Snapdragon 7s Gen 3のCPU/GPUのスペックとゲーム性能、実機動作まとめ

2024年8月に登場したミドルハイのSoC「Snapdragon 7s Gen 3」のスペック、実機での処理性能とゲーム性能、実際の動きをチェックしてみました。

なお、本記事で紹介する内容は「目安」です。スマートフォンやタブレットはSoC以外に画面の解像度、メモリ搭載量、ストレージの速度などで動作が変わってきます。

Snapdragon 7s Gen 3のCPUとGPUのスペック

SoC Snapdragon 7s Gen 3
CPU Arm Cortex-A720:2.5GHz ×4
Arm Cortex-A520:1.8GHz ×4
GPU Adreno 810

Snapdragon 7s Gen 3の処理性能

▼Snapdragonは大きく4つの性能帯に分かれています。Snapdragon 7s Gen 3ハイエンドに次ぐ性能を誇るミドルハイ帯のSoCです。

本記事で使用する製品は以下。

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Snapdragon 7s Gen 3の実機AnTuTuスコア

端末の性能を数値化するAnTuTuベンチマークで実機測定してみましょう。

▼Snapdragon 7s Gen 3の実機AnTuTuのスコアは総合スコアが719,759点、GPUスコアは189,312点、UXは158,615点となっていました。↓

操作の快適性を表すUXスコアは10万点を超えると快適とされていますがSnapdragon 7s Gen 3は大幅に上回っており、実機でも軽快に動いています。

総合的な性能は決して低くはありませんが、ミドルハイ帯としてはAnTuTuのスコア的に性能の低い部類となっています。総合的な性能よりもAI機能を強化しているSoCです。

Snapdragon 7s Gen 3はAI性能を超強化したミドルハイSoC!Xiaomi、Samsung等が採用予定

▼以下は2025年現在、AnTuTuベンチマークスコアがどれくらいの動作・操作感を示すかの目安です。本端末の性能がどの性能帯に相当するか確認が出来ます。↓
AnTuTuスコア動作・操作感
総合スコア:約150万点以上
GPUスコア:約60万点以上
ヌルヌル、動作に不満なし
総合スコア:約100万点〜150万点
GPUスコア:約35万点〜60万点
重いゲームもなんとか
総合スコア:約50万点〜100万点
GPUスコア:約15万点〜35万点
軽いゲームくらいなら
総合スコア:約25万点〜50万点
GPUスコア:約5万点〜15万点
必要最低限
総合スコア:約25万点以下
GPUスコア:約5万点以下
サブ端末向き
▼ガルマックスでは色々なスマホのAnTuTuベンチマークがデータベース化されています。ユーザさんからもスクリーンショットを募集しているのでよろしければどうぞ。↓
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ

Snapdragon 7s Gen 3のゲーム以外の動き

Snapdragon 7s Gen 3を搭載するスマートフォンでゲーム以外の動きをチェックしてみます。

▼ホーム画面操作、WEB閲覧(Yahoo!ニュース)、動画視聴(YouTube)の動作はこんな感じでした。動作は許容範囲でしょうか。↓

ゲーム以外の動作では軽快に動作しています。また、ミドルハイ帯のSoCを搭載するモデルは高リフレッシュレートに対応している製品も多く、日常的な操作はハイエンドに迫るレスポンス・滑らかさと言えます。

Snapdragon 7s Gen 3のゲーム性能

ライトな使い方は先程検証しましたが、次はゲームを試してみます。検証では重量級ゲームの代表格である原神を使います。

▼グラフィックのデフォルト設定は「最低」となっていました。デフォルト設定は最適化などにより変わる場合があるので参考程度に考えておきましょう。↓

検証では画質を「中」、フレームレートを60に設定してマップの3箇所をワープ後に4キャラ分の元素爆発を連続発動した際の高負荷状態で下限フレームレートを測定します。

なお検証結果により他ゲームでの大体の動作目安も分かります。

  • 下限30FPS未満は画質やフレームレートを妥協する必要があったり、それらを妥協しても遊べないゲームが出てくる。
  • 下限30FPS以上が出ていれば大多数のゲームは遊べるレベルで動作する。画質を妥協することで大多数のゲームは快適に動作する。本機はこれに該当します。
  • 下限FPSが60FPSに近づくほど画質と高フレームレートを維持しやすくなる。また下限50FPSを超えるとと大多数のゲームは快適レベルで動作する。

▼原神での高負荷時下限フレームレートは31FPSとなりました。↓

AnTuTuのGPUスコア的にもう少しフレームレートは伸びても良いと思いますが、このあたりはゲームへの最適化により変わるかもしれません。

検証結果で言えば高負荷時に下限30FPSはなんとかクリア出来ているので、大多数のゲームは楽しめるレベルで動作する水準ですが、高画質と高フレームレートの両立は難しいレベルです。

Snapdragon 7s Gen 3の動作目安まとめ

Snapdragon 7s Gen 3はAI性能の向上に注力したSoCで、総合的な性能はミドルハイ帯の中でも低い部類です。

ゲームで高画質と高フレームを狙いたいという特定の目的がある方には向いていませんが、日常的な使用範囲で軽快な操作感を求めている方に向いています。

ゲーム以外での動作は軽快、ゲームも大多数のゲームは楽しめるレベルで動作するので、この程度動けば十分という人が非常に多そうです。

Snapdragon 7s Gen 3搭載製品の一覧

Snapdragon 7s Gen 3を搭載する製品は以下です。

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