AXON 7 miniのスペック詳細とZenFone 3との比較

AXON7miniはZenFone3と比較すると苦しい端末

ZTEがミドルハイスペックスマートフォン「AXON7mini」を発表。

同時に発表された兄貴分のハイスペックスマートフォン「AXON7」はガルマックスでも「AXON7スペック詳細。DSDS対応でコスパ最強なハイスペスマホ」で書いた通り非常に高評価な端末ですが、弟分のAXON7miniはZenFone3の存在で非常に苦しい立ち位置に。

AXON7miniの強力なライバルはZenFone3なので比較しながらスペックレビュー。

AXON7miniの発売日は10月21日。価格はZenFone3と全く同じ39,800円となっています。価格が全く同じなので性能帯も同じミドルハイスペック。

しかし、同じミドルハイスペック内でも性能差があるので比較してみます。

ZenFone3に関しては以下の記事で詳細を纏めています。

ZenFone3/Deluxeのスペックレビューと比較。DSDS対応の大本命スマートフォン

AXON7miniとZenFone3のスペック。

まず、価格が同じということでスペック比較。

項目スペック 
OSAndroid
6.0
Android
6.0
SoCSnapdragon
617

最大クロック
1.5Ghz
Snapdragon
625

最大クロック
2.0Ghz
メモリ3GB3GB
保存容量32GB32GB
液晶5.2型有機EL
フルHD
5.2型液晶
フルHD
カメラ背面:1600万画素
前面:800万画素

手ブレ補正
背面:1600万画素
前面:800万画素

手ブレ補正
レーザーAF
対応バンドLTE
1/3/8/19
28/41

3G
1/6/8/19

GSM
850 /900/1800/1900
LTE
1/2/3/5/7/8
18/19/26/28
40/41

3G
1/2/5/6/8/19

GSM
850 /900/1800/1900
SimサイズNanoSIM×2
片側はSD共用
NanoSIM×1
MicroSIM×1
片側はSD共用
バッテリー2,700mAh2,650mAh
サイズ縦147.5mm
幅71mm
厚さ7.8mm

153g
縦146.8mm
横73.9mm
厚さ69mm

144g
備考Wi-Fi
802.11b/g/n

Bluetooth
4.1

ジャイロセンサー対応
指紋センサー搭載
USB Type-C搭載

サウンド
Dolby atmos
AK4962チップ採用
Wi-Fi
802.11a/b/g/n/ac

Bluetooth
4.2

ジャイロセンサー対応
指紋センサー搭載
USB Type-C搭載

ZenFone3のSoCはSnapdragon625、AXON7miniはSnapdragon617となっており、純粋なコアクロックは625が0.5Ghz高い。また、GPUに関しても625はAdreno 506を搭載しているのでグラフィックス性能も高く総合的な処理性能はZenFone3に軍配。

メモリ、OS、保存容量、SIMとSDの共用トレイ仕様などは両者同じ。画面に関してはどちらも5.2型フルHD(1920×1080)を搭載していますが、AXON7miniは有機ELパネルを採用しているので発色やコントラスト比では圧倒してます。ただ、焼付きは心配。

デュアルSIMデュアルスタンバイ(以下DSDS)にも両者対応しており、カメラもお互い光学手ブレ補正を搭載するなど非常によく似ています。でもZenFone3には暗所でのフォーカスが得意なレーザーAFが搭載されてますね。

価格が同じなのでパフォーマンスのみで選ぶならZenFone3一択でしょう。

AXON7miniの対応電波はauに対応していない。

対応バンドについてですが、AXON7miniもドコモ・ソフトバンク(ワイモバイル)にはLTE/3Gどちらも安心して利用できるバンド群に対応。

もちろんDSDSでドコモの音声通話SIMを3Gに設定した場合もFOMAプラスエリアに対応していますし、ソフトバンク(ワイモバイル)で使われているTDD-LTEのバンド41にも対応しているのでドコモ・ソフトバンク(ワイモバイル)で安心して利用できます。

ただ、ZenFone3は上記と全く同じバンドに対応している事に加え、auのau VoLTEで運用可能なLTEのバンド18にも対応。大手3社のバンドに対応しているので、今後キャリアが変わったとしても国内の大手キャリアの何処でも利用できるというアドバンテージはかなり大きいです。

au系は使わないよ。という方にとってはあまり関係のない話ですけどね。

AXON7miniのキャリアアグリケーションが残念すぎる。

キャリアアグリケーション(以下CA)は、複数のバンドを掴んで通信速度を向上させる技術ですが、AXON7miniではバンド3+バンド19の組み合わせしか利用出来ません。

バンド19はドコモのプラチナバンドですので、組み合わせはドコモのバンド3となるのですがバンド3は東名阪の高速通信バンドでどちらかと言うと補助的電波です。

ドコモのLTE主要バンドはは1なので、CAを利用するならバンド1と組み合わせる方が恩恵を得られる機会が多いわけですが、何を思ったのかAXON7miniはバンド3と組み合わせてきました。全く謎です。

一方、ZenFone3では各社の主要バンド1に対応するCAが複数用意されているので、バンド1の組み合わせでCAが利用できる時点でZenFone3がより快適に通信出来る事は容易に分かります。

Wi-Fiの規格もAXON7miniが残念な結果に。

Wi-Fiの通信規格であるacですが、ZenFone3が対応している事に対しAXON7miniは未対応。自宅の親機がacに対応しているのであればかなり通信速度に差が出てくるので無視できない部分です。

サウンド関連はAXON7miniが魅力的。

サウンドに関して、AXON7miniでは最新のドルビーアトモスに対応。フロントデュアルスピーカーやオーディオ専用チップ「AK4962」を搭載することにより忠実性の高いHi-Fiサウンドも楽しめます。

ただ、サウンドやカメラ性能、UIの操作感、サイズ感は実機で試さないと出来栄えが判断出来ませんし、利用者により評価が変わる部分ですので一概に良し悪しは判断できません。ですので、仕様上は魅力的ということです。

AXON7miniはZTEファン向け端末。

同価格帯で比較した場合、スペック的に魅力的な端末は存在しますが今までZTEを利用してきた方がZTE端末を気に入って今後も同社の端末を購入しよう!と考えている方は選択肢の1つに含んでいいと思います。

端末のデザインもスペック以外の付加価値として評価するべき箇所ですし、AXON7miniが気にいるのであれば電波的にも不安はありません。画面だって有機ELなのでZenFone3よりも美しく表現出来るでしょう。

ただ、コストパフォーマンスを求める方やau回線を利用したい方は完全にAXON7miniは選択肢から外れます。

ZenFone3の登場でかなり苦しい端末。ZenFone3は様々なMVNOとの抱合せで発売しているので、MVNOでの割引などを含めるとコスパでは勝てません。

ということで、AXON7miniはZTEファン向けの端末です。

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