Galaxy A51 5Gのレビュー。昼夜問わず美しい写真が撮影できるカメラが魅力
Samsungの「Galaxy A51 5G」は、ミドルレンジ帯の5Gスマートフォン。海外版を入手したのでレビューをお届けします。
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Galaxy A51 5Gの良かった点と気になった点
Galaxy A51 5Gは海外でもリリースされているモデル。国内ではドコモとauからリリース予定だが、海外版とはSoCが異なるので注意したい。
良かった点
・5Gに対応
・美しいディスプレイ
・昼夜問わず綺麗に撮影できるカメラ
・(日本モデルは)FeliCa対応
気になった点
・ステレオスピーカー非搭載
・ワイヤレス充電に非対応
・高リフレッシュレートに非対応
Galaxy A51 5Gの詳細スペックや特徴は以下で紹介している。
Galaxy A51 5Gの外観
Galaxy A51 5Gは6.5型のディスプレイを搭載する比較的大型なモデルだが、狭額縁ベゼルにより横幅は73.6mmで想像よりもコンパクトだった。
ディスプレイはパンチホール型で上部中央に配置されておりサイズも小さい。パンチホール型を採用することで画面占有率も非常に高い。
背面は特殊なホログラフィック仕上げで美しい。
Galaxy A51 5Gは、国内モデルとしてドコモとauで取り扱われるが、auの製品写真を確認するとグラフィックパターンが異なっていた。国内モデルと海外モデルでは背面パネルのデザインが若干異なるようだ。
その他の配置は以下の通り。
付属品・同梱物
Galaxy A51 5Gの海外版は本体以外に充電器(15W)、USB-Cケーブル、イヤホン、イヤーピース、SIMピン、各クイックガイドが付属していた。国内モデルと同梱品が異なる恐れがあるので注意。
保護フィルムはPDA工房さんから本製品で寸法を測定したフィルムがリリース済み。複数のフィルムタイプがリリースされているので端末購入時に検討頂きたい。
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▼サクッと視聴できる開封レビューも公開中。質感・カラー・雰囲気は動画の方が分かりやすい。↓
Galaxy A51 5Gの処理性能
Galaxy A51 5Gの海外版はSamsung製のExynos 980を搭載しており、ハイエンド帯に次ぐ性能を持ち合わせている。
性能が高いのでWEB閲覧、SNS、動画視聴などライトな使い方はもちろん、3Dグラフィックの美しいゲームも設定次第で快適にプレイできるタイトルが大多数である。
動作の鈍さも検証時に感じることはなくサクサクと動いてくれるので、レスポンスも良く使い心地はとても良かった。
ベンチマークスコアをチェック
端末の処理性能を数値化するAnTuTuベンチマークを走らせてみた。
▼Galaxy A51 5Gの総合スコアは317,619点、GPUスコアは82,875点だった。国内モデルはSnapdragon 765Gを搭載しており、Exynos 980はややGPUスコアが低い傾向だった。↓
▼以下は現在市場で主流となっている各性能帯の参考スコアです。現時点で本端末の性能がどのランクに相当するか確認が出来ます!↓AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
▼PCMark for Androidによるストレージテスト結果は以下の通り。読み書き速度は特に速い訳ではない。↓
Galaxy A51 5Gの機能・仕様の検証結果
通知ランプ | ☓ |
指紋認証 | ○:画面内蔵、認証の速度は約1秒ほど |
顔認証 | ○:カメラ認証、速度は良好 |
アプリクローン | ○:一部のSNSアプリのみ(Facebook、LINE確認) |
PCモード | ☓ |
外部映像出力 | ☓ |
戻るボタン入れ替え | ○:デフォルトは右 |
