「新型 ili」レビュー。使い方とコツ、翻訳精度、注意点まとめ
どうも、ガルマックスの猶木(なおき)です。
2017年4月に即時翻訳機「ili(イリー)」のモニター企画で台湾に行ってきたのですが、今度もili TRAVELLERのモニターとして「新型 ili」を持って韓国へ行ってきました。
本記事では「新型 ili」と旧機種との違い、使い方、利用する上での注意点、そして翻訳精度に関してレビューしたいと思います。
ちなみにですが、今回の旅では韓国が大好きすぎて韓国で暮らし、通訳やガイドとしても活躍している知人のromiromiさんに協力頂き、どのような言い回しなら通じやすい翻訳となるのか使い方のコツも調べてきたので是非チェックしてみてくださいね!
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そもそも、iliって何?特徴おさらい
さて、メディアでも賑わっているiliなので名前くらいは知っている方も多いと思いますが、iliの特徴を簡単におさらいしたいと思います。
iliは完全オフラインで利用できる音声即時翻訳機
海外旅行に言ったときに文字を利用した翻訳を利用した経験がある方も多と思いますが、文字翻訳は文字の入力時間が必要なだけでなく、WEBサイトなどを利用するにはネット回線が必要です。
「新型 ili」はネット回線を必要とせず、完全オフラインで音声による即時翻訳が可能なデバイスです。まさに夢のデバイス。
例えば、iliが中国語設定の場合、iliに向かって「こんにちは」と話しかけると即座にiliが「ニーハオ」と音声翻訳で伝えてくれます。
▼これは前回お借りした旧機種のili。使い方は「新型 ili」と基本的に変わらず、日本語で入力すると現地語に即座に翻訳され、音声で相手に意思を伝える事が出来ます。↓
これまでGoogle翻訳などで文章を現地後に変換して意思を伝えていたのですが、音声を利用することで会話のようにスピーディーに翻訳が出来ることが特徴です。
「新型 ili」は何が変わった?
本記事で取り上げている端末は最新モデルとなる「新型 ili」で、アメリア、台湾、中国などで先行発売した際は3日間で10,000台もの販売を記録した大人気モデルです。
旧型から進化した点をチェックしてみましょう。
「新型 ili」は個人販売モデル
旧機種のiliはレンタル形式となっており、海外旅行に行くときに言語を指定して借りるという方法でした。
一方、「新型 ili」は個人販売モデルで、先行発売価格は2018台限定で16,800円、通常価格は19,800円で購入することでレンタルではなく個人所有物として保有する事が可能です。
僕は旧機種のiliを利用したときに「旅行以外にも利用したい」と常々思っていました。実は日本でも英語や中国語、韓国語が母国語の方と知り合いが多いので、一度、iliの音声翻訳の快適度を知ってしまった今では「文字での翻訳」が億劫に感じていたのです。
個人向け販売モデルということで、海外に旅行に行くときだけでなく、翻訳機が必要なときに常に使える事が非常に嬉しいポイントです。
英語、中国語、韓国語を切り替えられる
初モデルのiliは端末に保存できる言語が1種類。
もちろん、旧機種でも英語、中国語、韓国語を切り替えることは出来るのですが、法人向けサービスのみでしたので、僕達はレンタルする時に言語を選択して1言語のみ利用できるという状況でした。
そこで、「新型 ili」では英語、中国語(台湾語)、韓国語をユーザーが簡単に本体のみで切り替えられる様になっています。また、2018年にはタイ語にも着手予定とのことです。
言語を任意のタイミングで切り替えられるので「周遊海外旅行」でもバッチリ使える様になった
旧機種のiliでは言語が1種固定だったので、複数の国を渡る周遊海外旅行が苦手だったのですが、「新型 ili」は3つの言語を切り替える事が出来るので英語圏、中国語圏、韓国語圏など複数の国を渡り歩く周遊海外旅行にも持っていって言語を切り替えながら利用する事が可能となりました。
バッテリー持ちが凄く、凄く、凄く良くなった
僕は実際に初モデルのiliを利用して台湾へ飛んで使ってきたのですが、バッテリーは8時間持つものの、利用頻度が多いとバッテリーの減りも早くなるため、「モバイルバッテリーは持ち歩いたほうが良い」と書いてました。
特にiliは旅での強力なパートナーとなるので、旅の道中でバッテリーの減りがとっても気になり心配になるのも事実です。
僕が実際にそうでしたもん。「何があってもiliのバッテリーを切らしてはならぬ」と思ってました。だって、他国で真っ先に頼れるのはiliなのですから。
しかし、「新型 ili」では、バッテリー持ちが3日と飛躍的にアップ。
もう、どうやったらこれだけの駆動時間を実現できたのか不思議でなりませんが、実際に韓国に3泊4日で行った時は丸1日使い倒してもバッテリー切れになることは一度もありませんでした。
