M2 Ultra発表!各性能が前モデルから1.2〜1.3倍アップしたM2シリーズのフラッグシップモデル!
WWDC 2023にて、M2シリーズの最上位モデルである「M2 Ultra」が発表されたので、スペックを簡単にまとめてみました!
M2 Ultraの特徴
M2 Ultraの特徴は以下の通り!
M2 Ultraのハイライト
- 第2世代5nmプロセス採用。1,340億個のトランジスタで構成
- UltraFusionテクノロジー採用
- CPUは24コア構成。M1 Ultraから最大1.2倍の性能向上を実現
- GPUは60コア/76コア構成。最大1.3倍の性能向上を実現
- ユニファイドメモリは最大192GBまで搭載可能。メモリ帯域幅は800GB/s
- Neural Engineは32コア。M1 Ultraより1.4倍高速
- メディアエンジンはM2 Max比で2倍の性能
- 最大6台のPro Display XDRへ出力が可能
まず、M2 Ultraは第2世代5nmプロセスで生産されるSoCで、M1 Ultraよりも200億個多い1,340億個のトランジスタで構成されているとのこと。
▼M2 UltraはM1 Ultraと同じく、「UltraFusionパッケージングアーキテクチャ」を採用。2つのM2 Maxチップのダイを接続し、一つのプロセッサを形成。パフォーマンスはM2 Maxの2倍を実現しています。↓
普通であれば直列しただけの設計で2倍の性能は発揮できませんが、UltraFusionテクノロジーは、10,000を超える信号でダイを接続するシリコンインターポーザを使用することで、2.5TB/s以上の低レイテンシのプロセッサ間帯域幅を実現。
簡単に言うと、信号伝達が超超速いお陰で遅延がほぼ発生しない為に、2基を連結してもそのまま2倍の性能が発揮できるということ!
また、M2 Ultraは上記のような連結させた構成でありながら、ソフトウェアからはM2 Maxの2基構成ではなく、1つのチップ(M2 Ultra)として成り立っているかのように見えるので、コードを書き換えなくてもM2 Ultraのパフォーマンスを最大限利用できる点も開発者からすればありがたい点ですね。
▼M2 UltraのCPUは、次世代高性能コアが16個と次世代高効率コア8個の合計24コアで構成されており、M1 Ultraよりも最大1.2倍のパフォーマンス向上を実現しているとのこと。↓
M2 Ultra搭載のMac StudioとM1 Ultra搭載のMac StudioでDaVinci Resolveでのビデオ処理を行った場合、M2 Ultra搭載のMac Studioの方が最大50%も処理が高速だとしています。
GPUは60コア、76コアの2種類から選択が可能。M1 Ultraでは最大64コアまでだったので、上位(76コア)基準では12コアも増加し、最大1.3倍の性能向上を実現しています。
M2 Ultra搭載のMac StudioとM1 Ultra搭載のMac StudioでOctaneを使用する3Dエフェクトのレンダリングを行った場合は、M2 Ultra搭載のMac Studioの方が最大3倍も高速に行えるとのこと。
▼ちなみに、OTOY Octane Xで3Dレンダリングを行った際の結果は以下の通り。M2 Ultraは5種類のマシンの中でもダントツの1位を誇っています。Core i9(10コア)、Radeon Pro 5700 XT搭載の27インチiMac比で6.1倍とは凄いなぁ…↓
M2 Ultraが内蔵するユニファイドメモリは、800GB/sと超高速なメモリ帯域幅を備えている点はM1 Ultraと同じですが、最大で192GBと前モデルで対応していた128GB比で1.5倍と大幅に増加しているのは大きな注目点と言えるでしょう。
M2 Ultraが内蔵する機械学習専用の32コアNeural Engineは、毎秒31兆6千億回の演算を実現。前モデルのM1 Ultraよりも1.4倍も高速だとしています。
超省電力で4Kや8KのProResビデオストリームを再生できるようにするためのテクノロジーであるメディアエンジンは、M2 Maxを連結させている関係で、M2 Max比の2倍とかなり強力に進化しているので、最大22本の8K ProRes 422ビデオストリームを再生可能とのこと。想像できないくらいだ…!
▼また、M2 Ultraは最大6台のPro Display XDR(6K解像度)に対応しているのもポイント。↓
▼参考までに、M2 Ultraの同時出力可能台数のリストを書き出してみました。最近一般でも普及してきている4Kディスプレイに関しては、最大8台ものディスプレイへの出力が可能と、かなりの台数まで繋ぎまくれちゃいます!↓
- 最大4K解像度、60Hzのディスプレイ8台
- 最大6K解像度、60Hzのディスプレイ6台
- 最大8K解像度、60Hzのディスプレイ3台
M1 Ultraから着実に性能アップしたプロセッサ!
M2 UltraはM1シリーズのフラッグシップに位置していたM1 Ultraから着実に性能アップしているプロセッサだと言えるでしょう。
特に搭載可能なメモリ容量は最大で192GBとM1 Ultraの1.5倍の容量まで対応しているので、ヘビーな作業をマルチタスクでこなしているパワーユーザーの方にとってもかなり嬉しいポイントだと思います。
搭載モデルは、Mac Studio(2023)とMac Pro(2023)の2機種と、どちらもプロ向けのデスクトップ型Macですが、プロユースに見合った性能は十分にあるのではないでしょうか!
▼M2 Ultraを搭載するMacの詳細は以下から確認できます!↓
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