UPQの格安スマホA01Xが充電中に発火。バッテリーが原因だった

写真はUPQ Phone A01

▼2017年5月9日追記▼本記事は2016年10月16日にUPQ Phone A01Xが充電中に発火したことを取り上げた記事でしたが、第三者機関による調査で発火の原因がバッテリーであったことが判明しました。

UPUは購入者専用の窓口を開設しており5月下旬頃より対応を案内するそうです。購入者専用窓口の案内は以下の通り。

また、本日UPQの公式サイトでは重大なお知らせとして以下のページを公開しています。

【公式】「UPQ Phone A01X」についての重要なお知らせ

GALAXY Note 7のバッテリー発火問題で消費者も「スマホの発火」に関して関心を集めていますが、UPQの格安スマホ「UPQ Phone A01X」が充電中に発火して周辺を焼損する火災が発生し、消費者庁が重大製品事故として発表しました。

事故は2016年9月22日に沖縄県で発生。件数は1件のみで個体差や環境による原因も考えられる為、現在調査中との事です。

私、UPQのスマホ「UPQ Phone A01」持ってます。

トップ画像でも使いましたが、UPQのスマホ「UPQ Phone A01」を持ってます。

今回事故が発生したモデルのマイナーチェンジ前のモデルですが、UPQ Phone A01Xは保存容量やマルチタップに対応しただけのモデル。

ちなみにバッテリーはA01もA01Xも同じDB01という型番のものです。スペアも売られていますがバッテリーは全く同じですね。

という訳で、とりあえずバッテリーを外しました。

ちなみにバッテリーにはMade in PRCと書いてました。PRCとはMade in Chinaと書くと中国産を嫌う方がいるので、中華人民共和国の英語名である「People’s Republic of China」の文字をとってPRCって表記で誤魔化してます。という訳で、バッテリーはMade in Chinaです。

個人的にはこれだけ中国産の物が出回っているのでなんとも思いませんが、豆知識程に覚えておいて良いかも知れません。

やっぱり、同じメーカーの製品を持ってると不安になるよね。

SamsungのGALAXY Note 7は発火問題を受けて現在は販売と製造を中断する事態となってます。Samsungではブランドイメージが損なわれる事を危惧してGALAXY Note 7のブランド自体を廃止するそうです。

しかし、消費者はそんなに甘っちょろくないです。発火問題を受けて今後Samsung製の端末を購入することは無いと答えた方は調査対象者の半数を超えているそうでGALAXYブランドを超えてSamsung自体の信頼が著しく低下したことが容易に伺えます。

UPQの発火事故に関しての情報を得た時に真っ先にやったことは充電できないようにバッテリーを外しました。やっぱり不安です。寝ている時に燃えたら嫌ですもん。

これはUPQを叩くという意味ではなく防衛本能と言うのでしょうか、自身が危険な状況に陥る可能性があるので自然とその様な考えになります。

GALAXY Note 7の所有者が「夜間は怖くて充電できない」「発火の可能性があるので満充電なんて出来ない」と訴えているのをニュースサイトで他人事のように拝見していましたが、いざ、自身が同じような状況下に置かれるととっても不安です。

PSEマークの信頼性ってどうなんだろう。

PSEマーク

PSEマークとは、電気製品の安全確保について定められた安全規格。以前、ノートパソコンでの発火事故が相次いだので、リチウムイオンバッテリーにもPSEマークが義務付けられています。

リチウムイオンバッテリーのPSEマークを取得するには、出力が既定値であることや保護回路が備わっているかなどのチェックを経てPSEを取得出来るようですが、経年劣化するバッテリーを発売前の短期間のチェックだけで、「はい、安全ですよ。」というのもなんだか腑に落ちません。

また、気圧の変化等によるバッテリーそのものの危険水準耐久テストまで実施しているのかも不明。どの様な検査を行ったか消費者側が簡単に確認できないのでさっぱりPSEの信頼性が分かりません。現に燃えちゃってますし。

スマホのバッテリーって、危険水準まで容量が詰め込まれてる。

私、ラジコンとかも好きでバッテリーに関しても素人ながら趣味で嗜んでいるのですが、そんな私がみてもスマホのバッテリーはトンデモない容量が詰め込まれています。

これは消費者側のニーズに応えようとした結果で、最近のバッテリーは物凄く小さなスペースにとんでもないエネルギーを詰め込んで更に超高速充電するので、バッテリーはとってもキツイ状況なんですよね。

バッテリーの進化ってとっても遅くて、革新的な電池ってそんなにポンポコ出てこないんです。そうなると、現存する技術の延長線上で突き進むしか無く、結果的に「限られたスペースに出来るだけ詰め込む」という方向性になります。

リチウムイオンバッテリーは危惧するほど危険なバッテリーではありませんが、超高密度に詰め込むと非常に高度な制御が必要となってきます。

現在のスマホバッテリーは限界値の9割以上を活用するまでに至っており、危険水準ギリギリまで詰め込まれている状況なんです。

それこそ危険水準に達するとどうなるかというと暴走します。つまり、バッテリー自体が暴走して異常な発熱で発煙・発火します。保護回路も関係ないです。勝手に異常発熱してボゥッと内部から燃えます。

気圧の変化でも危険水準に達することがあるので、飛行機で発煙・発火するのも納得です。

バッテリーの進化が限界に達してきた感じです。

これを見て下さい。

▼下がUPQのバッテリーで。上がラジコン用のバッテリー。Li-POですが特性はLi-ionと同じです。内部がポリマーだからLi-POと呼ばれてます。重量はなんと同じ32g。ラジコン用が610mAhの容量に対して、UPQのバッテリーは1,800mAh。厳密にはケーブル分の重量が入っているのでバッテリー単体での重量が若干違うわけですが、それでも約3倍ものエネルギーがこの薄いバッテリーに詰め込まれてるんです。

バッテリー比較。重量は同じだけど容量は約三倍詰め込まれてる

多分、もうメーカーさんも限界でしょう。

今以上の容量を同じスペースに詰め込むと確実に発火事故などは増えると思います。バッテリーに関しては開発者も消費者も考え方を転換しなくてはいけない時期なのかも知れません。

UPQ Phone A01Xの火災に関する資料は以下のPDFを参照してくださいね。

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