ジェスチャー操作 | ○:従来式、スワイプアップ対応 |
クイックランチャー | ○:エッジパネル |
ゲームモード | ○:パフォーマンス重視タイプに切替可能 |
冷却システム | ☓ |
MicroSD 内部ストレージ化 |
☓:外部ストレージのみ使える |
Photoshop Camera | ☓ |
PUBGモバイル グラフィック設定 フレームレート設定 |
スムーズ+極限 :○ スムーズ+90fps :☓ 最高クオリティ&フレーム設定→HDR+ウルトラ |
スピーカー | シングル/下部 |
イコライザー | ○:Dolby Atmos |
備考 | – |
ソフトウェア・ハードウェア:扱いやすく指紋センサーが嬉しい
Galaxy A51 5Gの海外版はデュアルSIM仕様で2回線同時待ち受けが利用できる。一方、auモデルはシングルSIMタイプとなっている。auモデルではFeliCaに対応するなど日本国内で需要のあるハードウェアにチューニングされているが、海外モデルでFeliCaは利用できない。
海外モデルでも基本的なソフトウェアは国内モデルと変わらず、日本語対応、プレイストアの日本圏利用が可能なことから、日本向けモデルと使い勝手は大きく変わらないが、技適を取得していないのでその点は注意したい。
その他、Galaxy A51 5Gは画面内蔵指紋センサーを搭載。速度こそやや遅めではあるがマスク着用時でもロック解除を行えるのは非常にありがたい。
ディスプレイ:有機ELだが高リフレッシュレートは非対応
Galaxy A51 5Gのディスプレイは2,400×1,080の解像度を採用。パネルは発色の良さや黒色の表現力が長けており高級テレビも挙って採用する有機ELパネルを搭載している。
ディスプレイの映像は美しいの一言。WidevineもL1に対応しておりNetflixなどDRMコンテンツ(著作権コンテンツ)も美しい映像で楽しめた。
一点、残念だったのは高リフレッシュレートに対応していないことである。同等クラスでは滑らかな表示が可能な高リフレッシュレートをウリにしている製品も多いが、それらと比較するとやや仕様で見劣りする。
しかしながら、Galaxy A51 5Gのパフォーマンスでは精々、画面のスクロールが滑らかになる程度であり、また、高リフレッシュレートを利用することでバッテリー持ちにも影響することから、個人的に同クラスでの高リフレッシュレート非対応は大きなデメリットとは感じていない。
DRMコンテンツ | Widevine:L1 FHDまで対応/HDR非対応 |
高リフレッシュレート | ☓ |
表示モード | ダークモード、ブルーライトカット |
画質調整 | 「ディスプレイ>画面モード」から柔軟に設定可能 |
備考 | – |
バッテリー
バッテリー持ちについては現在検証中です。更新時はTwitter・Facebookでお伝えします。
バッテリー充電は付属の充電器で最大15Wまで対応していた。最近では30W以上に対応する製品も珍しくないので、充電関連の仕様はやや他製品に遅れをとる。
逆充電 | ☓ |
充電速度 | 9V/1.67A |
バッテリー持ち | – |
備考 | – |
通信・SIM周り:通信できる回線は多いが対応バンドに注意
海外モデルでの通信検証では、ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線(ワイモバイル回線)、楽天モバイル回線で通話・データ通信できることを確認した。
Galaxy A51 5Gの海外モデルはドコモのLTEバンド19、auと楽天モバイルのパートナー回線のLTEバンド18(26)など、各回線で利用する上で重要となるバンドに対応していないことから、掴める一部バンドで通信できたものと思われる。
ソフトバンク回線(ワイモバイル回線)以外の回線では、エリアにより著しく電波強度が低くなったり圏外率が高くなる恐れがあるので注意したい。
