Galaxy Z Fold8の本音レビュー!折りたためるミニタブレットなスマホは完成度が高いが、欠点も目立つ

Samsungのフォルダブルスマホ「Galaxy Z Fold8」をガルマックスで購入したのでレビューしていきますよ!

先代からフォームファクターが大幅に変更された本機について、実際に使ってわかった素晴らしいポイントと致命的な欠点を本音でまとめています。

▼まずは良かった点と注意点をピックアップしておきます。↓

良かったポイント

  • 薄型軽量で持ちやすい
  • 他機種より開閉がしやすい
  • ストレスフリーの快適動作
  • 3画面分割が可能、最大8アプリ表示可能
  • OSの完成度が高い
  • おサイフケータイ対応

注意したいポイント

  • 外観がチープ
  • 屋外ではディスプレイが少し暗め
  • 発熱が気になる、夏場の屋外は厳しい
  • カメラ性能はイマイチ
  • スピーカーが実質モノラル構成で、音質も悪い

なおGalaxy Z Fold8は、筆者Kが担当する短期使用レビュー(当記事)と柳生氏の担当する長期使用レビューの2構成でお届けします。

短期使用レビューではファーストインプレッションや基本スペックに重点を置いています。

Galaxy Z Fold8の価格とバリエーション

Galaxy Z Fold8の発売時価格とバリエーションは以下の通りです。

  • メモリ12GB+256GB:269,880円
  • メモリ12GB+512GB:299,880円
  • メモリ16GB+1TB:359,880円

▼カラーはラベンダー、グラファイト、クリーム、ピスタチオの4色。↓

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■Galaxy Z Fold8■

[初出時価格]
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Galaxy Z Fold8のスペック、ベンチマーク、検証結果

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Galaxy Z Fold8の外観・デザイン・ディスプレイのレビュー

▼レビュー機のカラーはクリームです。↓

▼背面パネルは非常にすっきりとしたシンプルな仕上がり。↓

▼Samsungロゴもヒンジ部に控えめに刻印されているのみで、無駄なリサイクルマーク(ゴミ箱マーク)や各種認証表記の印字がなく、ノイズレスで洗練された佇まいなのは嬉しいポイントです。↓

ただ、質感という面ではややチープさを感じてしまうのも事実。特にカメラバンプ周辺のプラスチック感が安っぽく目立ちます。全体的に展示用のモックアップのような印象を受けます。↓

筆者はケースを装着しちゃうので全く気にならないのですが、27万円~の端末であることを考えると、同社のGalaxy S Ultraシリーズのような重厚感や高級感を期待したくなるところです。

▼カメラバンプは縦長のスリムな形状を採用。机等に平置きした際には傾いてグラグラするのは少々惜しいですが、台座自体の主張が控えめなためスマホスタンドやMagSafeアクセサリなどに干渉しにくい点は扱いやすく高評価です。↓

▼本体側面には電源ボタンと音量ボタンを配置。電源ボタンは指紋認証センサー内蔵です。↓

本機はフォルダブルスマホのため、折りたたみ時と展開時の2つのスタイルで使い分けることができます。

▼本体サイズは閉じた状態が123.9×81.9×9.7mmで、開いた状態が123.9×161.4×4.5mm。4.5mmの極薄ボディ、良いですねぇ…USBポートもギリギリ!

重量は201g。スマホとしては201gというと普通の重量なのですが、300g前後が相場のコンパクトタブレットとしては超軽量です。片手持ちのホールド感・取り回しの良さは圧倒的で、長時間の電子書籍閲覧やブラウジングでも手首への負担をほとんど感じさせません。

▼競合のHUAWEI Pura X Maxは、閉じたときの厚みが11.2mmで、重量が229gだったので、Galaxy Z Fold8はかなり薄型軽量と言えます。↓

HUAWEI Pura X Maxの自腹レビュー!白銀比な横長フォルダブルスマホは手に馴染んで楽しいけれど、クセはある

先代モデルからヒンジ機構が改良されたことで、開閉のスムーズさは格段に向上しています。

指を引っ掛けやすく軽い力でスムーズに開き始め、途中からはアシストが効いてスッと開き切るような滑らかなフィーリング。

もちろんヒンジの保持力もしっかりしており、不用意に開いてしまう不安感もありません。

片手での開閉までこなせるOPPO Find N6には一歩譲るものの、Pixel Foldシリーズやrazr fold、nubia Foldなど他社の横折りフォルダブルと比較しても、頭ひとつ抜けた開閉の心地よさを実現しています。

