Libero 5G IIIの実機レビュー。ワイモバイルの1円ミドルスマホを試す

ワイモバイル向けモデルとして2022年12月にリリースされた「Libero 5G III」。最近、新規もMNPも割引にて一括1円で出ているので気になって購入しました。ちなみに執筆時点の定価は21,996円です。

Libero 5G IIIはいわゆる廉価スマホなんですが、価格の安いスマホは基本的に妥協点が多いです。レビューを見て許容できるかチェックしてみて下さい!

ちなみに搭載するSoCはミドルのDimensity 700です。2023年7月に同じSoCを搭載するAQUOS wish3も発売予定なのですが、最近の安いスマホはDimensity 700を使うのが流行りなんですかね?

スペック・ベンチマーク、検証結果の一覧

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筐体は大きめで片手操作は難しい

Libero 5G IIIは大画面6.67インチを搭載。高価なモデルはフレームが薄くて画面サイズの割に筐体がスリムな場合も多いですが、Libero 5G IIIは筐体自体も結構大きいですね。

▼横幅は78mmで幅広。片手持ちで製品写真を撮る時に落としそうになったので、Libero 5G IIIは両手持ちで使ったほうが良いかも。↓

▼安価なモデルは水滴ノッチを採用している場合も多いですが、Libero 5G IIIはパンチホール型。ディスプレイは結構仕様が良いんですよね。↓

▼背面はこんな感じ。シンプルなデザインですが、質感は全体的にプラスチック感が強くてチープな感じです。背面もサイドフレームもツルツルでめちゃ滑りやすい…。↓

▼左側面はSIMスロットを搭載。SIMトレイはNanoSIM+MicroSDで物理SIMは1枚しか入りませんが、内蔵型のeSIMにも対応してます。↓

▼右側面は上から音量ボタン、電源ボタンと並びます。位置が低めなので操作しやすいですね。↓

▼上部と下部はこんな感じ。廉価モデルはイヤホンジャックを搭載していることも多いんですが、Libero 5G IIIはないですね。残念。↓

とにかく筐体が大きいので手の小さな僕は扱いづらかったです…。重量も207gとスマホの中では重量級。保護ケースやフィルムを貼るとさらに重くなるので、軽いスマホや小ぶりなスマホが好みという人はご注意を。

全体的な性能は控えめ

搭載するSoCはミドルレンジのDimensity 700でメモリは4GB、ストレージは64GBです。ミドルレンジでも仕様は控えめですね。SoCも結構古いです。

▼全体的にミドルモデル特有の動作の鈍さを感じます。みなさんは許容範囲ですかね?これくらい動けば大丈夫?↓

WEBブラウジングでは、一旦ページが表示されるとスルスル動きますが、表示しきるまではカクカクすることも。ただこれはLibero 5G IIIだからという訳ではなく、Dimensity 700を搭載しているモデルはこんなもんです。なので動作が許容できるか否かが大切。

ちなみにTikTokはスワイプ操作のレスポンスも悪くないのでストレスには感じません。Twitterは想像していたよりも快適。相性悪いスマホだとスクロールがカクつきまくるんですが、相性が良いのか普通に使えました。

ゲームは遊べるレベルで動けばラッキー

Libero 5G IIIはゲーム性能が低いので、「遊べるレベルで動けばラッキー」な感じ。なのでゲーム用途で選ぶ端末ではありません。

▼重量級の原神はデフォルトが「最低」設定で高負荷時はフレームレートが15FPSまで落ち込みます。読み込みも結構時間がかかりますね。↓

ゲームは下限30FPSでたら遊べるレベル、60FPSで快適といった感じですが、Libero 5G IIIで原神は厳しい…。デフォルト設定もこれ以上どこを下げたら良いんだろうレベルの「最低」設定なので、もう目一杯での動きでこれです。原神は潔く諦めましょう。

指紋認証が遅すぎて辛い

前モデルは側面に備わっていましたが、Libero 5G IIIは画面内蔵の指紋センサーとなりました。が、ロック解除が遅すぎてかなり辛いです。なんでこんなに遅いんですかね。

▼速度はこんなものです。↓

ちなみに認証が失敗しているというわけではなく単純に遅いです…。

指紋認証はスマホ機能の中でもトップクラスによく使う機能なので、僅かな認証待ちでも結構なストレスに感じました。これはしんどいですね。

有機ELのFHDなので画面は綺麗

▼ディスプレイの発色は良いし解像度もFHDクラスなので映像はとても綺麗です。↓

▼AOD(常時表示)も対応しているので、視線をスマホに向けるだけで時刻などを確認できるのも便利ですね。↓

ディスプレイの映像が綺麗なのでYouTubeも美しい映像で楽しめますが、音質は良くないです。YouTubeやTikTokをゴロゴロしながら見るくらいならまあ良いかなという感じですかね。

