Arrows M03スペック詳細。M02と比較して微性能アップのマイナーチェンジモデル
国内ブランドの富士通が手掛けるSIMフリースマートフォンの最新作「ArrowsM03」が発表されました。
前モデルで評判の良かった「ArrowsM02」は、国内ブランドのSIMフリースマートフォンであることや、おサイフ機能が利用できることが大きく話題を呼びましたが、最新モデルである「ArrowsM03」は堅実なマイナーチェンジモデル。
もちろん、国内3キャリアに対応した電波仕様や、おサイフ機能や防水防塵など国内仕様は引き継いでます。
前モデルのArrowsM02との比較も交えながら早速性能をチェックしてみます。
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富士通「Arrows M03」の発売日・性能・特徴・価格とM02との比較。
発売日は7月下旬。正式な発売日が判明次第追記いたします。
価格は3万5556円(税込38,401円)。中々強気な価格ですね。
M02とM03のスペック比較。
項目 | M03 | M02 |
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OS | Android 6.0 | Android 5.1 |
CPU | Snapdragon 410 4コア1.2GHz |
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メモリ | 2GB | |
保存容量 | 16GB | |
液晶 | 5型HD 1280×720 IPS液晶 | 5型HD 1280×720 有機EL |
カメラ | 背面:1310万画素 前面:500万画素 | 背面:810万画素 前面:240万画素 |
対応バンド | LTE 1/3/8/19/26 3G 1/5/6/8/19 |
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Simサイズ | NanoSIM au VoLTE対応 |
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おサイフ機能 | ○ | |
防水防塵 | 防水(IPX5/8) ○ 防塵(IP6X) ○ |
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耐衝撃 | MIL規格 ○ |
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ワンセグ | ○ | ☓ |
バッテリー | 2580mAh | 2330mAh |
サイズ | 高さ144 幅72 厚み7.8 重さ141g | 高さ141 幅68.9 厚み8.9 重さ149g |
備考 | Wi-Fi 802.11a/b/g/n テザリング ○ | Wi-Fi 802.11/b/g/n テザリング ○ |
カラー | 黒/白/ピンク/ゴールド/ブルー | 黒/白/ピンク |
基本動作性能に関わる、SoC/メモリ/画面解像度は前モデルのM02から据置。
SoCにはQualcomm社の「Snapdragon410(1.2Ghz×4コア)」、メモリは2GB、画面は5型HD(1280×720)でArrows M03はミドルスペックの格安スマホです。
有機ELパネルからIPS液晶に変更。
前モデルでは有機ELパネルを搭載していましたが、M03でIPS液晶に変更となっています。前モデルの有機ELパネルでは、画面割れがかなり話題となっていました。
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この様な事情から、最新端末ではIPS液晶へ変更したのかも知れません。
保存容量の拡張が200GBまで対応。
M02もM03も保存容量は16GBとなっており、お世辞にも安心できる容量とは言えませんが、保存容量を拡張出来るSDの容量が32GBから200GBに大幅アップ。
M03ではカメラ性能も向上しており、一枚あたりの保存容量が大きくなっているので、写真をガンガン撮る方も安心です。
カメラ性能は大幅アップ。トレンドに追いついた性能
前モデルのM02では、メインカメラに810万画素、インカメラに240万画素で物足りなさが否めませんでしたが、M03よりカメラ性能が大幅アップ。
メインカメラには1300万画素、インカメラには500万画素のカメラを搭載しており、メインカメラはF値2の非常に明るいレンズを採用しています。
M02のカメラ性能が微妙で踏ん切りがつかなかった方には良いアップデートですね。
バッテリー容量も250mAh増量。もちろん3日持ちバッテリーです
M02では2330mAhのバッテリー容量でしたが、M03では250mAh増量した2580mAhのバッテリーを搭載しています。
250mAhって少しの容量アップだと感じますが、小さな端末で250mAhアップは体感で電池持ちが良くなったことに気がつくレベル。
LTEでの待受時間が100時間程アップしています。
耐衝撃、防水防塵、おサイフ機能を受け継ぎ、ワンセグを新たに搭載。
