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SIMロックが原則禁止。残る懸念は対応バンド縛り

キャリアで購入した端末はSIMロックがあって他社回線で利用する場合はSIMロック解除が必要なんですが、今後はSIMフリーが一般的になりそうです。

SIMロック解除が原則禁止。年内での改正を目指す

これまでもSIMロック解除の条件は段階的に緩くなっていたんですが、今回の改正は販売時点でSIMフリー状態とする方向みたい

携帯電話で他社の回線を使えなくする「SIMロック」について、総務省は27日に開いた有識者会議で、原則禁止とし、販売する時点で、どの会社でも使える「SIMフリー」端末とする案を示した。

有識者会議では目立った反対意見はなく、総務省は今後、関連指針の改正に向けて手続きを進める。関係者によると、年内にも改正を目指す。ただ、携帯大手が自主的に前倒しで対応する可能性もあるという。

携帯SIMロック、原則禁止へ 他社に乗り換えしやすく

これまで大手キャリアは基本SIMロックがかかった状態で販売され、端末代金一括払いなど不正の恐れがない場合にSIMロック解除に応じるなどしていました。

今後はSIMフリー状態で販売するので、不正と判断された場合はSIMロックされる方向になるとのこと。

残る懸念点はスマホの対応するバンド

大手キャリアから販売するスマホが販売時点でSIMフリー状態になるのは、ユーザがより気軽に回線を乗り換えられるのでとっても良い改正ですが懸念点も。

SIMフリー=どこのキャリアでも使えると思われがちなんですが、ここに落とし穴があります。

家電量販店などで元からSIMフリースマートフォンとして販売しているモデルは、ユーザがどのキャリアで利用するか分からないので、基本、ドコモ、au、ソフトバンクで利用できる周波数に対応しています。(もちろん例外もあり)

一方、大手キャリアで販売するモデルは、そのキャリアで通信するための周波数に対応するに留まり、他社回線で利用する場合に重要な周波数に非対応の端末も多数あります。

▼参考にソフトバンクで販売しているLG V60 ThinQ 5Gの周波数を引っ張ってきました。↓

LG V60 ThinQ 5G 搭載周波数帯一覧-PDF

例えば、上記の端末をドコモ回線で利用する場合は、ドコモで非常に重要なFDD-LTEのプラチナバンドの19に対応していません。auを利用する場合も重要なバンド18または26に対応していません。

上記の端末をドコモ回線やau回線で利用した場合、電波の掴みが悪くなったり圏外率が高くなるでしょう。

スマホの電波はラジオと同じように混線しないようキャリアごとに定められた周波数があり、端末側はその周波数に対応することで電波を掴めるようになるんです。

なので、SIMフリーで販売したとて、販売キャリアのバンドにしか対応していなければ、他回線では電波の掴みが悪くなる・圏外率が高くなる・5Gで通信ができない。などの不都合が出てきそうです。

このような状態の端末もあるので、SIMフリー状態の販売になることで総務省が考える「気軽に他社回線へ」とは僕はなりづらいんです。もちろん、iPhoneみたいにどのキャリアでも使えるよって端末もあるんですけど、どの端末を購入するかはユーザ次第ですからね

販売時点からSIMフリーになることで「他社回線への乗り換え」は今まで以上に気軽になるのは確かなのですが、スマホは電波掴んで安定的にネットワークに繋がってこそのデバイス。

本当にユーザのことを考えるなら、SIMフリー状態での販売だけでなく、この「対応バンド縛り」もなんとかしなくちゃいけない課題の一つではないかと思ってしまうのです。

▼記事を公開後、Twitterで読者さんからコメント頂きました。やっぱり対応バンド縛りについては解決して頂きたいですよね。。↓

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