NECのフラッグシップノートPC「LAVIE NEXTREME」が既視感しかない件
NECのフラッグシップノートPC「LAVIE NEXTREME」の新型モデルが登場!最新のRyzen AI 7 PRO 360を搭載した何処かで見たことのあるシルエットのノートPCの特徴をチェックしていきます!
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LAVIE NEXTREMEの詳細スペック
CPU | Ryzen AI 7 PRO 360 |
メモリ | 32GB(LPDDR5X SDRAM) |
容量 | 約512GB(PCIe) |
ディスプレイ | 14.0インチ、WUXGA(1,920×1,200) |
インターフェース | USB Type A(USB 3.2 Gen 1) × 2 USB Type C(10Gbps/データ転送) × 1 Thunderbolt 4 × 2 HDMI × 1 オーディオジャック × 1 |
電源 | 最大65W |
バッテリー | – |
サイズ | 313.6×222.9×19.8(mm) |
重量 | 約1.39kg |
OS | Windows 11 Home |
備考 | 顔認証・指紋センサ(Windows Hello対応) |
最新のAMD製CPU、Ryzen AI 7 PRO 360を搭載
LAVIE NEXTREMEには最新のAMD製プロセッサであるRyzen AI 7 PRO 360を搭載。性能的には旧型のハイエンド(Hシリーズ)のRyzen 9 PRO 6950Hに並ぶほどとのこと。
製品名の通りRyzen AIもしっかりとサポート。世代もXDNA 2へと進化したことで、初代XDNAの16TOPS(Ryzen 7 8840U搭載のもの)から50TOPSへと大幅な性能向上を果たしました。
内蔵GPUはRadeon 880Mと前世代よりも進化。ベンチマーク上ではIntel Arc(内蔵GPU)に並ぶくらいへとパワーアップしていますよ!
トラックポイントに3ボタン式タッチパッドが付いている!
LAVIE NEXTREMEにはトラックポイントにタッチパッド上部に3ボタンが配置された既視感に溢れる組み合わせを採用しています。しかしトラックポイントは赤ではなく黒くなっているようです。
キーボード入力中でも指を離さずにマウスカーソルを操作できるので、文字打ちをバンバン行う方でも快適に使えちゃいますね!
LAVIE NEXTREMEまとめ
LAVIE NEXTREMEの発売日は12月で記事執筆時点の価格は以下の通り。
- メモリ32GB+容量512GB:260,000円前後
シルエットを見て察した方もおられると思いますが、LAVIE NEXTREMEはLenovo ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point(AMD)の色違いモデルです。
こんなOEM機種、しかもハイエンドシリーズのXやZ、PシリーズではなくベーシックなTシリーズをベースにNECのフラッグシップモデルへと持ってくるのはぶっちゃけ「判断おかしいんじゃないの?」として言いようがありません。
Xiaomiのスマートフォンで例えるならば、Redmi Note 14 Pro+を細部のカラーリングを変更してXiaomi 15 Proとして販売する…みたいな状況(実際にはちょっと違うんですが)だと思うので、如何に馬鹿らしいことをしているのかが伝わるでしょうか。
最新のRyzen AI 7 PRO 360を搭載している点や、便利屋トラックポイントや高品質なキーボードなどは利点ではあるものの、その特徴はベースモデルのLenovo ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point(AMD)でも言えること。同じモデルなら筆者はThinkPadの方を選びますわ。
そもそもフラッグシップモデルって会社を代表するモデル。MacだとMac ProやMacBook Pro、GalaxyだとSシリーズやZシリーズなどに代表される、いわばその企業の顔役みたいな製品です。
以上のこともあり、LAVIEの中でフラッグシップモデルの名を冠するNEXTREMEシリーズでThinkPad TシリーズのOEMモデルを出すのはある種自分(NEC)自身への冒涜だと思うんですよね。ベースモデル自体は悪くないのに売り方が不味いんですよ。
なぜここまでボロクソに言っているのかと思われそうですが、NECは近年LAVIE VEGAやLAVIE NEXTREME Carbon、LAVIE NEXTREME Infinityなど、フラッグシップモデルは独自のコンセプトを持って製品をリリースしていたからなんです。
LAVIE VEGAの誰に向けた製品なのか分からない等の細かい部分の粗は別として、LAVIEのフラッグシップモデルは他製品にないようなコンセプトで見ていて面白かったんですよ。なんだかんだ言って目の付け所は筆者的には「おっ」と思うところも感じました。
Copilot+に対応したPCということでLenovo ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point(AMD)が選定されたのかもしれませんが、フラッグシップへの選定ならばThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionでもよかったはず。X1シリーズならフラッグシップモデルとしても十分役割を果たしてくれますしね。
N14などのベーシックモデルでIdeaPadをOEMにするのはまだ100歩譲って許せますが、会社を代表するフラッグシップモデルまでも中間グレードのPCのOEMにするのは…もうNEC自体がLenovo製品を漫然とリネームしてリリースするヤル気のない会社と考えられても仕方がないのではないでしょうか。
「日本を代表するPCメーカーであるNECが今はこのザマか」筆者は本製品を見て悲しくなりました。