「Dimensity 9500」発表!レイトレ性能が119%アップ!?NPU性能も大幅向上したフラグシップSoCが登場!
MediaTekの最上位SoCの9000ファミリーに「MediaTek Dimensity 9500」というSoCが新たに加わりました。
ゲーム性能が大幅アップのSoC
▼Dimensity 9500は、3nmで製造されるSoCで、先代のDimensity 9400と比較して、CPU性能が17%、GPU性能が33%、NPU性能が2倍も向上し、AnTuTuスコア(v11)は400万点、Geekbench 6のシングルコアは3900点&マルチコアは11,000点が見込めるとのこと。↓
CPU
CPU構成は以下の通り
- 1×Arm C1-Ultra(4.21GHz、2MB L2 cache)
- 3×Arm C1-Premium(3.5GHz、1MB L2 cache)
- 4×Arm C1-Pro(2.7GHz、512KB L2 cache)
- 16MB L3 cache
- 10MB SLC
Cortexシリーズではなく、新たに登場したC1シリーズを採用。
先代のDimensity 9400と比較して、シングルコアの性能が32%、電力効率が55%上昇。マルチコア性能では17%のパフォーマンス向上が見られるとのこと。
GPU
GPUには先代まで搭載されていたArm Immortalisではなく、新たにMali-G1シリーズのArm Mali-G1 Ultra MC12を搭載。
先代と比較して性能は33%アップ、ピーク時の電力効率が42%上昇したとのこと。
さらに、レイトレーシングに関してはなんと119%アップという驚異的な性能向上がみられ、4K@120FPSのレイトレーシングに対応したそうです。
MRFC 3.0システムを搭載。60FPSのゲームを120FPSにフレーム補間が可能です。
また、Unreal Engine 5.5+にネイティブ対応。コンソールレベルのビジュアル表現が期待できます。
NPU
NPUにはMediaTek NPU 990を搭載し、前世代からトークン生成速度が2倍の高速化と大幅進化。トークン生成速度が2倍以上高速化したほか、ピーク電力使用量を最大56%軽減しているとのことです。
メモリ/ストレージ
対応メモリはLPDDR5X(10667 Mbps)で最大24GB。
ストレージ規格はUFS4.1の4レーンに対応し、競合のSnapdragon 8 Elite Gen 5や先代のDimensity 9400よりも高速な読み書きが可能です(従来は最大2レーン)。
ディスプレイ
解像度とリフレッシュレートはWQHD+ 180Hzに対応し、9300、9400シリーズから据え置きです。
カメラ
最大320MPのイメージセンサーに対応し、動画撮影は8K@60FPS、4K@120FPS(EIS有り)に対応しています。
通信
最新規格のWi-Fi 7をサポート。大容量ファイルの通信速度が20%上昇、電力消費は最大20%軽減するとのこと。
モデムには3GPP Release-17 5Gを搭載。5G通信対応。
Bluetooth 6.0に対応。
GNSSはGPS L1CA+L5+L1C、BeiDou B1I+ B1C + B2a +B2b、Glonass L1OF、Galileo E1 + E5a + E5b、QZSS L1CA + L5、NavIC L5 + L1をサポート。
まとめ
ついにAnTuTuスコアが400万超え!毎年100万単位で上がっていくの恐ろしいですね。CPU、GPU性能は順当にアップ、NPU性能は大幅な性能向上です。
この大幅性能アップしたNPUで、”AI性能を重視した”と言われているTensor G5とどれほど戦えるのか気になりますね。
AnTuTuスコアでは競合のDimensity 9500に一歩劣っていますが、レイトレーシング性能やメモリとストレージ速度では大幅リード。ゲーム性能にはかなり期待できますね。
なお、Dimensity 9500のローンチ端末としてはOPPO Find X9シリーズやvivo X300シリーズが予定されています。