
2025年9月に登場したSoC「Snapdragon 8 Elite Gen 5」のスペック、実機での処理性能とゲーム性能、実際の動きをチェックしてみました。
なお、本記事で紹介する内容は「目安」です。スマートフォンやタブレットはSoC以外に画面の解像度、メモリ搭載量、ストレージの速度などで動作が変わってきます。
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Snapdragon 8 Elite Gen 5のCPUとGPUのスペック
| SoC | Snapdragon 8 Elite Gen 5 |
| CPU | 第3世代Oryon 4.61GHz ×2 3.63GHz ×6 ※CPU-Z |
| GPU | Adreno 840 1200MHz ※CPU-Z |
Snapdragon 8 Elite Gen 5の処理性能
▼ガルマックスではSoCを6つの性能帯に分けています。Snapdragon 8 Elite Gen 5は記事執筆時点で最上位クラスのハイエンドにあたるSoCです。↓

今回、処理性能の検証に使用した機種はREDMAGIC 11 Pro/メモリ16GBです。
Snapdragon 8 Elite Gen 5の実機AnTuTuスコア
端末の性能を数値化するAnTuTuベンチマークで実機測定してみましょう。
▼Snapdragon 8 Elite Gen 5の実機AnTuTuのスコア(V11)は総合スコアが4,099,767点、GPUスコアは1,440,944点、UXは917,826点となっていました。↓

上のスコアはAnTuTuのバージョンが11で10よりスコアが高くなります。
▼ということでAnTuTu V10も測定してみました。↓

Snapdragon 8 EliteがAnTuTu V10世代なので比較すると、GPU性能は60万点ほどアップ、GPU性能も20万点ほどアップするなど大きく性能が向上しています。
Snapdragon 8 Elite Gen 5はハイエンド帯の中でも最上位に位置するフラッグシップSoCなので超ヘビーな使い方(例えば超重量級ゲームを最高画質で高FPSを維持するなど)にも向いています。
▼以下は2025年現在、AnTuTuベンチマークスコアがどれくらいの動作・操作感を示すかの目安です。本端末の性能がどの性能帯に相当するか確認が出来ます。↓| AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
|---|---|
| 総合スコア:約200万点以上 GPUスコア:約70万点以上 | (ハイエンド)ヌルヌル。動作に不満なし |
| 総合スコア:約150万点〜200万点 GPUスコア:約50万点〜70万点 | (準ハイエンド)サクサク、重いゲームもOK |
| 総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約30万点〜50万点 | (ミドルハイ)重いゲームもなんとか |
| 総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約10万点〜30万点 | (ミドルレンジ)軽いゲームくらいなら |
| 総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜10万点 | (エントリー)必要最低限 |
| 総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | (ローエンド)サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
Snapdragon 8 Elite Gen 5のゲーム以外の動き
Snapdragon 8 Elite Gen 5を搭載するスマートフォンでゲーム以外の動きをチェックしてみます。もはやこの性能帯で本検証は不要なのですが、惰性でやってます。
▼ホーム画面操作、WEB閲覧(Yahoo!ニュース)、動画視聴(YouTube)の動作はこんな感じでした。動作は許容範囲でしょうか。↓
Snapdragon 8 Elite Gen 5がハイパフォーマンスであることはもちろんですが、この性能帯になるとメモリやストレージもトップクラスの速度を持つ仕様、応答性の高いパネルを採用していることが一般的なので、ヌルヌル感だけでなく応答性も非常に高いです。このような一般用途であれば非常に快適な動作が長期的に維持できる水準です。
Snapdragon 8 Elite Gen 5のゲーム性能
ライトな使い方は先程検証しましたが、次はゲームを試してみます。検証では重量級ゲームの代表格である原神を使います。
▼グラフィックのデフォルト設定は「高」となっていました。↓


今回は最上位のSnapdragon 8 Elite Gen 5ということで、検証は原神の最高設定+60FPS設定で行います。なお検証では15分間プレイ(元素爆発などスキルを使いながらの一般的なプレイ)したデータで確認を行います。
なお検証結果により他ゲームでの大体の動作目安も分かります。
- 下限30FPS未満は画質やフレームレートを妥協する必要があったり、それらを妥協しても遊べないゲームが出てくる。
- 下限30FPS以上が出ていれば大多数のゲームは遊べるレベルで動作する。画質を妥協することで大多数のゲームは快適に動作する。
- 下限FPSが60FPSに近づくほど画質と高フレームレートを維持しやすくなる。また下限50FPSを超えるとと大多数のゲームは快適レベルで動作する。(Snapdragon 8 Elite Gen 5はこれに該当しました)
▼検証結果は以下の通りです。平均FPSは60.2FPS、下限FPSは56FPSです。グラフを見ていただくと分かる通りほぼ60FPS張り付きで安定しています。↓

Snapdragon 8 Elite Gen 5は検証結果から多くのゲームは高画質+高FPSを維持しつつプレイできる水準であることが分かりました。ゲームはもちろん、動画編集などパフォーマンスが必要な使い方でも問題なく対応できる性能です。
Snapdragon 8 Elite Gen 5の動作目安まとめ
Snapdragon 8 Elite Gen 5はハイエンド帯最上位らしいハイパフォーマンスぶりでした。省電力性能もそこそこ高いのでゲーム用途でもオススメです。
発熱はそこそこあるのでゲーミングスマートフォンなど熱対策しているモデルは大丈夫かと思いますが、そうでない場合は熱対策が必要になるシーンがあるかも知れません。(例えば高負荷状態を長時間続けるような場合)
特に夏場はSnapdragon 8 Elite Gen 5だけでなくハイエンド帯SoCは発熱でサーマルスロットリングが発生しやすいので、ゲームなど高負荷な使い方をする時はケースを外す・外付けの冷却クーラーを取り付けるなど発熱対策するのがオススメです。
Snapdragon 8 Elite Gen 5搭載製品の一覧
Snapdragon 8 Elite Gen 5を搭載する製品は以下です。