2025年2月にiPhone 16eで初搭載となったハイエンドのSoC「Apple A18(4コアGPU)」のスペック、実機での処理性能とゲーム性能、実際の動きをチェックしてみました。
なお、本記事で紹介する内容は「目安」です。スマートフォンやタブレットはSoC以外に画面の解像度、メモリ搭載量、ストレージの速度などで動作が変わってきます。
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Apple A18(4コアGPU)のCPUとGPUのスペック
SoC | Apple A18(4コアGPU) ・高性能コア×2 ・高効率コア×6 ・4コアGPU ・Neural Engine |
Apple A18(4コアGPU)の処理性能
▼Snapdragonは大きく4つの性能帯に分かれています。Apple A18(4コアGPU)はハイエンド帯のSoCです。↓
本記事で使用する製品は以下。
Apple A18(4コアGPU)の実機AnTuTuスコア
端末の性能を数値化するAnTuTuベンチマークで実機測定してみましょう。
▼Apple A18(4コアGPU)の実機AnTuTuのスコアは総合スコアが1,431,528点、GPUスコアは529,404点、UXは357,222点となっていました。↓
Apple A18シリーズは、Proモデルが搭載するA18 Pro、無印モデルが搭載するA18(5コアGPU)、そして廉価モデルに搭載され本記事で取り上げているA18(4コアGPU)の3種類があります。
A18シリーズはハイエンド帯ですが、その中でも性能の違いがあるので注意しましょう。
なお、Apple A18(4コアGPU)のパフォーマンスはiPhone 14で搭載されていたA15(5コアGPU)に近いスコアですが、Apple A18(4コアGPU)ではAI系の処理を行う効率的に行えるNeural Engineを搭載していることが大きな特徴です。
このAI処理系統はカメラの画像処理などでも使われるほか、2025年4月以降に正式に日本語対応するApple Intelligenceで活きてくる部分なので、性能は控えめでえすがAIを活用するシチュエーションでは体験に大きな差が出てきそうです。
▼以下は2025年現在、AnTuTuベンチマークスコアがどれくらいの動作・操作感を示すかの目安です。本端末の性能がどの性能帯に相当するか確認が出来ます。↓AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
Apple A18(4コアGPU)のゲーム以外の動き
Apple A18(4コアGPU)を搭載するiPhone 16eでゲーム以外の動きをチェックしてみます。
▼ホーム画面操作、WEB閲覧(Yahoo!ニュース)、動画視聴(YouTube)の動作はこんな感じでした。動作は許容範囲でしょうか。↓
上記のような日常的な使い方ではストレスを感じることはありません。応答性も申し分なく長期的に快適な動作で使える水準です。
Apple A18(4コアGPU)のゲーム性能
ライトな使い方は先程検証しましたが、次はゲームを試してみます。検証では重量級ゲームの代表格である原神を使います。
▼グラフィックのデフォルト設定は「中」となっていました。↓
検証では画質を「中」、フレームレートを60に設定してマップの3箇所をワープ後に4キャラ分の元素爆発を連続発動した際の高負荷状態で下限フレームレートを測定します。
なお検証結果により他ゲームでの大体の動作目安も分かります。
- 下限30FPS未満は画質やフレームレートを妥協する必要があったり、それらを妥協しても遊べないゲームが出てくる。
- 下限30FPS以上が出ていれば大多数のゲームは遊べるレベルで動作する。画質を妥協することで大多数のゲームは快適に動作する。
- 下限FPSが60FPSに近づくほど画質と高フレームレートを維持しやすくなる。また下限50FPSを超えるとと大多数のゲームは快適レベルで動作する。(Apple A18(4コアGPU)はこれに該当します)
▼原神での高負荷時下限フレームレートは51FPSとなりました。↓
ゲーム性能を左右するGPUコアが4コア仕様なので上位のA18 ProやA18 5コアGPUと比較した場合は控えめですが、Apple A18(4コアGPU)でも十分ゲームを楽しめるパフォーマンスは持っています。
一方で原神クラスのゲームを最高画質で高フレームレートを狙う場合にはパフォーマンスが不足しています。このような高負荷設定で遊びたい人はより性能の高い上位SoCを搭載するiPhoneを選択しましょう。
ゲーム性能の検証でよく見かける原神での画質最高+60FPS設定はSoCの底力を見るためのベンチ的な設定です。このような設定は発熱も高くなり電池持ちも悪くなります。「ゲームを快適に遊びたい」という本来の目的であれば、ゲームのグラフィック設定は妥協できるまで下げて負荷を軽くする方向性の煮詰め方をガルマックスはオススメしています。
Apple A18(4コアGPU)の動作目安まとめ
Apple A18(4コアGPU)はハイエンド帯ではありますが、iPhone 14に搭載されていたA15(5コアGPU)に近いパフォーマンスのSoCでした。
A18シリーズの中では4コアGPU仕様となるのでゲーム性能が控えめになっていますが、一部のベンチマーク的にゲームを楽しみたいユーザー以外は特に気にする必要もないくらいにゲーム性能は高いです。
また、Apple A18(4コアGPU)はAppleのAIを効率的に処理できるNeural Engineを搭載していることも大きな特徴です。Apple A18(4コアGPU)を搭載するモデルは今後展開されるApple Intelligenceも対応しているので、AppleのAIを試してみたい人はApple A18(4コアGPU)以上のSoCをおすすめします。
Apple A18(4コアGPU)搭載製品の一覧
Apple A18(4コアGPU)を搭載する製品は以下です。