Snapdragon 7+ Gen 3のCPU/GPUのスペックとゲーム性能、実機動作まとめ

2024年に登場したミドルハイのSoC「Snapdragon 7+ Gen 3」のスペック、実機での処理性能とゲーム性能、実際の動きをチェックしてみました。

なお、本記事で紹介する内容は「目安」です。スマートフォンやタブレットはSoC以外に画面の解像度、メモリ搭載量、ストレージの速度などで動作が変わってきます。

Snapdragon 7+ Gen 3のCPUとGPUのスペック

SoC Snapdragon 7+ Gen 3
CPU Arm Cortex-X4:2.8GHz ×1
Arm Cortex-A720:2.61GHz ×4
Arm Cortex-A520:1.9GHz ×3
GPU Adreno 732

「Snapdragon 7+ Gen 3」「Snapdragon 8s Gen 3」発表!

Snapdragon 7+ Gen 3の処理性能

▼Snapdragonは大きく4つの性能帯に分かれています。Snapdragon 7+ Gen 3ハイエンドに次ぐ性能を誇るミドルハイ帯のSoCです。

本記事で使用する製品は以下。

ALLDOCUBE iPlay 70 mini Ultraの本音レビュー!実機で使用感やゲーム性能をチェックしてみた!

Snapdragon 7+ Gen 3の実機AnTuTuスコア

端末の性能を数値化するAnTuTuベンチマークで実機測定してみましょう。

▼Snapdragon 7+ Gen 3の実機AnTuTuのスコアは総合スコアが1,349,671点、GPUスコアは491,639点、UXは237,789点となっていました。↓

操作の快適性を表すUXスコアは10万点を超えると快適とされていますが、Snapdragon 7+ Gen 3は大きくその水準を上回っています。

実機AnTuTuデータベースで過去のハイエンドSoCのスコアを確認したところ、2023年に多くのハイエンドスマホで採用されたSnapdragon 8+ Gen 1ほどの性能を持ち合わせています。

▼以下は2025年現在、AnTuTuベンチマークスコアがどれくらいの動作・操作感を示すかの目安です。本端末の性能がどの性能帯に相当するか確認が出来ます。↓
AnTuTuスコア動作・操作感
総合スコア:約150万点以上
GPUスコア:約60万点以上
ヌルヌル、動作に不満なし
総合スコア:約100万点〜150万点
GPUスコア:約35万点〜60万点
重いゲームもなんとか
総合スコア:約50万点〜100万点
GPUスコア:約15万点〜35万点
軽いゲームくらいなら
総合スコア:約25万点〜50万点
GPUスコア:約5万点〜15万点
必要最低限
総合スコア:約25万点以下
GPUスコア:約5万点以下
サブ端末向き
▼ガルマックスでは色々なスマホのAnTuTuベンチマークがデータベース化されています。ユーザさんからもスクリーンショットを募集しているのでよろしければどうぞ。↓
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ

Snapdragon 7+ Gen 3のゲーム以外の動き

Snapdragon 7+ Gen 3を搭載するタブレットでゲーム以外の動きをチェックしてみます。

▼ホーム画面操作、WEB閲覧(Yahoo!ニュース)、動画視聴(YouTube)の動作はこんな感じでした。動作は許容範囲でしょうか。↓

ゲーム以外の動作ではハイエンドモデルと遜色ない操作感でした。また、ミドルハイのSoCを搭載するデバイスの大多数は高リフレッシュレートに対応していることもあり、テストデバイスでは非常に滑らかな操作感となっていました。

Snapdragon 7+ Gen 3搭載機であれば長期的な利用でも快適な操作性で利用できる水準です。

Snapdragon 7+ Gen 3のゲーム性能

ライトな使い方は先程検証しましたが、次はゲームを試してみます。検証では重量級ゲームの代表格である原神を使います。

▼グラフィックのデフォルト設定は「中」となっていました。↓

検証では画質を「中」、フレームレートを60に設定してマップの3箇所をワープ後に4キャラ分の元素爆発を連続発動した際の高負荷状態で下限フレームレートを測定します。

なお検証結果により他ゲームでの大体の動作目安も分かります。

  • 下限30FPS未満は画質やフレームレートを妥協する必要があったり、それらを妥協しても遊べないゲームが出てくる。
  • 下限30FPS以上が出ていれば大多数のゲームは遊べるレベルで動作する。画質を妥協することで大多数のゲームは快適に動作する。(Snapdragon 7+ Gen 3はこれに該当します)
  • 下限FPSが60FPSに近づくほど画質と高フレームレートを維持しやすくなる。また下限50FPSを超えるとと大多数のゲームは快適レベルで動作する。

▼原神での高負荷時下限フレームレートは46FPSとなりました。↓

Snapdragon 7+ Gen 3は原神クラスのゲームも画質「中」であれば問題なく遊べる水準です。また高負荷時でも45FPSを超え、多くのシーンでは50FPSを上回っていることから、ゲーム性能は高めです。この水準であれば大多数のゲームは快適に遊べます。

一方で原神の画質「最高」設定ではフレームレートの変動が大きくなるのでベンチマーク的な楽しみ方には向いていません。

Snapdragon 7+ Gen 3は画質を調整すると大多数のゲームは快適に遊べるゲーム性能を持っているので、ゲーム用途でも魅力的なSoCです。

ゲームの画質設定について
ゲーム性能の検証でよく見かける原神での画質最高+60FPS設定はSoCの底力を見るためのベンチ的な設定です。このような設定は発熱も高くなり電池持ちも悪くなります。「ゲームを快適に遊びたい」という本来の目的であれば、ゲームのグラフィック設定は妥協できるまで下げて負荷を軽くする方向性の煮詰め方をガルマックスはオススメしています。

Snapdragon 7+ Gen 3の動作目安まとめ

ゲーム以外の使い方は超快適水準、ゲームは原神など重量級ゲームでの最高画質でプレイするには荷が重いですが、画質がミディアムであれば楽しめるレベルで動作するので、多くのゲームは快適に遊べそうです。

Snapdragon 7+ Gen 3を搭載するデバイスの価格帯は3.7万円〜5.5万円なので、価格を抑えつつ原神などの重量級ゲームも遊んでみたいという人にオススメしたいSoCです。

Snapdragon 7+ Gen 3搭載製品の一覧

Snapdragon 7+ Gen 3を搭載する製品は以下です。

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