mineoのパケット放題 Plusから「マイそく」に変えたので違いや使用感をレポート

mineoのSIM

今まではmineoのパケット放題 PlusでYouTube動画を見ていましたが、新プランのマイそくの方が月額料金が安かったので乗り換えました。1.5Mbpsの最大通信速度は同じですが色々と仕様が違います。詳細は以下から。

mineoのマイそくを使ってみた

mineoは株式会社オプテージが提供するMVNO(格安SIM)サービスです。関西系。

格安SIMの中では独自サービスが多い会社で、余ったギガをユーザみんなで使ったり掲示板などで質問できるコミュニティ機能が用意されていたりとソーシャルな展開でファンを獲得しているように感じます。

そんなmineoが3月に出した新プランが「マイそく」。使ってみたので使用感をレポート。

mineoの「パケット放題 Plus」と「マイそく」の違い

パケット放題 Plusはオンにすると通信速度が最大1.5Mbpsと遅くなる代わりに使い放題になるサービスでした。マイそくはシンプルに言うと12時台に通信できなくなる代わりに月額料金が安くなったパケット放題 Plusです。細かい違いは以下。

mineo パケット放題 Plus マイそく
スタンダード
マイそく
プレミアム
月額料金 385円 990円 2,200円
最大通信速度 1.5Mbps 1.5Mbps 3Mbps
時間帯での速度制限 なし 平日12時~13時
32Kbps
平日12時~13時
32Kbps
通信の最適化 オンオフ可 強制オン 強制オン
プラン区分 オプション プラン プラン
SIMカード 音声/データSIM 音声SIMのみ 音声SIMのみ

マイそくは月曜日から金曜日の12時~13時は32Kbpsというほぼ何もできない通信速度に制限されます(電話はできる)。平日の昼時には使わない、が大前提のプラン。ライフスタイルを選びます。プレミアムはもう少し最大通信速度が上がりますが割高。

データSIMはなく音声通話SIMのみ。mineoの音声通話SIMをすでに契約している場合はプラン変更できますが、私はパケット放題 PlusをデータSIMの1GBプラン(マイピタ)に追加して使っていたため新規でマイそくを申し込みました。

なおマイそくに追加する形でパケット放題 Plusは申し込めません。併用は不可。同時にパケット放題を使いたいなら既存プランであるマイピタとの組み合わせが必須。

マイそくの使用レポートと実行速度

マイそくを使う目的は通勤中にYouTubeをある程度の画質で安く楽しみたいからです。いくら速度が速くても月間20GB2,500円とか払うのも微妙ですし、ギガを使い切って月末は再生すらできないなんて事は避けたかったので使い放題の格安SIMを探していました。

昼時は別のSIMが入ったiPhoneでニュースやSNSを見るくらい。Androidで動画は見ません。12時の通信制限が問題ないと判断したのでパケット放題 Plusから乗り換え。

▼申し込みはmineoにアクセス。端末はもうあるので「SIMカードのみを購入」、生活圏と端末的にソフトバンク回線を使いたいので「Sプラン」、どうせ低速なので「5Gオプションを申し込まない」にチェック↓

mineo マイそくの申し込み01

▼マイそくは音声通話SIM限定なので「デュアルタイプ」にチェックしないとメニューが出てきません。そして「マイそく(スタンダード)」をチェック↓

mineo マイそくの申し込み02

▼パケット放題 Plusは併用不可のはずなのにチェックできてしまうのは設計ミスでしょうか。「申し込まない」にチェック。通話が不要なので通話サービスも「申し込まない」にチェック↓

mineo マイそくの申し込み03

▼3日ほどで音声通話SIMが届きました。Androidスマホに突っ込んで設定します。通信速度を測ってみると11時台で1.33Mbps、12時台に入るとすぐに0.01Mbps。ほぼ理論値通り↓

mineo マイそく 11時台と12時台の通信速度

通信速度がマイそくの方が速かった

カタログスペックは同じベストエフォート1.5Mbps。接続するAPNも同じはずですが、今までのパケット放題 Plusよりもマイそくの方が通信速度が速くて安定していたのは嬉しい誤算でした。

YouTubeを快適に楽しむには回線速度と設定画質のバランスが大切。以下はYouTubeの公式ヘルプにある動画の画質と通信速度の目安。

動画の解像度 推奨通信速度
4K 20Mbps
HD 1080p 60fps 5Mbps
HD 720p 60fps 2.5Mbps
SD 480p 1.1Mbps
SD 360p 0.7Mbps

こういうのって大抵実態と乖離していてあまりアテにならなかったりするのですが、個人的な経験では360p~480pの画質と通信速度の関係はデータに近い実感があります。

理由は以前使っていたパケット放題 Plusで、私の環境だと大体いつ計測しても0.6Mbps~0.8Mbpsくらいだったんです。360pの画質でたまに動画が数秒止まるくらい。料金は1GBの880円+385円=1,265円を払っていました。

  • マイピタ1GB+パケット放題 Plus=1,265円
  • マイそく=990円(音声SIM)

