Xiaomiがベンチマークアプリやゲームアプリ向けにパフォーマンス調整をしていた?

2022年の3月に発表されたXiaomi 12シリーズですが、ベンチマーク向けにパフォーマンス調整をしているのではないかという話が出ているようです。詳細は以下より。

Xiaomi 12シリーズでは特定アプリ以外は性能がフルで発揮できない?

海外メディアのAndroid PoliceはXiaomiスマートフォンのパフォーマンス調整に関する記事を投稿しています。

当該記事によると、少し前に発覚したサムスン製スマートフォンのパフォーマンス制限より端を発し、他のメーカーでも同様の事例が無いか調査された模様。

その際、Xiaomi製スマートフォンでGeekbenchを実行した際のパフォーマンスとその他アプリを実行した際のパフォーマンスが乖離していることが判明したようです。

Android PoliceがXiaomi 12 ProとXiaomi 12Xでアプリケーション偽装などを用いてテストをした結果、以下のような挙動になったようです。

  • GeekbenchまたはGenshin Impact(原神)と認識するGeekbenchアプリでは、NetflixまたはChromeと認識するアプリのバージョンと比較して、12 Proのシングルコア性能が最大50%向上するベンチマーク結果が得られる。
  • 12Xでは12 Proほど極端なパフォーマンス低下は無かったが、誤差とは言い難いくらいには結果に差が生まれていた。

▼以下の画像はテスト時のスコア結果となります。酷いものだと4倍以上もスコアに差が出ていますね。↓

Xiaomiがまたベンチマーク向けにパフォーマンス調整をしていた?

Xiaomi responds to throttling controversy and Geekbench de-listing – androidpolice.com

また、アプリケーション偽装をせずにGeekbenchアプリを実行した際でも性能は変化したようです。

Android Policeは、「まだXiaomiのパフォーマンス制限に関する内部技術的な仕組みまでは踏み込むことができなかったが、上記の結果に基づくとXiaomiはアプリ名などに基づいてパフォーマンスを増減していると推測。

ゲームやベンチマークアプリはSoCが持つフルパフォーマンスを発揮し、負荷が低くなりがちと思われるアプリはパフォーマンスを抑えた設定に切り替えているとしています。

また、Android PoliceはXiaomiが過去にも同様の調整を行っていたことを指摘。

Xiaomi 11T Proではアプリごとに異なるパフォーマンス制限の設定を使用しており、ゲームと思われるアプリには本来のパフォーマンスを発揮するようにしていたとのこと。上記の事例より、12シリーズも同様の挙動になっている可能性があるとしています。

パフォーマンス制限に関する対象となったGeekbenchでは、調査を行うとともに、Android BenchmarkチャートからXiaomi端末の掲載を取りやめる予定と声明を出しているようです。

▼実際にGeekbench BrowserのAndroid Benchmarksを見てみると、Xiaomi 12 Proと同じくSnapdragon 8 Gen 1を搭載しているLegion Y90が掲載されている中、Xiaomi 12シリーズは掲載されていないのが確認できました。↓

Xiaomiがまたベンチマーク向けにパフォーマンス調整をしていた?

Android Benchmarks – browser.geekbench.com

アプリ名に応じて性能を極端に変化させるのは結局のところ不信感を抱くのでいただけない

過去にもHUAWEIやOPPOnOnePlusなど多数のメーカーが行ってきた「ベンチマーク詐称」と呼ばれる行為。

ベンチマークアプリやゲームアプリはアプリの性質上相応の負荷がかかることから、性能を引き出す為にアプリ実行中は高負荷になるのは分かるのですが、アプリ名に応じて性能を極端に変化させるのは正直考えもの。

というのも、ベンチマークはそもそも端末の性能を分かりやすく把握する為のもので、製品選びの指標に少なからず関わってきます。

せっかく購入したスマートフォンが「ベンチマークでは高性能なのに、普段使いではもっさり」だった時はかなり落胆するとともに、メーカーに対する不信感も芽生えると思います。

Xiaomi 11T Proの時も制限が行われていたとのことですし、この件が事実であればXiaomiにはしっかりとした説明と対応が求められるのではないでしょうか。

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