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ドコモ回線 | データ通信:○ 通話:○ (LINEモバイルで検証) |
ソフバン回線 | データ通信:○ 通話:○ (LINEモバイルで検証) |
ワイモバ回線 | データ通信:○ 通話:○ (ワイモバイルで検証) |
au回線 | データ通信:○ 通話:○ (mineoで検証) |
楽天モバイル回線 | データ通信:○ 通話:○ Rakuten Link:○ (楽天モバイルで検証) |
2回線同時待ち受け | ○:4G+4GのDSDVまで確認 |
備考 | – |
Galaxy A51 5Gのカメラをレビュー
構成 | 48MP(メイン)、12MP(超広角)、5MP(マクロ)、5MP(深度測定) |
AI | ○ |
撮影モード | 写真、動画、シングルテイク、Pro、パノラマ、マクロ、食事、ナイト、ライブフォーカス、スーパースローモーション、スローモーション、ハイパーラプス |
ズーム | 最大10倍までのデジタルズームに対応 |
シャッター音の消音 | 可能 |
マニュアルの設定幅 | ISO:50〜3200、WB:2300〜10000、SS:10〜1/6000、露出:-2〜+2 |
ビデオ解像度 | 4K/30FPS、1080P/30FPS、720P/30FPS |
手ブレ補正 | 1080P/30FPS |
画質:シーン認識でソフトな画質調整
Galaxy A51 5Gのカメラはシーン認識機能に対応しておりデフォルトではオンとなっていた。
▼シーン認識をオンにした状態では、やや料理の色合いが濃くなるなどソフトな画質調整が行われていた。左がオフ、右がオン。↓
シーン認識ではご覧の通り過度な調整ではなく、仕上がりの写真もナチュラルさを残しつつ綺麗に調整してくれるので基本はデフォルト状態のオンで撮影しても問題ない。
昼間に撮影した屋外写真:見た目に忠実な色が出やすい
▼明るい昼間の撮影では見た目に近い忠実な写真が撮影できた。左がGalaxy A51 5G、右がiPhone 11。↓
超広角カメラ:画角が広い
Galaxy A51 5Gは12MP(1,200万画素)の超広角カメラを搭載。広い範囲を捉えることが出来るので風景や大きな建造物の撮影に適している。
メインカメラとアウトカメラは異なるセンサーだが、切替時に画質違いのギャップが少なく違和感なく撮影できたのが良かった。
超広角の画角が非常に広いと定評あるiPhone 11と比較してみると、Galaxy A51 5GはiPhone 11に匹敵する画角で撮影でき、ダイナミックな写真が撮影しやすい。
▼左がGalaxy A51 5G、右がiPhone 11。↓
ポートレート:人物からフィギュア撮影まで対応できる
Galaxy A51 5Gは背景ボケある撮影を楽しめる「ライブフォーカス」に対応。撮影時は7段階のボケ強度を変更でき撮影時にリアルタイムでボケ味を確認しながら撮影できる。
ライブフォーカスでは人物撮りはもちろん、500mlペットボトルサイズのフィギュアでもボケ味撮影が楽しめた。物撮りでも比較的被写体に近づくことができるので非常に扱いやすい。
▼500mlペットボトルサイズのフィギュアだが、ここまで近づいて撮影できる。左がボケ味最小、右がボケ味最大。↓
撮影後はバックグラウンドエフェクトの変更が可能。撮影後にボケ強度の変更も可能となっていたので、撮影後にボケ味に変化を与え異なる表現の写真をあとから制作することも可能である。
マクロ:500万画素で高精細な接写が楽しめる
Galaxy A51 5Gは接写に適したマクロカメラを搭載しており、画素数はやや高めの500万画素を採用していることから比較的クリアで鮮明な接写撮影が楽しめる。
▼左が通常カメラで撮影、右がマクロカメラで撮影。↓
デジタルズームでも似たような写真を撮影できるが、マクロカメラで撮影したほうがよりクリアな印象だ。被写体には3〜4cmほど近づいて撮影できるが、Galaxy A51 5G自体が影になってしまうことがあるので明るい場所での撮影をオススメする。
