Snapdragon 8 Gen 3のCPU/GPUのスペックとゲーム性能、実機動作まとめ

2023年10月に発表されたハイエンドのSoC「Snapdragon 8 Gen 3」のスペック、実機での処理性能とゲーム性能、実際の動きをチェックしてみました。

なお、本記事で紹介する内容は「目安」です。スマートフォンやタブレットはSoC以外に画面の解像度、メモリ搭載量、ストレージの速度などで動作が変わってきます。

Snapdragon 8 Gen 3のCPUとGPUのスペック

SoC Snapdragon 8 Gen 3
CPU Cortex-X4 ×1
Cortex-A720 ×5
Cortex-A520 ×2
CPU周波数 3.3GHz
GPU Adreno 750
GPU周波数

Snapdragon 8 Gen 3の処理性能

▼Snapdragonは大きく4つの性能帯に分かれています。Snapdragon 8 Gen 3SoCです。

本記事で使用する製品は以下。

REDMAGIC 9 Proの実機レビュー!最新鋭Snapdragon 8 Gen 3搭載ゲーミングスマホを試す

Snapdragon 8 Gen 3の実機AnTuTuスコア

端末の性能を数値化するAnTuTuベンチマークで実機測定してみました。

▼それではSnapdragon 8 Gen 3を搭載する端末の実機AnTuTuのスコアを確認してみましょう。総合スコアは2,170,262点、GPUスコアは917,826点、UXは346,023点となっていました。↓

Snapdragon 8 Gen 3はハイエンド帯でも最上位となるSoCです。検証で利用したスマートフォンはゲーム用途に特化したゲーミングスマートフォンで一般的なスマホより冷却性能が強化されていることから上記はSnapdragon 8 Gen 3の中でも高いスコアとなっています。ガルマックスで収集しているAnTuTu実機ベンチマークスコアでSnapdragon 8 Gen 3は平均総合スコアが200万点弱、GPUスコアが90万点弱となっています。

▼以下は2023年現在、AnTuTuベンチマークスコアがどれくらいの動作・操作感を示すかの目安です。本端末の性能がどの性能帯に相当するか確認が出来ます。↓
AnTuTuスコア動作・操作感
総合スコア:約150万点以上
GPUスコア:約60万点以上
ヌルヌル、動作に不満なし
総合スコア:約100万点〜150万点
GPUスコア:約35万点〜60万点
重いゲームもなんとか
総合スコア:約50万点〜100万点
GPUスコア:約15万点〜35万点
軽いゲームくらいなら
総合スコア:約25万点〜50万点
GPUスコア:約5万点〜15万点
必要最低限
総合スコア:約25万点以下
GPUスコア:約5万点以下
サブ端末向き
▼ガルマックスでは色々なスマホのAnTuTuベンチマークがデータベース化されています。ユーザさんからもスクリーンショットを募集しているのでよろしければどうぞ。↓
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ

Snapdragon 8 Gen 3のゲーム以外の動き

Snapdragon 8 Gen 3を搭載するスマートフォンでゲーム以外の動きをチェックして許容範囲か確認してみて下さい。

▼Snapdragon 8 Gen 3を搭載するスマートフォンでWEB閲覧(Yahoo!ニュース)、動画視聴(YouTube)、SNS(Twitter)を使ってみました。↓

Snapdragon 8 Gen 3では上記のような使い方で一切不満のない動作を見込めます。とても性能が高いので長期間快適度を保ちやすい性能です。

Snapdragon 8 Gen 3のゲーム性能

ライトな使い方は先程検証しましたが、次はヘビーな使い方を試してみます。ヘビーな使い方の代表といえばゲーム。ここでは「重量級3Dゲーム」「軽めの3Dゲーム」の2つで試してみます。

  • 原神:重量級3Dゲーム
  • PUBGモバイル:軽めの3Dゲーム
 ガルマックスでは高負荷時に下限30FPSを下回らなければ「ゲームを楽しめるレベルで遊べる」と評価しています。また、FPSの高さが有利プレイにつながるFPSなどのシューティングゲームやレースゲームは60FPS以上でのプレイを推奨しています。

▼まず重量級となる原神から。グラフィックのデフォルト設定は「中」となっています。↓

デフォルトではフレームレートの上限30FPSの制限があるので、設定にてフレームレートのみ60に変更した後、マップの3箇所をワープで移動して4キャラ分の元素爆発を連続発動した際の高負荷状態で下限フレームレートを測定します。

また、Snapdragon 8 Gen 3で「中」設定は負荷が軽すぎ60FPSに張り付くので、最も描画負荷の高い「最高」設定で検証を行います。

▼下限フレームレートは59FPSとなりました。↓

原神では画質を最高設定にしてもほぼ60FPSに張り付いた状態で、画質もフレームレートも妥協せずに最もクオリティーの高い状態で快適にプレイが可能です。

続いてはPUBGモバイル。2017年にリリースされたゲームで当時は重量級でしたが、SoCの高性能化も進んだので現在は軽めの3Dゲームとして検証に使っています。PUBGモバイルでは画質設定を下げた時に選べるフレーム設定の設定幅で上限フレームレートが決まってきます。

▼PUBGモバイルはフレーム設定「90fps」まで開放されていました。上限90FPSでプレイ可能です。また、極限(上限60FPS)設定でも画質はHDRまで可能です。↓

PUBGモバイルの検証は、スモークを4つ撒いて高負荷状態を作り、スモークが切れるまで突入を繰り返して下限フレームレートをチェックします。

極限設定では60FPS張り付き状態でしたので検証では90fps設定で行っています。

▼PUBGモバイルの下限フレームレートは60FPSでした。↓

PUBGモバイルの90fps設定は非常に負荷が高く、常時90FPS張り付きは難しいです。一方で多くのシーンで60FPSを大きく上回り、平均80FPS前後でプレイが可能です。また、負荷の高いシーンでも60FPSを割ることが無く、非常に快適なプレイが可能です

Snapdragon 8 Gen 3はゲーム用途でも非常に高い性能を発揮するSoCです。

Snapdragon 8 Gen 3の動作目安まとめ

Snapdragon 8 Gen 3はハイエンド帯でトップに君臨するSoCです。そのパワーは凄まじく、非常に高い性能を発揮していました。特にゲーム性能が飛び抜けて高く、画質もフレームレートも最高の設定でプレイしたい方も満足できるSoCです。

ハイエンドSoCは長期的な利用でも快適度を非常に維持しやすいので、スマートフォンは4~5年ほど利用するという方にもオススメです。

Snapdragon 8 Gen 3搭載製品の一覧

Snapdragon 8 Gen 3を搭載する製品は以下です。

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