2022年12月に登場したミドルハイのSoC「Dimensity 8200」のスペック、実機での処理性能とゲーム性能、実際の動きをチェックしてみました。
なお、本記事で紹介する内容は「目安」です。スマートフォンやタブレットはSoC以外に画面の解像度、メモリ搭載量、ストレージの速度などで動作が変わってきます。
目次をクリックすると各項目へ移動します
Dimensity 8200のCPUとGPUのスペック
SoC | Dimensity 8200 |
CPU | Arm Cortex-A78:3.1GHz×1 Arm Cortex-A78:3.0GHz×3 Arm Cortex-A55:2.0GHz×4 |
GPU | Arm Mali-G610 MC6 |
Dimensity 8200の処理性能
▼Snapdragonは大きく4つの性能帯に分かれています。Dimensity 8200はハイエンドに次ぐ性能を誇るミドルハイのSoCです。↓
本記事で使用する製品は以下。
Dimensity 8200の実機AnTuTuスコア
端末の性能を数値化するAnTuTuベンチマークで実機測定してみましょう。
▼Dimensity 8200の実機AnTuTuのスコアは総合スコアが857,259点、GPUスコアは227,554点、UXは213,565点となっていました。↓
総合スコアは85万点超え。ミドルハイで性能の高いSoCは100万点を超える場合もあるので中堅クラスといったところですが、日常使いでは全く不満が出ない水準のスコア。GPU性能も20万点を超えているのでいろいろなゲームがプレイできそうです。
操作の快適性を表すUXスコアは10万点を超すと快適と言われていますが、Dimensity 8200は20万点を軽く超えていますね。
Dimensity 8200は3〜4年は快適性を保った状態で使えるパフォーマンスです。
▼以下は2024年現在、AnTuTuベンチマークスコアがどれくらいの動作・操作感を示すかの目安です。本端末の性能がどの性能帯に相当するか確認が出来ます。↓AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
Dimensity 8200のゲーム以外の動き
Dimensity 8200を搭載するスマートフォンでゲーム以外の動きをチェックしてみます。
▼WEB閲覧(Yahoo!ニュース)、SNS(Twitter)、動画視聴(YouTube)の動作はこんな感じでした。動作は許容範囲でしょうか。↓
非常に動作も快適ですね。Dimensity 8200は高リフレッシュレート出力に対応していますが、検証機は144Hzで安定した駆動を確認できています。(※高リフレッシュレートは機種により対応状況が異なるのでご留意を)
Dimensity 8200はゲーム以外だとあらゆるシーンで軽快・サクサクといった印象のSoCでした。
Dimensity 8200のゲーム性能
ライトな使い方は先程検証しましたが、次はゲームを試してみます。検証では重量級ゲームの代表格である原神を使います。
▼グラフィックのデフォルト設定は「中」となっていました。↓
検証では画質を「中」、フレームレートを60に設定してマップの3箇所をワープ後に4キャラ分の元素爆発を連続発動した際の高負荷状態で下限フレームレートを測定しmす。
なお検証結果により他ゲームでの大体の動作目安も分かります。
- 下限30FPS未満は画質やフレームレートを妥協する必要があったり、それらを妥協しても遊べないゲームが出てくる。
- 下限30FPS以上が出ていれば大多数のゲームは遊べるレベルで動作する。画質を妥協することで大多数のゲームは快適に動作する。
- 下限FPSが60FPSに近づくほど画質と高フレームレートを維持しやすくなる。また下限50FPSを超えるとと大多数のゲームは快適レベルで動作する。(Dimensity 8200はこれに該当します)
▼原神での高負荷時下限フレームレートは58FPSとなりました。↓
Dimensity 8200のゲーム性能はミドルハイの中では非常に強力です。上のように余力もあるので、フレームレートを確認しながら画質をさらに高めるといったチューニングもOK。この水準になるとほとんどのゲームが高画質で快適に動作します。
Dimensity 8200はゲーム性能も非常に高いSoCなので、コスパを重視しつつゲーム性能の高いモデルを探している人にも向いています。
Dimensity 8200の動作目安まとめ
Dimensity 8200はミドルハイの中では中堅クラスながら日常使いからゲームまで不自由なく動作させることができるパワフルなモデルです。
また価格の安さも魅力的ですね。検証で使用したモデルは約5万円ほどなので、価格を重視しつつゲーム性能も高めが良いという人にぴったりなSoCかと思います。
Dimensity 8200は日常使いからゲームまで快適に使えるSoCなので、コスパを求めている人はぜひ搭載機をチェックしてみて下さい。
Dimensity 8200搭載製品の一覧
Dimensity 8200を搭載する製品は以下です。