoC並の性能です。

▼以下は2024年現在、AnTuTuベンチマークスコアがどれくらいの動作・操作感を示すかの目安です。本端末の性能がどの性能帯に相当するか確認が出来ます。↓
AnTuTuスコア動作・操作感
総合スコア:約150万点以上
GPUスコア:約60万点以上
ヌルヌル、動作に不満なし
総合スコア:約100万点〜150万点
GPUスコア:約35万点〜60万点
重いゲームもなんとか
総合スコア:約50万点〜100万点
GPUスコア:約15万点〜35万点
軽いゲームくらいなら
総合スコア:約25万点〜50万点
GPUスコア:約5万点〜15万点
必要最低限
総合スコア:約25万点以下
GPUスコア:約5万点以下
サブ端末向き
▼ガルマックスでは色々なスマホのAnTuTuベンチマークがデータベース化されています。ユーザさんからもスクリーンショットを募集しているのでよろしければどうぞ。↓
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ

Unisoc T820のゲーム以外の動き

Unisoc T820を搭載するスマートフォンでゲーム以外の動きをチェックしてみます。

▼WEB閲覧(Yahoo!ニュース)、SNS(Twitter)、動画視聴(YouTube)の動作はこんな感じでした。動作は許容範囲でしょうか。↓

上のような日常的によく使うライトユースでは快適に動作します。

Unisoc T820は重量級のゲームをプレイしない場合は長期的に快適な動作を見込める水準です。

Unisoc T820のゲーム性能

ライトな使い方は先程検証しましたが、次はゲームを試してみます。検証では重量級ゲームの代表格である原神を使います。

▼グラフィックのデフォルト設定は「最低」となっていました。↓

検証では画質を「中」、フレームレートを60に設定してマップの3箇所をワープ後に4キャラ分の元素爆発を連続発動した際の高負荷状態で下限フレームレートを測定しmす。

なお検証結果により他ゲームでの大体の動作目安も分かります。

  • 下限30FPS未満は画質やフレームレートを妥協する必要があったり、それらを妥協しても遊べないゲームが出てくる。(Unisoc T820はここに該当します)
  • 下限30FPS以上が出ていれば大多数のゲームは遊べるレベルで動作する。画質を妥協することで大多数のゲームは快適に動作する。
  • 下限FPSが60FPSに近づくほど画質と高フレームレートを維持しやすくなる。また下限50FPSを超えるとと大多数のゲームは快適レベルで動作する。

▼原神での高負荷時下限フレームレートは24FPSとなりました。↓

原神のような重量級ゲームはUnisoc T820には荷が重いです。画質を下げても高負荷時に30FPSを割ることもあり、遊べないことはないですが本格的に原神クラスのゲームをプレイするなら現行ミドルハイのSoCを選びましょう。

Unisoc T820は重量級のゲームには向きませんが、軽めのゲームなら大多数が快適に動く水準のゲーム性能です。

Unisoc T820の動作目安まとめ

Unisoc T820は発表こそ2022年のSoCですが、2024年時点でも現行ミドル程度の性能を持ち合わせているSoCでした。Unisoc SoCの中では非常にパフォーマンスの高いモデルです。

特に5G通信に対応しているので、現行ミドルのSnapdragon 6 Gen 1などが競合になってきそうですが、Unisocは安価であることも特徴なので、Unisoc T820搭載のスマートフォンが増えてくると価格優位性も見込めそうです。

Unisoc T820搭載製品の一覧

Unisoc T820を搭載する製品は以下です。

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