HDD・SSD価格が高騰している今だからこそ活用したいWindowsの「ディスク圧縮」機能

HDD・SSDの価格高騰がしばらく収まりそうに無い今だからこそ活用したいWindowsの「ディスク圧縮」機能

昨年12月あたりから始まった生成AI需要の増加に伴い、HDD・SSDやRAMなどの価格が高騰しています。

残念ながら当面収まる気配がなく、昨年の今頃であれば1万円台前半で購入できた1TB NVMe SSDは3万円近くまで大幅に値上げされ、以前のようにストレージ容量が足りなくなったら気軽に換装しづらい状況になってしまいました。

そんな状況だからこそ活用したいのが、Windowsに昔から標準で備わっている「ディスク圧縮機能」です。

デメリットもあるため、可能であれば不要なファイルやアプリなどの整理を行って空き容量の確保を推奨しますが、どうしても空き容量を確保できなくなった場合、ノーコストで利用できる容量を増やすことが可能です。

Windows標準ファイルシステム「NTFS」に備わっているディスク圧縮機能

実はWindows 11でHDD・SSDを利用する際に標準的に利用されているファイルシステム「NTFS」では、ファイルやフォルダ単体だけでなく、ディスク全体を圧縮して領域を増やすことができる「ディスク圧縮」機能が備わっています。

ドライブの圧縮機能そのものはハードディスクの価格が今よりさらに高価だった90年代前半から存在しており、圧縮ファイルを仮想ドライブとして取り扱う「Double Space/Drive Space」というユーティリティがMS-DOSやWindows(95~Me)に標準で備わっていました。

ただし、すべてのファイルを圧縮ファイルとして取り扱う都合上、システムドライブ全体を圧縮してしまうと圧縮ファイルそのものが何らかの事情で破損してしまった場合、すべてのファイルが救出出来なくなってしまうなどのリスクが存在していました。

Windows 11(正確にはその“ご先祖様”であるWindows NT)の圧縮機能は、ファイルシステムベースでファイル・フォルダやディスク全体の圧縮に対応しているため、比較的安全に利用できるようになっています。

有効化する方法・手順

▼NTFSディスク圧縮機能を有効化するにはエクスプローラー上でフォルダー・ファイルを選択後、右クリックから「プロパティ」を選択して「詳細設定」を開き「内容を圧縮してディスク領域を節約する(C)」のチェックボックスをオンにします。↓

フォルダ・ファイル単体の圧縮

▼ドライブ全体を圧縮したい場合は同じくエクスプローラー上で対象となるドライブのプロパティを開き、「このドライブを圧縮してディスク領域を節約する(C)」のチェックボックスをオンにすることでドライブ上のすべてのファイルの圧縮作業が開始されます。↓

ドライブ全体を圧縮

ドライブやフォルダ全体で圧縮を有効化する場合、ファイルの数によってはそれなりに時間がかかりますが、ファイルの圧縮中も通常通り作業を継続することも可能です。

逆に圧縮を無効化したい場合は「内容を圧縮してディスクを節約する(C)」、または「このドライブを圧縮してディスク領域を節約する(C)」のチェックボックスをオフにすることで、有効化前の状態に戻すことが可能です。

なお、ディスク圧縮機能を有効化できるのは、「NTFS」でフォーマットされたドライブのみです。「FAT16」「FAT32」「exFAT」でフォーマットされたドライブではディスク圧縮をサポートしていないのでこの点のみ注意が必要となります。

注意点もチェックしておこう

気軽に有効・無効化が出来てノーコストでHDD・SSDの利用領域を増やすことが可能となるディスク圧縮機能ですが、有効化する前に以下の注意点を確認しておくことをお勧めいたします。

ファイルの展開・解凍作業が入るため、環境によっては圧縮前よりパフォーマンスが低下する

ディスク圧縮機能を有効化すると、ファイルの読み書きを行う際に圧縮・展開作業を行うことになるため、環境によってはパフォーマンスが低下する場合があります。

それなりに性能が高いCPU・読み書き速度が十分高速なSSDを搭載しているPCであれば、ディスク圧縮を有効化しても大きくパフォーマンスが低下することはありません。

読み書き速度が低速なHDDやeMMCの場合、環境によってはアプリの起動や大容量ファイルのアクセス時に、ディスク圧縮を有効化する前の状態よりモタツクように感じる場面があるのでご留意ください。

既に圧縮されているファイルに対しての効果はほぼ無い

ディスク圧縮機能は、アプリの実行ファイルやWindowsのシステムファイルなどの場合は大幅にファイルサイズを削減することが可能ですが、JPEG・PNG形式の画像ファイルや、ZIP、7z形式などの圧縮ファイルの場合、既にファイルそのものが圧縮された状態となっているため、ディスク圧縮を有効化してもほぼ効果はありません。

ドライブの空き容量が「概算」になる

ドライブ全体でディスク圧縮機能を有効化した場合、ファイルによって圧縮率が変動するため、ドライブの空き容量は「概算」となってしまいます。

十分な空き容量が確保されているように見えても、実際にファイルを移動したら容量が足りなかった…という事象も多々発生するため、ドライブ全体を圧縮するのではなく、まずは容量が大きいフォルダやファイルの単体で圧縮を有効化することをお勧めします。

別OSからアクセスした場合、正常にファイルの読み書きが行えなくなる可能性がある

現在Windows 11でも採用されているNTFS(Version 5.0)は1999年のWindows 2000ではじめて実装された「枯れた」ファイルシステムとなっているため、現在ではかなり状況が改善されているものと思われますが、公式には仕様が公開されていないクローズドな規格となるため、場合によってはディスク圧縮を有効化するとLinuxなど、Windows以外のOSで正常に取り扱えなくなる可能性があります。

例えばかのあゆが実際に確認しているケースだと、バックアップツールの「Acronis True Image」などで作成できるLinuxベースの起動用USB経由でディスク圧縮が有効になったドライブ上にアクセスした際、作成したバックアップイメージの復元は可能だったものの、起動用USB経由でバックアップを作成しようとすると書き込みに失敗する事象が発生したことがあります。

ネットワーク経由でディスク圧縮を有効化したNTFSフォーマットのドライブを共有する場合は特に問題はありませんが、2026年現在でもLinuxなどでNTFSでフォーマットしたドライブへのアクセスを行えるようにするドライバ「NTFS-3G」の場合だと、ディスク圧縮を有効化したドライブへのファイルの書き込みはサポートされていないようなので、LinuxやmacOSなど別のOSでもディスクを共有する予定がある場合はディスク圧縮を利用しないことをお勧めいたします。

まとめ

前述の通り、そもそもディスクの圧縮機能は「ハードディスクが(今よりさらに)高嶺の花で気軽に購入できなかった時代」に普及した技術となります。

別OSでの取り扱いが不完全であったり、そもそもディスクの空き容量が概算になってしまうなど、デメリットもあるため、本来であれば年号が令和になった今の時代にこの機能を推奨すべきものではありません。

ですが、HDD・SSDの価格高騰がすすんでしまい、当面収まる気配もなさそうな状況となってしまっていることもあり、ドライブ全体を丸ごと圧縮するのではなく、容量が大きいファイル・フォルダのみ個別で圧縮を有効にするのであればリスクも少なくいつでも元に戻せるため、ストレージ価格が落ち着くまでの間の一時的な活用はアリではないかと考えています。

さすがに1TBのSSDが3万円近い価格だと気軽に増設とは言えない状況になってしまっているので、出来れば年内中に一般ユーザーに向けての在庫が元通り十分確保できる状況に戻ってくれればそれが一番ベストではあるのですが・・・(汗

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