▼ディスプレイは、カバー画面(外側)は5.5インチでアスペクト比は4:3、メイン画面(内側)は7.6インチでアスペクト比は10:16。↓


展開時の10:16という比率は一般的な小型タブレットに近く、アプリやWebページを表示した際にも違和感なく馴染んでくれます。

カバー画面の解像度は1,248×1,972。メイン画面の解像度は2,448×1,848。どちらも1-120Hzの可変リフレッシュレート(LTPO)に対応しています。

また、ディスプレイは角張っており、角丸で見切れがちな一般的なスマホと違って隅まで情報を無駄なく表示できます。

▼画面は少し暗め。屋内で使う分には全く問題ないですが、日差しの強い日の屋外だと画面が見にくいかもしれません。↓

Galaxy Z Fold8のスピーカーのレビュー

スピーカーは画面左側の上下に配置されています。この位置はナンセンス。

▼閉じた際は上下でステレオ配置になるのですが…開いた際は本体左側に偏り、実質モノラル構成になってしまいます。また、画面を開いて縦持ちした際には、両手で持つとスピーカーを塞いでしまいます。↓

また、厚さ4.5mmという極薄設計の都合上仕方ないとはいえ、スピーカー音質自体も良くありません。厚みが乏しく、全体的にスカスカした音がします。

せっかくの7.6インチの大画面を活かして映画や動画コンテンツを楽しもうとしても、音質の物足りなさとスピーカーの偏った配置が重なり、迫力や没入感が削がれてしまいます。
そのため、スピーカー周りの評価は、明確にマイナスです。

Galaxy Z Fold8のカメラのレビュー

カメラ構成は以下の通りです。

リアカメラ フロントカメラ
カメラ 広角 超広角 外側 内側
焦点距離 23mm(1倍) 13mm(0.6倍) 23mm 17mm
画素数 50MP 50MP 10MP 10MP
センサー名 ISOCELL
GN3
Sony
IMX858?
Sony
IMX754?
Sony
IMX754?
センサーサイズ 1/1.57″ 1/2.5″ 1/3.52″ 1/3.52″
F値 f/1.8 f/1.9 f/2.2 f/2.2

フォームファクターの変更があったとはいえ、先代からダウングレードのデュアルカメラ構成となっています。

作例

※作例は「誰でもこのくらい撮れる標準性能」を明確にするために、すべてフルオート・手持ち撮影を行っています。

▼超広角カメラ13mm(0.6倍)。↓

▼広角カメラ23mm(1倍)。↓

▼広角カメラ46mm(2倍デジタル)。↓

▼広角カメラ92mm(4倍デジタル)。↓

▼広角カメラ230mm(10倍デジタル)。↓

▼超広角カメラ作例。↓

▼メインカメラ作例。正直なところ描写力はかなり厳しめで、細部の解像感が甘く、ディテールが全体的に潰れてしまっているのが分かります。↓

▼1倍と2倍。2倍ズームでも輪郭線がぼやけ、のっぺりとした不自然な仕上がりになってしまいます。特に植物のあたりは顕著です。↓

ミドルクラス相当のクオリティですから、薄型フォルダブルという物理的な制約を考慮しても、約27万円〜というハイエンド機としては少々厳しいクオリティですねぇ。

中途半端なカメラを載せるのであれば、いっそのことカメラ性能を限界まで削り背面を限界までフラットにしてくれた方が満足度は高かったかもしれません。

Galaxy Z Fold8のバッテリーを実機でチェック

バッテリー容量は4,800mAh。有線充電は最大45W(SFC 2.0)、無線(ワイヤレス)充電は最大20W(Qi 2.2)に対応しています。

SFC 2.0はSamsungの独自規格ではあるものの、ほとんど汎用規格のPPSなので、基本的には5A出力が可能な45W以上の充電器があれば利用できます。専用充電器や純正充電器を意識する必要はありません。

Qi 2.2も汎用規格なので、一般的なワイヤレス充電器でOK。ただし、現在メジャーなQi 2充電器の場合は15Wまでなので、最高速度を求める場合はQi 2.2に対応しているワイヤレス充電器を選びましょう。

バッテリー持ちを検証

▼いつもの実利用ベースでチェックしてみました。↓

YouTube
FHD画質/全画面/音量50%
カバー画面:1時間で3%消費
メイン画面:1時間で5%消費
ゲーム
原神/最高画質+60FPS
カバー画面:1時間で17%消費
メイン画面:1時間で18%消費
WEBサイト閲覧
まとめ系サイト
カバー画面:1時間で3%消費
メイン画面:1時間で9%消費