国内ブランドの強みでもある、日本市場に合致した機能は後継機のM03でも健在。
海外製のSIMフリースマートフォンでは、日本ではお馴染みの機能が搭載されていない場合のほうが多いので、希少なモデルです。
耐衝撃は米国国防総省の定めるMIL規格に準拠、IPX5/8の防水性能とIP6Xの防塵性能にSuicaも利用できるおサイフ機能を搭載。
M03よりワンセグが搭載されましたが、アンテナを本体に格納するタイプで、別途アンテナケーブルを必要としない仕様は嬉しいポイント。
M03の電波仕様はドコモとソフトバンクに合致。auはVoLTE対応SIMのみ
M03ではドコモ回線とソフトバンク回線の電波を掴める仕様。au回線では、フルLTEに対応したVoLTE対応SIMで利用可能。
ドコモ回線はトリプルLTE対応で3GのFOMAプラスエリアもカバー。
ドコモ回線では、全国区をカバーするバンド1、東名阪の高速通信バンド3、地下や郊外、山間部では非常に重要なプラチナバンドの19に対応。3G回線もFOMAプラスエリアに対応しているので、LTEの電波の入りづらい場所でも安心。
ソフトバンク回線も主要バンドをキャッチ出来る。
ソフトバンク回線ではLTE/3G共に全国区をカバーする主要バンドの1とプラチナバンドの8に対応しています。が、ソフトバンクのSIMで利用する場合は、ソフトバンクに申告せずに格安スマホで利用するとIMEI制限でいきなり利用が出来なくなった経緯があるので、M03をソフトバンクのSIMで利用する場合は、機種変更手続きが必要です。
【関連】ソフトバンクSIMでSIMフリー端末利用不可。時代に逆行したIMEI制限を開始。
au回線では「VoLTE対応SIM」で利用可能。
auでは、3Gの電波にマイナーな種類を使っているので、3Gに関してはマイナーな電波にM03は対応していません。
しかし、最近auでは、全てLTE回線を利用したフルLTEが利用できる様になったので、auの「VoLTE対応SIM」であれば利用可能。
LTEの主要電波はバンド18ですが、バンド18はバンド26に内包されているので利用可能。メインバンドの補助的電波のバンド1にも対応しています。
au系格安SIMを提供するMVNOでは、契約時に発行されるSIMはVoLTE対応SIMですが、現auユーザーの場合は、VoLTE対応SIMへ変更する必要があるかもしれません。
auのSIMで利用する場合は、auへSIMの種別を問い合わせましょう。
格安SIM市場ではドコモが9割以上のシェア。
格安SIMを利用する場合は、沢山のMVNOから選択することが出来るのでドコモ回線を利用した格安SIMがオススメ。キャンペーン等で安く利用できる場合があるので準備しておきましょう。
最新の海外製品と比べるとパンチ力に欠ける。
SIMフリースマートフォンは海外製品が主流で、海外の最新鋭端末が驚くような価格で国内市場に流れています。
例えば、おサイフ機能が必須であったり、防水防塵が必要であったり、ワンセグを良く利用するからワンセグが搭載されていないと嫌だ。という場合はM03の優位性が際立ちますが、現時点でこれらの機能を利用していない場合は性能的な魅力は海外製品に軍配。
例えば、私が現在メイン端末として利用しているSIMフリースマートフォン「P9lite」は、安いところで購入すると税込み3万円以下で、性能はM03の2倍弱、指紋認証機能搭載、カメラ性能は一歩リードと非常にコストパフォーマンスが優れています。
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M03は端末的にもあと一歩が欲しかった所。
M02が登場した頃は、Android5.1が主流でしたが、現在はAndroid6.0が主流です。
Android6.0から、指紋認証機能がOSでサポートされたので、それに合わせて格安スマホでも指紋認証機能を搭載したモデルが続々と登場していますが、M03では指紋認証機能が搭載されていなかった事は非常に残念。
富士通=指紋認証というイメージすら確立したほどのブランドですから、指紋認証機能に関しては沢山のノウハウを持っているのに勿体無い。
独自機能が魅力的な方はM03を検討していいかも。但し、割高感は否めない。
Arrows M03は、前モデルのM02から堅実に機能向上していますが、肝心の基本動作性能は全く変わりません。
現時点でM02を購入しようとしているのであれば、M03を待ったほうがよいですが、新モデルが展開されるとM02が値下がりするはず。
基本的な性能が変わらないのであれば、前モデルのM02をあえて購入するというパターンももちろん有り。M03を購入検討リストに挙げるのであれば、「日本独自機能を利用しているか」を再優先に考えましょう。
おサイフケータイ、ワンセグ、防水防塵耐衝撃等は国内で販売される端末のデフォルト機能的になっていますが、それは大手キャリアでの話。
SIMフリー市場で、日本独自機能を搭載している端末は「稀」なことですので、優位性のある機能を搭載した端末であることは間違いないです。
しかし、これらの機能に魅力を感じないのであれば、はっきり言ってM03を選ぶだけの魅力は薄いです。
【公式】富士通 Arrows M03