それがマイそくにしてからは1.2Mbps~1.3Mbpsで安定していて、480pの画質でもまだ一度も動画が止まってないんですよね。月額料金だけ落とせればいいやと考えていたので画質アップはラッキー。

YouTubeの解像度・画質

▼スマホでYouTubeを再生しスクショを撮ってみました。360p。全然観れるのですが文字などで粗さは目立ちます↓

youtube-image-quality 360p

▼こちらは480p。左下のアルファベットなども認識できるくらいにはなっています↓

youtube-image-quality 480p

▼720p。くっきり明瞭。フレームレートも60fpsに上がるのでヌルヌル↓

youtube-image-quality 720p 60fps

▼1080p。720pとの違いは目をこらしてもわかるかどうか。スマホならこれ以上はもう必要ないです↓
youtube-image-quality 1080p 60fps

私は6.4インチのスマホでeスポーツの生放送のアーカイブを見る事が多いのですが、実際はチャット欄も横で同時再生するので放送画面はより小さくなります。つまり更に粗が目立たなくなるので480pでも結構キレイ。

720pになると読めない文字はなくフレームレート向上の恩恵もあり完璧と言えますが、そこまでは最大1.5Mbpsの通信速度では厳しかったです。8秒ごとにクルクルで止まる感じ。

何より安く、低速でも通信速度が安定

990円でこの通信品質、電話番号もついてくるというのはなかなか有用です。「家にはWi-Fiがあるし外でそこまで大した事しないよ」という人はなんならMNP乗り換えでメイン回線にするのもアリかも。

マイそくはプラン扱いなのでいざという時にオプションでスポット的に通信速度を買う事もできます。24時間データ使い放題が330円。

ただ電話番号はあって困るものではありませんが、もし音声通話SIM990円とデータ通信SIM770円が並んでいたら電話番号をメインとサブですでに二つ持っている私は後者を選ぶのでmineoにはデータSIMを期待したいところ。

mineoはドコモ回線・au回線・ソフトバンク回線が全て同料金で選べるので、地域や端末によって最適な回線を選択できるのもいいですね。前述の通り私はソフトバンク回線をチョイス。基本的に今まで電波に不満がなかったなら同じ会社のSIMを選べば大丈夫。

通信の最適化は強制的にオン

マイそくに関して一つ注意点があります。カタログスペックでさらっと書きましたが通信の最適化は強制でオンです。通信の最適化というのは事業者側で通信データを軽くしたり制御したり手を入れる事。

お客さまの個別の通信をシステムにて識別し、データ圧縮とトラフィックの通信制御を行っております。
いずれもダウンロード(インターネット→端末)のみが対象で、アップロード(端末→インターネット)は適用されません。

通信の最適化ではどのようなことをおこなっているのですか?

トラフィックの通信制御についてはユーザへの恩恵が大きいと言えそうです。当時の環境で計測はしていませんが、パケット放題 Plusに比べYouTube再生がより快適になったのはおそらくは通信の最適化によるものだと思うので。

動画は一気に読み込むと途中で止めた時など無駄になってしまう事も多く「ペーシング」という効率化がなされます。画質が変わらずに通信量が抑えられるならまさに最適化と言えるでしょう。

ただデータ圧縮に関してはファイル自体をいじっており、これを勝手に実施するのはどうなのと問題になった事もあって基本的に各社オンオフできるようになっています。

mineoが実施しているのは「古いウェブサイトのJPEG・PNG・GIF画像を圧縮する」というものらしいですが、マイそくはこれがオフにできないという点は把握しておきましょう。

まとめ

マイそくは12時台の通信ができない点が問題ない人におすすめできる非常にリーズナブルなプランでした。見ているコンテンツがゲーム系なので、本当はもう一段高画質の720pが再生できたら言うことなしなのですが。

なので3~5Mbpsくらいで使い放題のSIMがあったらいいなと思うんです。ただそれってまんまマイそくのプレミアムプランなんですよ。でもカタログスペック上の通信速度を1.5Mbpsから3Mbpsに上げるのに990円→2,200円ってのは高いんですよ。

プレミアムが音声SIMで1,500円、データSIMで1,300円くらいだったら720p動画がストレスなく再生できるか試したいのですが、そこらへんだと損益分岐点的な基準を下回ってしまうのでしょう。

最近は大きめの字幕を入れている動画も多く、ビジネス系や音楽視聴など動画のコンテンツによっては高画質が必要ないものもあるはず。興味のある方はよく見る動画を360pや480pの画質にして許容できるか確認してみてはいかがでしょうか。

私の環境では990円で480pのYouTube動画が見放題となり、12時台の通信もしないのでとても満足でした。ニュースチェックやSNSや音楽のストリーミングサービスあたりが目的の人にも低速使い放題は合致してそう。

昼時も普通に使うから速度制限は困るよ、という方は通常プラン「マイピタ」の1GBコースにパケット放題 Plusをつけるのも変わらずアリかと思います。

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