MVNOが悲鳴。キャリアの新料金プランに対抗できない、卸値を下げてくれと総務省に要望

MVNOが悲鳴

大手キャリアがこぞって発表している20GBで3,000円の料金帯の新プラン。それに対してMVNO(格安SIM会社)はもう厳しい、もっと安く仕入れられるようにしてくれと業界団体が総務省に要望を出しています。

MVNOはもう限界

ドコモのアハモ、ソフトバンクのSoftBank on LINE、auのpovo。MNO(大手通信キャリア)が発表した月間20GBプランはユーザも好評価。実際に適用になるのは3月以降の見通しですが、アハモはすでに50万件を超える事前申し込みが入ってるとか。

そこで困ってしまったMVNO(格安SIM会社)。元々「通信速度が落ちる代わりに安く通信できるよ」というサービスなのに、大手キャリアが「3月からは20GBプランならそれ以上に安くなるよ、ウチは通信速度も速いよ」とやられたらたまりません。

そこで一般社団法人テレコムサービス協会MVNO委員会が総務省に「これじゃMVNOがかわいそう、3月は商戦期でもあるんだから公平な競争ができるように鶴の一声プリーズ」と要望出したのが今回のニュース。

一般社団法人テレコムサービス協会MVNO委員会にはジュピターテレコム・DTI・日本通信・LINEモバイルなどが名を連ねています。

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この資料、メディアが作ったみたいに見やすい

格安SIMの仕組みと今回の要望

MVNOはドコモ・au・ソフトバンクからデータ通信の帯域を「○Gbpsで○円」と借りてレンタル料金を払っています。これがデータ接続料。どれくらい帯域を確保するかがユーザの通信品質に関わってきます。

MNOはあけおめとか災害時くらいしか混雑もしませんが、MVNOだと契約している帯域幅が足りないとお昼時は速度が落ちたりします。かと言って帯域幅を買いすぎると利益が出ない。これが「安い代わりに通信速度が落ちます」の理由。

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わかりやすい資料

音声通話はシステム丸ごと借りているので品質にバラつきはありません。ドコモ回線ならレンタル料金は割引後で1回線で966円、通話料金は18円/30秒。契約によってもう少し割引されますが大体こんな料金で買ったものをユーザに流しています。これが音声卸料金。

この音声卸の料金が下がる事を見越して日本通信が発表したのが合理的カケホプランです。月間20GB、月70分までの無料通話がついて1,980円。下がってくれないと赤字がヤバそう。

今回はデータ接続料・音声卸料金の値下げ、そしてイコールフッティング(同等条件での競争)が総務省に求められました。

MVNOは低容量&独自サービス路線になりそう

現在の格安SIM契約者に人気なのは月間5GB以下クラス。20GB以上の大容量通信が必要な人はモバイルルータサービスやソフトバンク系の大容量SIM、もしくは大手キャリアの50GBクラスのプランを使っているんですよね。

現状ではもう中容量・大容量プランは話にならない。先走った日本通信を除き、MVNOの音声通話SIMでは月間10GBプランでも2,480円は超えてしまいます。そのうえ帯域幅の問題で通信品質は大手キャリア以下となるとメリットがありません。

仕入れ値を下げる今回のお願いは当然だと思いますが、それでも今まで大手5,000円:格安2,500円で戦っていたのが3,000円:2,000円とかになると節約できる金額的メリット自体が薄れる感じもあり、同じ土俵で競い合う体力があるかどうか。

ユーザに対してはさらなる値下げ、低容量プランの打ち出し、各社独自のサービスの拡充という方向になりそうです。大手キャリアの廉価プランが発動する3月まであと1ヶ月ちょいしかありませんがどうなる事やら。

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