「Snapdragon 8 Gen 5」発表!Snapdragon 8 Eliteに匹敵する性能のSoC!

Qualcommの最上位SoCの8 Genファミリーに「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 5」というSoCが新たに加わりました。
Snapdragon 8 Gen 5の概要
▼Snapdragon 8 Gen 5は、3nmで製造されるSoCで、Snapdragon 8 Gen 3と比較して、CPU性能が36%、GPU性能が11%、NPU性能が46%も向上しています。AnTuTuスコア(v11)は300万点程が見込めそうです。↓

CPU/GPU
CPUにはQualcomm Oryonを搭載。構成は以下の通り。
- 2×プライムコア@3.8GHz
- 6×パフォーマンスコア@3.32GHz
Snapdragon 8 Gen 3と比較し、パフォーマンスが36%上昇し、省電力性能が42%上昇しているとのこと。
4.6GHzの8 Elite Gen 5、4.32GHz(最大4.47GHz)の8 Eliteよりは低クロックですが、3.3GHz(最低3.0GHz、最大3.4GHz)の8 Gen 3からは大幅な上昇です。
GPUには8 Elite Gen 5と同じQualcomm Adreno 840を搭載。※周波数やコア数等は異なる。
先代のSnapdragon 8 Gen 3と比較し、パフォーマンスが11%上昇し、省電力性能が28%上昇しているとのこと。
SoC全体では省電力性能が13%アップしているようです。
NPU
NPUにはQualcomm Hexagon NPUを搭載。NPU性能は先代比46%アップ。
メモリ/ストレージ
対応メモリはLPDDR5X(4800 Mbps)で最大24GB。ストレージ規格はUFS4.1です。
ディスプレイ
解像度とリフレッシュレートは4K+@120Hz/QHD+@240Hzに対応しています。先代は4K@60Hzまでだったので、より高解像度で滑らかな表現が可能になります。(アプリ側が対応するかはまた別の話)。
カメラ
最大320MPのイメージセンサーに対応し、4K@120FPSの動画撮影に対応しています。
ISPは20 bit。18-bitの8 Eliteや8 Gen 3よりもより性格で自然な色彩表現が可能です。たかだか2bitじゃん、と思うかも知れませんが、18bitは218色、20bitは220色ですから約4倍の色数を表現できるようになったというわけです。
通信/オーディオ
FastConnect 7900を搭載し、最新規格のWi-Fi 7をサポート。電力消費を最大40%軽減するとのこと。
Qualcomm XPANにも対応。Wi-Fi接続を利用することで24bit/96kHzのロスレス音質をWirelessで楽しむことができます。
モデムには8 Eliteと同じQualcomm X80 5G Modem-RFを搭載しています(8 Elite Gen 5はX85)。
Bluetooth 6.0に対応。
GNSSはL1+L5+L2をサポートし、GPSはGlonass、BeiDou、Galileo、QZSS、NavICを同時サポート。
まとめ
先代最上位SoCの8 Eliteに近いパワーのあるSoCが登場しました!このSoCを搭載したコスパの良いハイエンドモデルが数々登場しそうで楽しみですね。
▼現在の8シリーズはこんな感じ。今回登場した8 Gen 5は8 Gen 3の後継モデルになります。↓
| 第5世代 | 8 Gen 5 | 8 Elite Gen 5 | |
|---|---|---|---|
| 第4世代 | 8s Gen 4 | 8 Elite | |
| 第3世代 | 8s Gen 3 | 8 Gen 3 |
Snapdragon 8 Gen 5のローンチ端末はOnePlus Ace 6Tが予定されており、vivo S50 Pro miniやRedmi Turbo 5などが続きます。
▼Eliteやsがついたり、Genが消えたり戻ったり、もう訳わからん命名規則のSnapdragonですが、Qualcommの公式見解的にはこんな感じらしい。↓
ベースモデルを基準とし、「s」は合理化された機能を提供するモデル(=廉価モデル)、「+」は驚異的なパフォーマンスを実現するモデル(=高性能モデル)だそう。ただし、8シリーズのみ「+」どころじゃないパワーがあり、業界を定義するフラグシップ体験を実現するモデル(=超高性能モデル)なので、「Elite」を名乗るとか。
たしかにこう言われてみれば案外わかりやすいかもしれません。今後もこの命名規則を守ってくれればの話ですが…笑。次世代は8 Elite Gen 6 Proするとかしないとかの噂もありますから…勘弁してほしいぜ!
そうそう。motorola XT2603-1という未発表SoCを搭載した端末がGeekbenchにあがっているんですよね。上記表通りであれば8s Gen 5か7+ Gen 5として登場しそうです。