バッテリー持ちは格別良いわけではありません。使い方によりますが、メイン機なら毎日充電が必要、サブ機なら2日程度なら持つかなといった印象です。

▼ゲームのようなバッテリーを多く消費するアプリを頻繁に使う場合はバッテリー持ちが物足りないかも。バイパス充電対応なので、ゲーム中にはオンにしておくと良さそうです。↓

充電速度を検証

バッテリー残量が1%から100%になるまでの充電時間を検証しました。

有線充電のSFC 2.0(45W)では、5分で約16%、10分で約30%、20分で約50%、30分で約68%となり、約1時間7分でフル充電になりました。4,800mAhであれば50分程度で充電が完了してほしいところではありますが、20分で半分まで充電できるのであればおおよそ問題ないでしょう。

ワイヤレス充電のQi2.2(20W)では、10分で約8%、30分で約19%、1時間で約38%、2時間で約70%となり、約3時間でフル充電となりました。

Galaxy Z Fold8のOS・動作性能・使い勝手のレビュー

ここからはOSや動作性能、使い勝手を実機を使ってチェックしていきます。

OSにはOne UI 9.0(Android 17)を搭載

OSにはAndroid 17ベースの「One UI 9.0」を採用しています。フォルダブルスマホは8代目ということもあり、OSはかなり最適化されており、非常に使いやすいです。

▼カバー画面のホーム画面。↓

▼メイン画面のホーム画面。カバー画面での表示時の2ページ分が1ページとして表示されます。↓

▼メイン画面での自動回転時は、デフォルトの状態だとレイアウトが変わってしまうので、結構見にくいですね。↓

▼これに関しては、設定項目にある「縦画面モードのレイアウトの最適化」をオフにすれば問題なく表示されるので問題ありません。↓

▼また、カバー画面とメイン画面で完全に個別設定することも可能です。↓

カバー画面のホーム画面にはサクっと使いたいアプリ、メイン画面にはじっくり使うアプリやゲーム…のようにそれぞれの画面で頻繁に使うアプリを1面に並べるのも良さそうです。

そうそう。壁紙もカバー画面・メイン画面それぞれで、ロック画面とホーム画面の壁紙を個別に変更可能なので、ロック画面とホーム画面で最大4種類設定できます。推し活も捗りますね!笑

日常使いにおいて、一般的なスマホや縦長アスペクト比のフォルダブルスマホとは大きく異なる使い心地です。

▼メイン画面では、表計算アプリのようにツールバーや情報量が多いアプリでも作業領域が広々と確保できます。↓

▼電子書籍やマンガも、横向きなら紙の単行本さながらの見開き表示、縦向きなら迫力の大画面1ページ表示と、好みのスタイルで快適に楽しめます。↓

▼ゲームプレイ時も大画面の迫力は抜群。操作ボタンの配置スペースにもゆとりが生まれるため、自らの指で画面やUIが隠れにくく、視認性は良好です。↓

一点残念なのはパンチホールの位置。中途半端な位置にあるのでボタンと被ってしまうこともしばしば。場合によっては押せなくなることもあり、UDCにするかせめて右端に寄せておいてほしいところです。↓

▼また、カバー画面ではショート動画の上部が見切れてしまったり、ウェブページやアプリの情報量が少なくなってしまうなどの欠点もあります。↓

HUAWEI Pura X Maxのように、片手モードで一般的なスマホに近い縦長比率へ寄せる、といった対策もできません。

▼画面分割は3アプリまで対応。↓

▼各ウィンドウの分割比率や境界線は、ドラッグ操作で自由に微調整が可能です。↓

複数のショッピングアプリで同時に調べながら最安値を探したり、ゲームをしながら攻略情報を確認したり、マップで場所を確認しながらレストランの公式サイトを調べたり…などなど、いちいちアプリを切り替えずにマルチタスクが行えるのは非常に便利。

▼これに加えて、フローティングウィンドウで最大5アプリまで起動できるので、(使いやすいかはさておき)最大8つのアプリを同時に使用できます。↓

「スマホはシングルタスクしかこなせない」なんていうiPhoneの常識はGalaxy Z Fold8には通用しません。

パフォーマンス

SoCにはSnapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy(Snapdragon 8 Elite Gen 5のクロックアップ版)を搭載しています。