寝るときに充電してしまえば旅の道中でバッテリー切れの心配をすることなく、より旅を楽しむことが出来ました。
「新型 ili」の注意点
ここからは「新型 ili」を利用するときに注意したいポイントをまとめたいと思います。
翻訳は日本語から現地語の片方翻訳のみ
「新型 ili」は双方翻訳ではなく、日本語から現地語への片方翻訳のみとなります。
例えば、「新型 ili」では日本語で入力した翻訳内容を日本語で知ることが出来ます。ですので、母国語の日本語で誤翻訳を気がつくことが出来るのですが、現地語から日本語へ翻訳した場合、現地語を理解できない状況では誤翻訳であることが理解できません。
つまり、双方翻訳の場合、「新型 ili」が現地語を誤翻訳してしまった際に利用者は誤った情報であっても信じてしまいます。これはリスクが高い。
このような誤翻訳によるトラブルを極力避ける為に、双方翻訳ではなく、日本語から現地語の片方翻訳仕様となっています。
片方翻訳だからこそ、相手が回答しやすい内容で話しかける必要がある
例えば「○○の食材が入っていない料理はどれですか?」と翻訳した場合、相手側は現地語で「○○と■■は入ってないよ!あと△△にも入ってない。☓☓には入ってる」というような感じで現地語で返答する可能性が高いです。
しかし、片方翻訳の場合、この様に現地語で返答を頂いても理解できません。
このようなやり取りは苦手なので、相手が回答しやすく、自身も理解しやすい質問を投げかける必要があります。
今回の場合だと「この料理には○○の食材が入っていますか?」が正解です。これだと相手もYES/NOで答えることが出来ますし、自身も容易に返答内容が把握出来ます。
実際に「新型 ili」を利用して相手の返答に自身が理解できる内容となるように話しかける事が大切だと感じました。
旅行に特化しているのでビジネス用語は苦手
「新型 ili」の翻訳データベースは旅行に特化しているので、日常会話+旅行でよく利用するフレーズが得意分野。一方、ビジネス用語を含む会話ではビジネス用語としての意味合いではなく、日常会話や旅行的意味合いを持つ翻訳となってしまいます。
「新型 ili」は個人向けに発売するので活用シーンも旅行以外で利用できますが、あくまでベースは日常会話や旅行に特化した翻訳であることは忘れないようにしましょう。
翻訳精度と上手く使うコツ
先程、翻訳は片方翻訳とお話しましたが、更に上手く意思をつたえる「言い回し方」のコツも残しておきたいと思います。
前回、旧型のiliを台湾へ持っていった時は、海外経験2日目で台湾で拉麺店をオープンしてしまった武藤拉麺さん、そして今回は韓国が大好きすぎて韓国で暮らし現在は韓国語の通訳としても活躍するromiromiさんなどとiliに関して現地の言葉を理解できる方の目線から「言い回し方」を研究してきたので是非参考にしてみて下さい。
上手く相手に意思を伝えるには「英語」的なストレートな表現が誤翻訳を大幅に減らす
日本人の利用する日本語は、一言で「無駄に丁寧」なことに気が付きました。
もちろん、日本人同士の会話で丁寧な言葉遣いは必要ですが、海外では「行き過ぎた敬語」となる場合が多く、「新型 ili」でも日本人の利用する超丁寧な日本語がそのまま行き過ぎた敬語となって翻訳されることから、現地の人が聞くと???となる場合があります。
例えば今回の韓国の旅では日本でもよく使う「写真、撮ってほしいです」とか「写真撮ってもらっていいですか?」「写真を撮って頂けますか?」などと翻訳すると、韓国にお住まいのromiromiさんからは、「ちょっと丁寧すぎて『写真を撮って、欲してらっしゃる』みたいな感じに翻訳されている」というちょっと理解しにくい翻訳になることが多いとのことでした。
これは、普通に「新型 ili」を利用していると気が付きにくい部分です。韓国語が分かる方に直接翻訳精度に関して聞く事が出来たので僕自身も「言い回し方の重要性」に気が付きました。
この誤翻訳といいますか、現地の方が聞いて???とならない様に翻訳するには、様々な言い回しを試した結果、「英語的なストレートな表現」で話すことが重要であるとわかりました。
例えば
- 「案内して頂いてよろしいですか?」→「案内できますか?」
- 「写真、撮影してもらっていいですか?」→「撮影をお願いできますか?」
など無駄に丁寧にせずストレートに問いかけると現地の方が聞いても理解しやすい翻訳内容となり、よりスムーズにコミュニケーションが図れます。
「新型 ili」を実際に利用して僕が「持ってて良かった」と感じた一例
実際に利用して「新型 ili」持ってて良かった!と感じた部分をピックアップ。
特急電車のチケット購入
日本語に対応していた自動券売機で特急電車を購入しようと並んでいたところ、改札横にチケットが購入できそうな窓口を発見。
