折り畳みスマホの出荷台数は2024年に3,000万台超えの予想。価格も半額に？
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2022年の執筆時点では未だに高嶺の花である折り畳みスマートフォンですが、2年後には手に取りやすくなっているかもしれません。
折り畳みスマートフォンに関する予測をマーケティング会社が公表
シンガポールのマーケティング調査会社であるCanalysが現地時間2月14日に折り畳みスマートフォンに関する調査結果や予測を報告しています。
まずはCanalysが予測する事項から。
- 折り畳みスマートフォンの出荷台数は2021年から2024年の間に53%の年平均成長率で増加し、2024年には出荷台数が3,000万台を超える
- 折り畳みスマートフォンカテゴリーは、最初に市販化された折り畳みスマートフォンであるGalaxy Foldが発売された2019年から2024年にかけて、122％の年平均成長率で伸びていく
- 2019年では2,000ドル（約23万円）付近であった価格帯が2024年には半額の1,000ドル（約11.5万円）まで下降する
▼出荷台数と設定価格の推移と予想は以下の通りにグラフ化されています。↓
Foldable smartphone shipments to exceed 30 million in 2024 – canalys.com
また、Canalysはサムスンがリーダーとなり、折り畳みスマートフォンの出荷台数は2021年に890万台に達している事例を挙げ、スマートフォン市場全体が7％の成長にとどまる中で、折り畳みスマートフォンは高価格帯にも関わらず前年比で148％の成長を遂げたと調査結果を報告しています。
CanalysのリサーチアナリストのRunar Bjørhovde氏は、「折り畳みスマートフォンがここまで成長した主なきっかけは、パンデミック時の大画面デバイスの利用に対する需要が高まったことだ」と述べています。
同氏は続けて、
- 消費者は日常的に使用するスマートフォンにより良い体験を求め続けているが、近年では大画面による生産性の向上とエンターテイメントにより、ハードルは上がり続けている
- ユーザーのニーズに応える形の製品として、端末メーカーは折り畳みスマートフォンなどの製品を提供するいいきっかけになっているだろう
としています。
同じくCanalysのアナリストであるToby Zhu氏は見解を以下のように述べています。
- 折り畳みスマートフォンの仕様や規格は、スマートフォンの売り上げに関するカンフル剤として提供元（製造メーカー）にとって重要な差別化要因となっている。特に新し物好きのユーザーやハイエンド志向のユーザーにとっては魅力的な製品になっている
- 800ドル（約9.2万円）以上のAndroidスマートフォンの出荷台数が2019年の水準を18％も下回っているのに対し、iOS端末の出荷台数は同時期に68％増加しており、Androidを搭載したスマートフォンをリリースしているメーカーは高価格帯の製品に関して大きなプレッシャーにさらされている
- Androidを提供するGoogleと主要なAndroidスマートフォンメーカーは、ハイエンド志向のユーザーにアピールし続けるために、他社と差別化されたハードウェアと最先端のユーザー体験への投資を倍増させる必要がある
更に、別のCanalysのリサーチアナリストであるAmber Liu氏は以下のように述べています。
- 幸いなことに、折り畳みスマートフォンのサプライチェーン環境は、サムスンのおかげでここ数年で急速に発展している
- 折り畳み式のディスプレイ、ヒンジ、その他の主要部品のサプライヤーが増える一方で、端末メーカーは常に価格を下降させつつ、より良いユーザー体験のための革新的なシステム開発や製品設計を行なっている
- ハードウェアの設計革新に加えて、端末メーカーにとって真に競うべきはソフトウェアに関するユーザー体験であり、現状では折り畳みスマートフォン向けアプリがまだ最適化されていないため、専用UIなどソフトウェア関連に相当な投資を行う必要がある
最後にAmber Liu氏は、2022年は、小売店で販売するために重要な厚さや重さ、価格のカットが進み、数多くの新しい折り畳みスマートフォンが発売されるものと思われるとしています。
比較的手軽に折り畳みスマートフォンが購入できるようになれば嬉しい！
調査会社がまとめたリポートだけあり、かなり詳細に書いてありましたが、気になるのは価格面。
Canalysはグラフでチョロっと示しただけでしたが、Galaxy Foldが登場した2019年から換算すると、2024年で半額まで下落する予想は筆者が思っているよりもかなり早めだなと思いました。
しかし、実際に縦折りタイプの折り畳みスマートフォンは10万円台でリリースされていますし、違和感はあまり感じませんでしたね。言われてみればそうだよなぁってところです。
私は恥ずかしながら（？）未だに折り畳みスマートフォンを所持したことはありませんが、「ちょっと気になるなぁ」とは感じているタイプのユーザーです。
やはり耐久面と価格面で購入を躊躇するユーザーも多いと思います。2024年には今よりも比較的手軽に折り畳みスマートフォンが購入できるようになっているといいですね！
