Snapdragon 8cx Gen3を搭載したLenovo製PCがGeekbenchで発見?

Snapdragon 8cx Gen3

新型PC向けSoCのSnapdragon 8cx Gen3を搭載したLenovo製PCのGeekbenchスコアが発見された模様です。詳細は以下より。

Lenovo QRDにSnapdragon 8cx Gen 3が搭載されるかも?

Qualcommは、SC8280またはGen3と呼ばれるSnapdragon 8cx Gen 2の次世代SoCを準備していると言われています。

そのような中、Lenovo製PCと思われる「Lenovo QRD」のGeekbenchスコアが掲載されているのが発見されたとTwitterユーザーのAnthony氏(@TheGalox_)氏が報じています。

当該スコアのスクリーンショットには、Snapdragon 8cx Gen 3の名称がバッチリと記されています。

その他の情報として、Windows 11 Homeを導入しており、クロック周波数は2.69GHz、OSの電源プランはバランスで計測していることが読み取れます。

海外メディアのNotebookCheckは、このリークが本物であれば、8cx Gen3のGeekbenchへの掲載は2回目となると述べています。

ちなみに、以前のリークにも機種名に「QRD」が含まれていますが、QRDの意味は以前の掲載時や今回の掲載時も「Qualcomm Reference Device(クアルコムの参照機、今回だとSnapdragon 8cx Gen 3のベース機の意味)」を略したものとのことです。

ただし、Lenovo QRDの詳細に関してはあまり判明しておらず、ノートPCタイプなのかタブレットPCタイプなのかも分かっていない状況です。

処理性能は一昔前のハイエンドCPU並みだが、M1プロセッサには負けている模様

今回紹介しているページに載っているスクリーンショットのスコアは、シングルが1010、マルチは5335ですが、以前確認された8cx Gen3のシングルスコアはアンダー900、マルチスコアは5,000弱となっていたので、スコアは向上しているようですね。

ちなみに、同等性能のCPUをシングルとマルチ別に挙げると以下のようになります。(Geekbench Browserを参照)

  • シングルコア:Ryzen Threadripper 2990WX、Core i7-8850H
  • マルチコア:Xeon E5-1650 v3、Core i7-10850H

こうしてみると、Snapdragon 8cx Gen 3の処理性能は一昔前のモバイル向けハイエンドCPUや更に以前のワークステーション向けデスクトップCPU並みということで、思った以上にハイエンドスペックで私自身ビックリしました。

ガルマックスでは、M1搭載MacBook Airなどを購入し、その際にベンチマークスコアも計測しています。

OSが違う点もあるので一概には言えませんが、Snapdragon 8cx Gen 3はM1よりも性能は落ちてしまう模様。この点は少し残念ですね。

▼M1 Macについてはガルマックスで紹介した記事もありますので、参照してみてください。↓

[M1]MacBook Air / Proのレビューとintel版との比較。圧倒的な性能でRosetta 2動作でも快適

Arm系プロセッサも実用十分なレベルになるか?

今回のSnapdragon 8cx Gen 3のGeekbenchスコアを参照するに、ハイエンドと言えるくらいの性能を有しており、Arm系プロセッサもWindowsを快適に動作させるには十分な性能までになってきたと感じました。

ただ、気になるのはアプリの最適化。ハードウェアとソフトウェアの両方を開発しているAppleは思いの外スムーズに移行しましたが、あれは例外。

Windows 10ではArm版が用意されていますが、Arm用に最適化されたアプリ(かなり少ない)か、32ビットのアプリのみエミュレート可能と、とりあえず動きますよって感じの状況です。

Windowsが動いてもアプリが満足に動かないと実用では役に立たないので、Microsoft次第になるとはいえArm版に向けた最適化が早く整備されることを願っています。

また、Arm系プロセッサはx86系(ざっくり言うとIntel、AMDのメインで展開しているプロセッサ)よりも発熱量が低く、省電力な傾向が強いので、その強みを生かしたノートPCやタブレットPCがこれからも増えていけばいいなぁと思っています。

その足掛かりになるSnapdragon 8cx Gen 3の動向がこれから楽しみですね!

ページトップへ