京セラが個人向け携帯電話事業から撤退。タフネススマホの「TORQUE」と法人向け事業は引き続き継続
国産スマホメーカー京セラが個人向け携帯電話事業から撤退を明らかにしました。2025年3月に販売を終了。ただしタフネススマホシリーズ「TORQUE」と、法人向けの携帯事業は継続するそうです。
個人向けの携帯電話事業が終了へ
京セラといえば折りたたみ携帯電話(ガラケー)やAndroid One、キッズケータイといった様々な携帯電話、スマートフォンをリリースしていたメーカー。
なので、キッズケータイやかんたんスマホ、DIGNOケータイにAndroid Oneなどは2025年で販売が終了することになります。
貴重な国産メーカーだっただけに撤退は非常に残念ですが、ITmedia Mobileによると京セラの営業利益が前年比270億1700万減で、117億2900万円の赤字だったんだそうです。今や海外メーカーが非常に強いことから苦戦も必至だったのでしょう。
▼ただし、あくまで終了するのは「個人向けの携帯電話事業」であり、法人向けの携帯電話事業は継続とのこと。もともと京セラはB2B(企業間取引)を主力としていたようで、そちらに注力していくスタンスに切り替えたとのこと。↓
個人向け携帯電話事業を撤退する理由について同社は「個人向け携帯電話事業は海外勢が強く、採算性が課題だった。京セラはB2Bが主力で、キッティングや修理対応などのサービスソリューションに注力している。法人向けに軸足を移した方が強みを生かせると考えた」とコメント。
▼また例外として、タフネススマホの「TORQUE」シリーズは引き続き継続するそうです。auから出ている、こういうイカついやつ。↓
この手のタフネススマホは一定の需要があるので、京セラモデルのなかでも結構売れているのでしょう。アウトドアとか釣り好きな人にとってニーズがありますしね。とはいえこのモデルは2021年リリースなので、そろそろ新型も出てほしいんだけど‥
バルミューダフォンも撤退
少し前にもバルミューダがスマホ事業に参入し話題となったBALMUDA Phoneもリリースしていましたが、こちらも1代限りでスマートフォン事業から撤退となりました。
BALMUDA Phoneは製造が京セラだったので、もしかしたらこうした京セラの個人向け撤退の判断も、バルミューダの撤退の遠因だったのかもしれません。
しかし、国産メーカーはどんどん減っていくのは寂しいもんです。今も積極的にスマホを出している国産メーカーってSonyと富士通しかないんじゃなかろうか(今のSHARPは台湾の鴻海の子会社だし)。
今やガラケーからスマートフォンに移行しているのはもちろんなんですが、ひとえにスマホっつってもAppleやSamsung、Xiaomiといった海外メーカー勢のモデルが非常に強く、国産スマホメーカーにとってはかなり厳しい状況。
iPhoneの人気や中華スマホのコスパの良さもあって今後も苦戦は強いられるでしょう。とはいえSonyはカメラ面と筐体デザインなど独自の個性も強みとしており、富士通も一般スマホながら耐久性が高いのがウリ。
他社にないアピールポイント、あと性能とコスパの良さを活かしていけばまだまだ戦えると筆者は考えています。
追記:ケータイWatchからTORQUEも終わりますみたいな記事が出ています。「個人向けは終息」との表現を見る限り法人向けでのみ販売を継続するものと思われます。
現在、「TORQUE」ブランドで提供されてきたタフネスタイプの携帯電話も、個人向けは終息するとした。
2023/06/09追記:メディアによりTORQUEは法人のみ継続、個人向けもTORQUEだけは継続など異なる情報が飛び交っていましたが、京セラが正式に「コンシューマー・法人のお客さま双方のご期待に応えるべく今後も継続していきたいと考えております。」と発表しました。
▼なので、TORQUEは個人向けも継続するようです。↓
先般発表しております通り、京セラのコンシューマー向けスマートフォン事業は
今後終息を予定しておりますが、TORQUEについては法人向けでも多くのお客さまに
ご愛顧いただいており、コンシューマー・法人のお客さま双方のご期待に応えるべく
今後も継続していきたいと考えております。