「Snapdragon 778G 5G」発表!Snapdragon 780Gと立ち位置が被るSoC
大手SoC製造メーカーのQualcommが5月に新型SoCであるSnapdragon 778G 5Gを発表しました。
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Snapdragon X53 5G搭載、Qualcomm FastConnect・Wi-Fi 6Eにも対応!
Snapdragon 778G 5GのモデムはSnapdragon X53 5Gを採用。Snapdragon X53は最大3.7Gbpsの下り速度を実現するとのこと。Sub-6以外にもミリ波にも対応しているのも特徴ですね。
▼Snapdragon 778G 5GはQualcomm FastConnect 6700にも対応。新しい規格であるWi-Fi 6Eにも対応しています。↓
Wi-Fi 6は以前からWi-Fiで用いられていた2.4GHz帯と5GHz帯を使うのは変わらないのですが、実行速度が前規格よりも約4倍も向上しており、MU-MIMO技術も合わせることで高速通信可能な機器の同時接続数も増えているのが特徴です。
第6世代のQualcomm AI Engineに対応!
▼Snapdragon 778G 5Gは第6世代Qualcomm AI Engineを搭載。第6世代Qualcomm AI EngineはSnapdragon 888でも採用されている最新のもの。↓
AIを利用した機能はカメラやその他機能でもよく見かけるようになってきたので、処理性能の高い最新のAI Engineが使えるのはかなりのアドバンテージではないでしょうか!
Kryo 670にAdreno 642Lの組み合わせ!最大搭載可能メモリはLPDDR5の16GB!
▼Snapdragon 778G 5GのCPUはKryo 670となっており、40%もの性能向上を実現したとのこと。GPUはAdreno 642Lで、こちらも同じく40%性能が向上しているとのことです。↓
また、Snapdragon 778G 5GはLPDDR5の16GBまで対応。メモリの最大クロック周波数は3.2GHzとパワーアップしています。
Qualcomm Snapdragon Elite Gamingの一部機能に対応、ディスプレイはFHD+/144Hzに対応
Snapdragon 778G 5GはQualcomm Game Quick TouchやVariable Rate Shading(VRS)などSnapdragon 780Gの一部機能に対応。
特にQualcomm Game Quick Touchはタッチ反応速度が最大20%向上するとのことなので、素早い反応が求められるFPSゲームなどに真価が発揮できそうです!
Snapdragon 778G 5Gのディスプレイは最大でFHD+/144Hzに対応。リフレッシュレートは最大144Hzまで対応しているので、かなり滑らかな映像やアニメーションが実現可能。この点はゲーミングスマホにうってつけと言えるでしょう。
ちなみに外部出力では最大で4K/60Hzとなるので、高解像度の映像を鑑賞したい方は外部モニターで視聴するのが良さそうですね。
総評:Snapdragon 780Gと立ち位置が被っている
気になる登場時期ですが、Qualcomm Press Noteによると2021年の第2四半期(に登場予定とのこと。採用予定のメーカーもHONOR、Vivo、Motorola、OPPO、realme、Xiaomiなど中華メーカーが主になっているようです。
同じSnapdragon 7シリーズで2021年3月に発表されたSnapdragon 780Gがあるのですが、仕様を見た感じだとSnapdragon 780Gとほぼ同じような仕様でほんの少し性能ダウンしているみたいなんですよね。
今回のSnapdragon 778G 5Gは何というかSnapdragon 780Gとほぼ変わらない性能なので、何とも言い難い立ち位置だと感じました。
Snapdragon 780Gも同じ時期の2021年の第2四半期に登場するようなので、2製品ではメインがSnapdragon 778G 5Gで、一部メーカーがSnapdragon 780Gの製品も出すような形になるのではないかと思います。