ナイトモード・夜景撮影:超広角も華やかな夜景が撮影できる
Galaxy A51 5Gのナイトモードは撮影時に数秒の撮影時間を要する。この傾向は明るいシーンだと短くなり暗いシーンだと長くなる。
▼光量の多い夜景シーンでは光量の多い看板、暗いビルの上部など白潰れ・黒つぶれしやすいポイントも上手く補正されていた。左がGalaxy A51 5G、右がiPhone 11。↓
▼以下は超広角カメラで撮影。左がGalaxy A51 5G、右がiPhone 11。↓
Galaxy A51 5Gのナイトモードは暗所になればなるほど効果が分かりやすい。以下は目視だと真っ暗な場所だが、非常に鮮明で明るく華やかな写真を撮影することができた。
特に注目して頂きたいポイントは奥から手前に2番めのビル上部に接地されている看板である。iPhone 11は光量の強さから看板を照らしているライトが完全に潰れてしまったが、Galaxy A51 5Gはライトの形もしっかり残っている。
▼左がGalaxy A51 5G、右がiPhone 11。↓
光の少ないシーンでの超広角カメラ撮影ではナイトモードの威力がもっともよく分かる。今回比較で用いたiPhone 11は超広角でナイトモードが非対応のため、その差は一目瞭然だ。
▼左がGalaxy A51 5G、右がiPhone 11。↓
Galaxy A51 5Gでの夜間撮影では大きな不満なく撮影を楽しめた。昼夜問わず美しい写真が撮影しやすいアウトカメラを搭載しているので写真撮影好きにもオススメしたい。
自撮り:32MPで高画質。画角も変更できる
Galaxy A51 5Gのインカメラは32MP(3,200万画素)を搭載しており非常に高精細な写真が撮影できるセンサーを搭載する。実際の撮影でも画質は良好だった。
▼Galaxy A51 5Gのインカメラは単眼だが画角を2段階から切り替えられる↓
写真データを確認すると通常画角が3,264×2,448に対し、広角は4,000×3,000だった。このことから、通常画角はデジタルズームを利用して画角を調整しているものと思われる。
たとえデジタルズームであってもこの程度の差では画質の劣化は気になるほどではなく、グループ写真も撮影しやすい画角変更機能の利点が際立っていた。
その他、アウトカメラ同様に背景をボカすライブフォーカスやナイトモードも利用可能となっており、自撮り好きも楽しめる要素が多い。
動画撮影時の手ブレ補正:1080P/30FPSに固定される
Galaxy A51 5Gでの動画撮影時に上部の手のひらアイコンをタップすると「スーパー手ブレ補正」をオンにできるが、1080P以外で設定していた場合でもオン時に強制的に1080P/30FPSとなる。
また、フレームレートはスーパー手ブレ補正をオフの状態でも上限30FPSとなった。手ブレ補正は秀才で階段の上り下りでも上手くブレを軽減できており、歩き撮影でも活用できそうだ。
Galaxy A51 5Gの実機レビューまとめ
本記事で紹介したGalaxy A51 5Gは海外モデルだが、auモデルはおサイフケータイ(FeliCa)への対応やSoCに日本ではメジャーなSnapdragon 765Gを搭載するなど魅力が増す。
Galaxy A51 5Gはハイエンドモデルに次ぐ性能帯であることから、全体を通して不満は少ない。5Gに対応することで長期的に愛用できるスマートフォンだと感じた。
また、カメラは完成度が高く昼夜問わず美しい写真を簡単に撮影できたので、「ハイエンド並の性能は要らないがカメラはハイエンドクラスを求めたい」という方にオススメできそうだ。
一方で、高リフレッシュレート、ワイヤレス充電、ステレオスピーカー非対応は、この価格帯だと残念なポイントだった。これらの機能が必要な方は注意頂きたい。
本記事では海外モデルを用いてレビューを行ったが、購入時は技適を取得している国内モデルをおすすめする。
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