OS標準日本語入力ソフトが高機能化した今、完全サブスク制に移行したATOKを使っている理由

OS標準日本語入力ソフトが高機能化した今、あえて完全サブスク制に移行したATOKを利用し続けている理由を紹介します

2021年夏頃よりジャストシステム社のサブスクリプション製日本語入力ソフト「ATOK Passport」を契約して5年間利用しています。

一部「不適切」な単語をあえて検閲して変換候補から除外しているなど、昔からよく言われている問題点も把握していますし、そもそもWindowsで付属している「MS-IME」やmacOSに付属している日本語入力ソフトも、かのあゆがはじめてPCを利用し始めた1998年後半のものと比較すると変換精度がかなり上がってきているため、「そもそも日本語入力ソフトになんでサブスク料金なんて払い続けているの?」という方もいるかと思われます。

かのあゆ自身実際その通りだと思っているのですが、個人的な思い入れと、「ATOK」ならではの利点が大きすぎて、現状では手放せない存在になってしまっています。

この記事ではその理由について解説したいと思います。

そもそもATOKとは

ATOKはもともとジャストシステム社の日本語ワープロソフト「一太郎」に付属していた日本語入力ソフトです。(当時はFront End Processor、略して“FEP”と呼ばれていました)

初代バージョンは、かのあゆがまだ産まれてすらいなかった1981年に“KTIS”という名称でリリースされており、非常に歴史が長いソフトです。

当時のパソコン用OSに搭載されていた日本語入力ソフトは、現在のように文節ごとに変換することができず、いちいち単語ごとに変換する必要がありました。

一方でATOKは、早い段階から複合連文節変換に対応していたほか、変換精度も非常に高い性能を有していたのが最大の特徴となります。

また、早い段階でMicrosoft製OS(MS-DOS、Windows)以外のプラットフォーム等にも積極的に展開を行っていました。

携帯電話(いわゆるガラケー)やWindows CE、Palm OSといったモバイルOSにも早い段階で対応していたのも特徴となります。2026年現在はWindows、macOS、Android、iOS/iPadOSをサポートしています。

前述の「一太郎」に付属していたほか、かつてはATOK単体でもパッケージ販売されていましたが、2018年以降は買い切り版の販売を取りやめ、サブスクリプション制の「ATOK Passport」に移行しています。

ATOKならではの高い変換精度

自分だけの環境にカスタマイズすることができる「カスタムATOK」

前述の通り、2026年現在ではOSに標準搭載されている日本語入力ソフトも十分変換精度が向上しています。

Googleが提供している「Google日本語入力」がフリーソフトとして存在していることもあり、正直サブスクリプション制に移行したATOKをあえて選択するメリットは少なくなってきています。

ただし、ATOKもATOKでバージョンアップを重ねるごとに変換精度が向上しているほか、2025年3月のアップデートでは自分好みの設定にカスタマイズできる「カスタムATOK」にも対応するなど、便利に利用できるようになっています。

特に最新アニメ・ゲームに登場するキャラを一発で変換できる「キーワードExpress」は定期的に更新されることもあり、ドマイナーな作品に登場するキャラの名前でも一発で変換できるので重宝しています。

一方で、昔から有名な話ではあるのですが、ATOKでは一部の不適切な単語を“わざと”変換できないよう、検閲している部分もあります。

かのあゆと同じく、長年ATOKを利用していてこの仕様が嫌になってしまい、別の日本語入力ソフトに移行してしまったユーザーも多数います。

個人的にもこの仕様を続けているのはどうかなぁ…と開発方針に疑問を感じていたりはしますが、一切変換ができないというわけでもないので、特にデメリットになるとは思っていなかったりします。

ガジェットマニアであればあるほどありがたい学習辞書のクラウド連携機能

Windows版ATOK Sync

Android版ATOK Sync
複数デバイスで学習した辞書を同期できるのもATOK Passportならではの特徴の一つ

ATOKは現在もマルチプラットフォームに対応していますが、かのあゆのようにWindows PC、macOS、Android、iOS/iPad OS端末を何台も所有しているユーザーであれば、クラウド経由で学習辞書をすべての環境に同期できる「ATOK Sync」はかなり重宝すると思います。

ATOKと同じく、マルチプラットフォーム対応している「Google日本語入力」でも、今のところ複数デバイスにクラウド経由で学習した辞書を同期することはできません。

OSが全く異なる環境でも一から辞書を学習し直すことなく、登録した単語が一発で変換できるので、個人的にはこれだけでATOK Passportの利用を継続し続ける最大の理由となっています。

サブスク料金は値上げされたが、生成AIを活用した文章校正機能が利用可能に

残念ながらATOK Passportは今年(2026年)に入ってそれまでの「ベーシックプラン」(月額330円)が廃止され、「プレミアムプラン」(月額660円)に一本化されて実質値上げされています。

もともと買い切り版ATOK自体が決して安価ではありませんでしたし、最初から「プレミアムプラン」に加入していたので、かのあゆ自身は特に影響は受けなかったのですが、プラン内容の変更が発表された当初は否定的な意見もよく見かけたのを覚えています。

ATOK Mira(Android版ATOK Passport Pro)
生成AIを活用して打ち込んだ文章を校正できる「ATOK Mira」

確かにサブスクリプション料金自体は、実質ベーシックプランの2倍に値上げされてしまいます。

その代わりに、現時点では生成AIを活用した文章校正機能「ATOK Mira」が新たに利用可能となるなど、さらに便利になっています。

もともとATOK Passportでは、ジャストシステム社が販売しているプロユーザー向け文章校正ソフト「Just Write 2」の文章校正エンジンが組み込まれた「WEBベースのオンライン校正機能」が利用可能でしたが、ATOK Miraでは、いま流行りの生成AIを活用した文章校正機能がネイティブアプリとして利用できるようになりました。

まとめ

サブスクリプション料金月額660円(年間7,920円)という価格設定は決して安いとはいえませんし、基本的に日本語入力ソフトは自分の環境で育っていくものなので、いくら変換精度が非常に高いATOKでも環境によっては誤変換が多くなったりします。

そのような部分もあるため、すべての人にお勧めできるソフトではありません。基本的にはOSに標準で付属している日本語入力ソフトでも十分だと思います。

ただ、よく文章を書くことが多いかのあゆにとっては、昔から頼ってきたこともあり、ATOKというソフトそのものに愛着があります。

記事内で取り上げた学習辞書のクラウド同期機能も含め、いまとなっては無くてはならないものになっているので、今後もサブスクリプション契約を継続する予定です。

ATOK Passportは30日の無料トライアル期間も設けられているので、気になる方は一度試してみてください。

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