MediaTek「Dimensity 1050」「Dimensity 930」「Helio G99」発表!仕様をチェック!

Dimensity 1050

MediaTekが新型のSoCである「Dimensity 1050」「Dimensity 930」「Helio G99」を発表!3モデルの特徴をピックアップしていきます!

Dimensity 1050の特徴

Dimensity 1050の特徴は以下の通り!

Dimensity 1050のハイライト

  • ミドルレンジ上位クラスのスペック
  • ミリ波とSub-6に対応
  • ISPは上位モデルと同じImagiq 760を採用
  • 最新のHyperEngine 5.0に対応

Dimensity 1050のCPUはCortex-A78(高性能コア/2.5GHz)とCortex-A55(高効率コア/2.0GHz)が組み合わせられたオクタコア構成。

発表済みのDimensity 1100が同じ組み合わせではありますが、Cortex-A78のクロック周波数が2.6GHzと0.1GHzほど違うので、Dimensity 1050の方が少しだけ処理性能は低いのではないかと推測されます。

GPUにはMali-G610 MC3が採用。Mali-G610は上位モデルのMali-G710のコアが少ないバージョンとのことで、性能は同等と考えると、Dimensity 1100のMali-G77MC9よりも性能は上なのかもしれません。

ただ、コア数が3倍ほど違うので、実際のGPU性能は実機での検証待ちとなりそうなのが本音ではありますが…

サポートするメモリ/ストレージですが、メモリはLPDDR5とLPDDR4Xの2種類、ストレージはUFS 3.1とUFS 2.1の2種類。

対応ストレージは最近発表された最新規格のUFS 4.0には対応していませんが、通常の用途では困る場面はそうそう無いはずです。

Dimensity 1050の一番の売りは5G通信。というのも、Dimensity 1050はMediaTekでも初のミリ波に正式対応したモデルだからです。

Sub6とミリ波をスムーズに切り替える上に同時に接続できるため、4Gとミリ波のみ同時に接続できる製品よりも最大53%高速になっていると謳っています!

カメラ性能に関わるISPは、Imagiq 760とハイエンドモデルであるDimensity 9000やDimensity 8000シリーズで初登場となったものを採用。

性能はクラス相応にデチューンされているものの、2台のカメラで同時に録画できるデュアルHDRビデオキャプチャエンジンなどの便利機能はしっかりと搭載しています。

また、機械学習ユニットであるMediaTek APU 550と組み合わせた低照度時でのノイズリダクション技術など、

ゲーム時のCPUやGPUのリソ​​ース管理をサポートしてくれるHyperEngineもバージョンが5.0と同じ1000シリーズでも上位に位置するDimensity 1300と同じバージョンのものを採用。快適なゲームプレイをしっかりとサポートしてくれます。

Dimensity 930の特徴

Dimensity 930の特徴は以下の通り!

Dimensity 930のハイライト

  • ミドルレンジ中位クラスのスペック
  • ミリ波には非対応だが、5GCAやVoNRなどは対応!
  • HyperEngine 3.0 Liteに対応

Dimensity 930のCPUはCortex-A78(高性能コア/2.2GHz)とCortex-A55(高効率コア/2.0GHz)が組み合わせられたオクタコア構成。

Dimensity 1050よりも高性能コアのクロック周波数が低いため、高負荷時の処理性能はDimensity 1050よりも少し劣るのではないかと思われます。

GPUにはIMG BXM-8-256が採用。型番はあまり見た事の無いもので、性能は現段階では分かりかねますが、設計はImagination Technologiesとのことですので、恐らくPower VR系列に近いのではないかと推測しています。

サポートするメモリ/ストレージですが、メモリはLPDDR5とLPDDR4Xの2種類、ストレージはUFS 3.1の1種類となっています。

メモリは2種類をサポートしているのにストレージはUFS 3.1しかサポートしていないのは少し謎です…

Dimensity 930はDimensity 1050のようにミリ波には対応していないものの、5Gキャリアアグリケーションには引き続き対応。5Gを利用した通話方式の「VoNR」にも対応しているので、5G通信の恩恵をしっかりと受けることができるのは嬉しいですね。

ゲーム時のCPUやGPUのリソ​​ース管理をサポートしてくれるHyperEngineはバージョンが3.0 Liteと最新の5.0よりも前のバージョンな上に簡易版だと思われるLiteの名称が冠されています。

Dimensity 920がHyperEngine 3.0だったので、なぜLiteになったのかはイマイチ意図をつかみかねるところがあります…

Helio G99の特徴

Helio G99の特徴は以下の通り!

Helio G99のハイライト

  • ミドルレンジ中位クラスのスペック
  • HyperEngine 2.0 Liteに対応

Dimensity 930のCPUはCortex-A76(高性能コア/2.2GHz)とCortex-A55(高効率コア/2.0GHz)が組み合わせられたオクタコア構成。

構成自体はHelio G96から変更されていないものの、高性能コア側のクロック周波数が微増しているのが小さな変更点と言えるでしょう。

製造プロセスもDimensity 1050やDimensity 930と同じTSMC製6nmへ変更されたことで、省電力化も実現。機械学習の機能などもひっくるめた上ですが、ゲーム時では30%以上も電力消費を抑えることに成功したとのことです。

GPUにはMali-G57 MC2が採用。Helio G96から据え置きに留まっています。

ちなみにNotebookcheckによると、Mali-G57 MC2はSnapdragon 670などに採用されていたAdreno 616よりも1割ほど性能が上とのことなので、軽いゲーム程度なら遊べるぐらいの性能だと推測されます。

サポートするメモリ/ストレージですが、メモリはLPDDR4X、ストレージはUFS 2.2と、どちらも1種類のみとなっています。Helio G96でサポートされていたeMMC 5.1は切り捨てられた格好になりますね。

ゲーム時のCPUやGPUのリソ​​ース管理をサポートしてくれるHyperEngineはバージョンが2.0 Liteと今回発表された3種類の中では一番下のバージョンの模様。こちらもHelio G96から変更無しですね。

3モデルともにMediaTekお得意のミドルレンジ製品。搭載機種の仕上がりに期待!

Dimensity 930搭載機は2022年第2四半期、Dimensity 1050、Helio G99搭載機は2022年第3四半期に発売予定とのこと。

MediaTek初のミリ波対応モデルがDimensity 9000などのハイエンドではなくミドルレンジなのが昔のエントリー〜ミドルレンジモデルに注力していた時代を彷彿とさせるものですが、選択肢が増えるのはユーザーにとってもいいこと。(乱立しすぎは良くないですけどね)

4Gまでの対応となるHelio G99も発表されたことで、5Gは必要ないユーザーに向けてアピールする製品がまだリリースされているのも見逃せないポイントではないかと思います。

最近はDimensity 9000やDimensity 8000シリーズなどハイエンドに目が行きがちなMediaTekのSoCですが、今回発表された3モデルのようにミドルレンジがMediaTekの得意分野(だと勝手に思ってます)。搭載製品がどのような製品に仕上がるのかが楽しみですね!

▼Dimensity 1050の詳細なスペックはこちら↓

▼Dimensity 930の詳細なスペックはこちら↓

▼Helio G99の詳細なスペックはこちら↓

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