NetflixやAmazonプライムビデオなどの著作権コンテンツは、対応するWidevineのレベルで画質が決まってきますが、Libero 5G IIIはWidevine L3だったのでSD画質での再生となりました。

ちなみにFHD>HD>SDと解像度が低くなります。SD解像度をFHD解像度に引き伸ばすと映像が粗くなるので、精細な映像は楽しめません。

とは言っても、このクラスのスマホだと映像再生仕様は及第点ってところです。「動画はとりあえず見れたら良いよ」という感じであれば、その要件はクリアしています。

メインカメラはソコソコ綺麗に撮れる

カメラはメインカメラ+マクロカメラ(ドアップで撮影できるカメラ)+深度カメラ(背景をぼかして撮影するときの補助カメラ)の3カメラを搭載しています。

▼カメラが4つ搭載されていそうな見た目ですが、一つはフラッシュ。↓

カメラの画質ですが、メインカメラは思っていたよりも綺麗に撮影できました。また、AIをオンにすると色味がガツンと濃くなります。(後に掲載しているお花と料理サンプル写真はAIオン)

▼Libero 5G IIIで撮影した写真。↓

▼これはマクロ。↓

室内の自然光が少ない場所でもそこそこ使えるレベル。同じ価格帯のモデルだともっと酷いのは沢山ありますからね。スナップ写真撮るくらいなら良いかなという感じではありますが、シーンによっては画質が悪くなることもあるので、撮影後に撮った写真をチェックするのが吉。

ただ、カメラセンサーがちゃっちいので暗い場所はやっぱり苦手。ノイズも乗りまくるし画質も落ちるので、暗い場所での画質は妥協が必要ですね。

▼暗い場所だとこのレベルの画質でした。皆さんは許容範囲ですかね?↓

待機中はバッテリーがあまり減らない

しばらく使っていない期間があったのですが、スリープの待機状態だと省電力性能がかなり高い印象でした。

▼こんな感じで緩やかにバッテリーが減ります。↓

使えばバッテリーは普通に減るし、ゲームのような負荷の高い使い方をするとバッテリーが減るスピードは早くなるものですが、「あまりスマホを使わない」、「待機時間が長い」という人は相当バッテリーが持つと思いますよこれ。ちなみに個人差はありますが、僕の使い方では1日十分バッテリーは持ってたので電池持ちはあまり気になりませんでした。

シニア向けスマホとしては扱いづらいかも

らくらくフォンなどをリリースしていたFCNTが経営破綻したので次のシニア向けスマホどうしようかな?と考えている人も多いと思いますが、Libero 5G IIIはあまりシニア向け機能は充実していないですね。

▼一応、シンプル表示モードを搭載しているので、アイコンや文字を大きく表示することは出来ます。↓

らくらくフォンなどは何人かの電話番号へワンプッシュで発信できる機能が搭載されていますが、Libero 5G IIIは、例えば電話帳のAさんをホーム画面に表示できるものの、タップした時に電話帳が開いてそこから通話などのアクションが必要でした。なので、らくらくフォンほどシンプルではありません。

あと、この程度の表示モードはほとんどのスマホで出来るので、Libero 5G IIIじゃなきゃダメという部分もないですね。

Libero 5G IIIの評価まとめ

ワイモバイルで1円スマホとして投げ売りされているんで気になって購入しましたが、そこそこ使えるな、という印象でした。安価なモデルなので妥協しなくちゃいけない点はありますが、スマートフォンとしては普通に使えます。

もちろん、性能ランクが高くないので、快適に楽しめるゲームはハイエンドほど多くないですし、全体的にミドル特有の動作の鈍さも感じます。が、ミドル機はそういうものです。これらが安価なモデルの妥協点という部分ですね。

全体的な印象は悪くなかったのですが、指紋認証の遅さは改善して欲しいと強く感じたところです。ホントに遅いですよこれ。指紋認証は最もよく使う機能なのでとてもストレスに感じます。この部分は次期モデルで改善して欲しいですね。ちなみに僕は指紋以外のロック解除にしました。

それではLibero 5G IIIのレビューでした。1円で手に入るスマホとしては相当マシな部類なので検討してみて下さい!

Libero 5G IIIの購入先まとめ

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