自動券売機は日本語や英語にも対応していたので旅行客は「文字で見て選択出来る自動券売機」に人気が殺到し長蛇の列。あまり並ぶことが好きではない僕は窓口に行って「新型 ili」を使って
「ここでソウルまでのチケットを購入できますか?」
と訪ねてみました。すると「YES」と返答が。
韓国語が全く分からない僕は、「新型 ili」を持っていなければ長蛇の列を並び時間を割いて同じ行き先のチケットを購入していたと思います。
言葉の壁って不安要素なので、多くの方は自力で乗り切れる方法を選びがちで、その結果、日本語に対応した自動券売機に並ぶという方法を選ぶ事が多いようですが、現地語で自分の意思を伝えられる「新型 ili」では、短時間にスピーディーに要件を伝えることが可能で、その結果、限られた旅行時間を有効活用する事が出来ます。
文字翻訳もいいですが、文字入力する時間、相手がそれに受け答える為に時間をかけて文字入力から翻訳する時間は、思っている以上に時間を割きます。
何度も「新型 ili」を使っていると、音声翻訳が素晴らしくスマートであることが実感できます。
今回もお世話になった「レシート下さい」のフレーズ
前回、旧型のiliを持って台湾に行ったときもお世話になった「レシート下さい」のフレーズですが、「新型 ili」を持っていった韓国でもお世話になったフレーズです。
仕事などで海外に行ったときに現地でホテル代を支払ったり、飲食した費用の領収書を貰う場合など、結構利用頻度が高い言葉ですが・・・領収書やレシートの現地語なんてサッパリ分かりません。
そんなときにレジ横で文字翻訳でアタフタしていたら、精算待ちのお客さんが並ぶ並ぶ。
という訳で、会計時にサクッと「レシート下さい」と音声翻訳することで、とってもスムーズにやり取り出来ます。
ドラッグストアで体の症状を伝える
「新型 ili」を持って韓国旅行に行ったときに最も「新型 ili」持ってて良かった!と感じたのが薬局でのやり取り。
韓国到着2日目、現地の寒さにやられてしまい鼻風邪となってしまいました。あいにく風邪薬を切らしてしまい、これは現地で購入するしかない!と思い薬局へ。
薬局に行ってもパッケージに記載している文字はハングル。全く読めません。
パッケージを見て分からなければ症状を店員に伝えて出してもらうのが一般的ですが、風邪の症状を現地語で伝えるのは本当に大変です。
こんな時にも「鼻水が止まりません。風邪です。」と「新型 ili」で伝えたところ、一発で適切な薬を出してもらいました。
海外でも風邪もひけば怪我をすることだってあります。このようなトラブル時に「新型 ili」はめっぽう強いんです。
「新型 ili」、持っていると海外旅行が何倍にも楽しくなります。
「新型 ili」を持って韓国に飛び立ったとき、飛行機の乗客はほとんどが女性でした。多くの方が韓国の駅でウロウロと言葉の壁により立ち往生しているのを見ました。
日本で人気の渡航先である台湾や韓国、グアムなど、確かに日本語が通じる場所も多いのですが、実際に台湾や韓国に飛び立ち肌で感じたのは、日本語が通じない場合のほうが遥かに多かったということです。
空港、主要な駅、主要な都市部の一部の飲食店などでは日本語に対応していますが、主要都市駅構内の売店、路上販売、少し裏路地に入った飲食店など日本語の話せない・分からない店員さんがほとんどです。
この言葉の壁、実は大多数の方が心理的に行動を抑止してしまう要因なんですね。だって、言葉が伝わらないって不安要素の何者でもありませんからね。
でも、「新型 ili」を持っていくと、自分の意思を伝えられる事で不安が安心感に変わり、ちょっとこの店に入ってみようと積極的になれるんですよ。
ちなみに僕は2017年に台湾へ3回、韓国へ1回、計4回のうちiliを2回持っていきました。iliを持っていない時と持っている時を比較すると、行く店、立ち寄る場所の数、そして安心感は雲泥の差でした。
という訳で、僕は「新型 ili」を購入します。
これは、海外旅行のベストパートナーとも言えるデバイスであり安心感が湧き出る「お守り」です。
是非、皆さんも「新型 ili」をもって、もっと、もっと、海外旅行を満喫して下さい!
「新型 ili」は2017年12月6日に発売受付開始!先着2018名様は通常価格19,800円ですが、3,000円オフとなる16,800円で購入が可能です!
初回の2018台は発売直後に完売!現在は1月上旬出荷分が特別価格の17,800円(3,000円相当のストラップ付き)で販売中です!1月上旬出荷分が無くなると、次は一般販売価格の19,800円となる3月発送分となるので、欲しい方はお早めにご検討下さい!
海外旅行に行くなら、是非安いときに「新型 ili」をゲットして下さいね!
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▼以下はレンタル(旧機種)のili。前回の台湾旅行時の旅記録も閲覧可能です。↓