2023年5月に登場したミドルのSoC「Dimensity 7050」のスペック、実機での処理性能とゲーム性能、実際の動きをチェックしてみました。
なお、本記事で紹介する内容は「目安」です。スマートフォンやタブレットはSoC以外に画面の解像度、メモリ搭載量、ストレージの速度などで動作が変わってきます。
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Dimensity 7050のCPUとGPUのスペック
SoC | Dimensity 7050 |
CPU | Arm Cortex-A78 ×2 Arm Cortex-A55 ×6 |
CPU周波数 | 2.6GHz |
GPU | Arm Mali-G68 MC4 |
GPU周波数 | – |
Dimensity 7050の処理性能
▼Snapdragonは大きく4つの性能帯に分かれています。Dimensity 7050は標準的なミドル帯のSoCです。↓
本記事で使用する製品は以下。
Dimensity 7050の実機AnTuTuスコア
端末の性能を数値化するAnTuTuベンチマークで実機測定してみましょう。
▼Dimensity 7050の実機AnTuTuのスコアは総合スコアが612,449点、GPUスコアは116,852点、UXは169,953点となっていました。↓
操作の快適性を表すUXスコアは10万点を超えると快適とされています。Dimensity 7050はミドル帯SoCながら10万点を大きく超えるスコアでした。総合性能やGPU性能から、競合するSoCはSnapdragon 6 Gen 1です。
▼以下は2024年現在、AnTuTuベンチマークスコアがどれくらいの動作・操作感を示すかの目安です。本端末の性能がどの性能帯に相当するか確認が出来ます。↓AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
Dimensity 7050のゲーム以外の動き
Dimensity 7050を搭載するOPPO Reno11 Aでゲーム以外の動きをチェックしてみます。
▼WEB閲覧(Yahoo!ニュース)、SNS(Twitter)、動画視聴(YouTube)の動作はこんな感じでした。動作は許容範囲でしょうか。↓
動作は非常に軽快です。上記のような一般的な使い方であれば快適度の高い動作で長期的に使っていける性能を持ち合わせています。
Dimensity 7050のゲーム性能
ライトな使い方は先程検証しましたが、次はゲームを試してみます。検証では重量級ゲームの代表格である原神を使います。
▼グラフィックのデフォルト設定は「最低」となっていました。↓
検証では画質を「中」、フレームレートを60に設定してマップの3箇所をワープ後に4キャラ分の元素爆発を連続発動した際の高負荷状態で下限フレームレートを測定する。
なお検証結果により他ゲームでの大体の動作目安も分かります。
- 下限30FPS未満は画質やフレームレートを妥協する必要があったり、それらを妥協しても遊べないゲームが出てくる。
- 下限30FPS以上が出ていれば大多数のゲームは遊べるレベルで動作する。画質を妥協することで大多数のゲームは快適に動作する。
- 下限FPSが60FPSに近づくほど画質と高フレームレートを維持しやすくなる。また下限50FPSを超えるとと大多数のゲームは快適レベルで動作する。
▼原神での高負荷時下限フレームレートは27FPSとなりました。↓
Dimensity 7050では原神での検証で高負荷時に30FPSをやや割る結果となりましたが、同じSoCを搭載する製品では30FPSを超える場合もあり、原神は画質「中」設定だと30FPS前後でプレイが可能です。
また原神クラスでは画質をワンランク下げることで下限30FPSを割らないプレイも可能なパワーを持っています。
Dimensity 7050はミドル帯としては比較的高めのゲーム性能を持ち合わせています。
Dimensity 7050の動作目安まとめ
Dimensity 7050は世代が新しくなりミドル帯でも性能がワンランク上がったSoCです。
WEBサイト閲覧・SNS・動画視聴など一般的な用途では長期的に快適に動作する性能を持ち合わせているので、この記事を執筆した2024年時点であれば、メインスマホなら最低でもこの程度の性能を持つ製品をオススメします。
ゲーム性能もミドル帯としては性能が向上しており、原神クラスのゲームも画質「中」であれば十分楽しめる水準です。
一方で高画質と高フレームレートの両立は難しいです。それらを求めるのであればワンランク性能の高いミドルハイ帯の製品を検討しましょう。
Dimensity 7050搭載製品の一覧
Dimensity 7050を搭載する製品は以下です。