現状最高性能のSoCを搭載しているので当然ではありますが、ブラウジング、SNS閲覧、動画編集など日常タスクはストレスフリーな動作感で非常に快適。3画面分割でのアプリ動作も軽快です。

ゲームに関しても超高負荷タイトルにて高FPSを叩き出しています。実際に主要タイトルをいくつかプレイして、FPSなどを記録しました。

▼Unity製の標準負荷ゲーム「原神」をプレイ(画質を最高に設定後、フレームレートを60に変更)。平均FPSは58.2で動作は快適です。↓

▼同じくUnity製の超高負荷ゲーム「アークナイツ:エンドフィールド」をプレイ(画質を最高に設定後、フレームレートを60に変更)。平均FPSは53ですが、かなりブレがあります。↓

▼UE5製の超高負荷ゲーム「NTE: Neverness to Everness」をプレイ(画質を最高に設定後、フレームレートを60に変更、フレーム補間無効)。↓

平均FPSは44.2とまずまずですが、最低FPSは10.2と低くなっています。散策時は問題ありませんが、戦闘となると大幅にFPSが低下し、カクカク動作になります。

▼フレーム補間を有効化すると、60FPS張り付きで安定しますので、有効化推奨です。↓

※NTEはフレーム補間がデフォルトで有効になっているため、フレーム補間前提のパフォーマンスで考えると良いと思います。

Samsungはパフォーマンスより発熱を抑えることを優先する傾向にあり、本機も36℃付近でサーマルスロットリングがかかっています。ガルマックス基準では「ゲーム時の発熱は控えめ」となります。

※サーマルスロットリングとは、高温になった際に処理性能を落とすことで発熱を抑えて、基板やバッテリーの寿命を守る重要な保護機能です。

一方で、屋外での利用時はそうもいきません。薄型コンパクトなボディの宿命ではありますが、かなり発熱します。

例として、気温32℃程度の日差しの強くない夏の日の屋外にて、カメラやマップなどを15分ほど使用したところ、バッテリー温度が40℃を超え、CPU温度は55℃に達しました。

▼写真だとわかりにくいのですが、手の触れている部分が赤くなるほどにはアチアチです。↓

猛暑日ではなく直射日光が弱い日であっても、短時間の屋外利用でここまで温度が上昇してしまうため、屋外での利用、特に夏場の運用においては注意が必要です。

便利機能

SamsungといえばやっぱりDexモード。外部ディスプレイ接続時に、WindowsやChromeOSのような操作感で複数アプリを使用できるというもの。↓

Galaxy Z Fold8の何が良いって、折りたたんだ際のサイズがノートPCのトラックパッドと同じなんですよ。

▼画像はMacBook Air 13インチのトラックパッドとの比較。↓

Dexモードの間は、スマホ本体をトラックパッド(兼キーボード)としても使うことができますので、ワイヤレスキーボードさえ用意してしまえばあっという間にPCライクな操作感で作業ができてしまいます。

▼XRグラス、折りたたみ式のキーボードなどと合わせればお手軽どこでも作業セットが完成しますね!↓

▼また、電源ボタンに任意の動作を割り当てる機能も搭載。好きなアプリを割り当てることが可能なので、PayPayなどの決済アプリを設定しておくと便利です。↓

他にもサイドバー(エッジパネル)や独自のGalaxyAI(Bixby)なども搭載しており、非常に使いやすいソフトウェアになっています。

Galaxy Z Fold8のレビューまとめ

Galaxy Z Fold8は、スマホというよりは、「ポケットに収まる超軽量なミニタブレット」です。
タブレットをもう1台持ち歩くとなると重さやかさばりがネックになりますが、本機であれば折りたたむことで一般的なポケットにすっぽり収まり、手荷物を最小限に抑えられます。

大画面を身軽に持ち歩きたいユーザーにとって、2台目サブ機やコンテンツビューワーとしては極めて魅力的な選択肢です。

一方で、スピーカー配置やパンチホールの位置、イマイチなカメラ性能など、極限までの薄型化に伴うハードウェアの妥協点は明確で、ユーザーによっては致命的となる欠点も目立ちますので、万人に手放しでおすすめできる端末ではありません。

One UIによるマルチタスクの操作感やソフトウェアの完成度はフォルダブルスマホの中でもトップクラスなだけに、あと1〜2mm厚みを増やしてでもハードウェアの完成度を上げてほしかったというのが本音。尖った魅力と割り切りが同居する、非常に惜しくも個性的な一台です。

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