Zenfone ARに搭載される”Daydream”と”Tango”て何?
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▼Zenfone AR日本発売決定!▼
2017年4月13日、ASUSが遂に日本でZenfone AR発売を発表しましたね!Snapdragon 821/メモリは最大8GB、2K解像度と最新鋭の性能で投入されるZenfone ARですが、最大の特徴はVRプラットフォームのDaydreamとARプラットフォームのTangoに対応している事。
- 今までスマートフォンのVRやARは簡易的やお手軽という部分がフォーカスされがちでしたが、DaydreamとTangoに対応することで非常にクオリティーの高い映像体験が可能!ドキドキ・ワクワクしちゃいますね!
- 本記事ではDaydreamとTangoについて分かりやすく解説しているので是非一読してみてくださいね!
CES 2017でASUSが発表したZenfone ARが、”Daydream”と”Tango”の両方に世界で初めて対応したとの事で話題となっていますが、一体、”Daydream”と”Tango”って何だろう?ということでまとめます。
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”Daydream”はVRのプラットフォーム。
「映像の中に入り込んで仮想現実を体感出来る」のがVR(バーチャル・リアリティー)。
2016年に発売された”PlayStation VR”が有名ですね。専用のヘッドセットを装着してゲームの中という仮想空間に飛び込む事で現実世界では不可能な体験を出来ることで話題となりました。
スマートフォンもVRアプリとVRメガネを利用して簡単なVR体験は可能ですが、Googleが「より良いVR環境を提供出来る様に定めた規準」が”Daydream”です。
”Daydream”対応スマホはVRに最適化されたスマホ。
Googleは高品質なVR環境を提供するために、スマートフォン本体(ハードウェア)、VRアプリ(ソフトウェア)、VRゴーグルやコントローラー(周辺機器)の3つで”Daydream規準”を定めています。
つまり、”Daydream”に対応したスマホとは、VRが快適に利用できる性能を持ったスマートフォンで、非常にパワフルな処理能力を有しています。
スマートフォンでVRを楽しむ場合、VRゴーグルにスマートフォンを装着してスマートフォンから映像が流れますが、頭の動きに合わせて映像をリアルタイムで処理するので、低スペックだと遅延が発生する(頭の動きに映像が追いつかない)んです。
タイムラグを出来るだけ低遅延にするには、非常にパワフルな処理能力を持つハイエンドSoCや大容量メモリが必要なんですね。
この様に高品質なVR映像を処理できる”Daydream対応スマホ”の性能に合わせて作られた”Daydream対応VRアプリ”、快適な操作を可能とする”Daydream対応VRゴーグルやコントローラー”を組み合わせる事で、今までのスマートフォンでは不可能であった、高画質&低遅延&快適なVR体験が可能となります。
▼”Daydream”対応のスマホ、VRアプリ、VRゴーグル&コントローラーを実際に使っている動画です。(2:00~実際の操作解説)PlayStation VRの様な高品質なVRがスマートフォンでも可能となります。↓
”Tango”は現実世界を拡張する”AR”の質をあげるためのハードウェアや機能群。
VRは”仮想空間に飛び込む”事に対し、AR(オーグメント・リアリティ)は”現実世界を拡張”する技術です。
既にゲームなどでも取り入れられているAR技術。最近最も話題となったものは”ポケモンGO”ですね。
ポケモンGOのARモードをONにすると、カメラを通した現実世界の映像にポケモンを表示することが可能です。つまり、現実世界に”ポケモンが存在するように拡張した”わけですね。
この様にスマートフォンを利用して現実世界を拡張するには、カメラやセンサーなど、”現実世界を拡張するために必要なハードウェア”が必要です。
例えばポケモンGOのARモードを利用するには、現実世界をスマホのデュスプレイに映す為のカメラ以外にスマートフォンの回転を検知するジャイロセンサーが必要です。
ポケモンGOのARモードでポケモンが表示された時に、スマホを左右上下に動かしてもポケモンの位置が固定されているのは、スマホの回転をジャイロセンサーが正確に検知することでポケモンの描写位置を適切に処理出来ているからなんです。
▼ジャイロセンサーが搭載されていないスマホではポケモンGOのARモードは利用できない。↓
”Tango”対応スマホは高次元なARを利用できるハードウェアや機能を備えたスマホ。
先程はスマートフォンの”カメラ”とスマホの回転を検知する”ジャイロセンサー”を組み合わせて、”現実世界にポケモンを表示”させる簡単なARを紹介しましたが、”Tango”対応スマホは更に高次元且つ高品質なARを作り出せるハードウェアや機能を組み込んだスマホです。
”Tango”対応スマホは、現実世界をディスプレイに映し出すカメラの他に、空間距離を把握出来る赤外線の深度センサーや物の動きを検知する動体追跡センサーなどの高度なAR表示に必要な様々なハードウェアを備えています。
ARに特化したハードウェア群を搭載することで、より質の高いARを体験することが可能です。
▼”Tango”対応スマホで物の大きさを測っている様子。↓
▼購入前のベッドをARで部屋に表示してチェックするような使い方も。↓
”Daydream”と”Tango”は「スマートフォンの次」が感じ取れる技術だと思った。
世の中に携帯電話というものが普及した時は”電話”が出来るだけでした。
その後、データ通信が可能となり、インターネット接続型携帯電話が爆発的に普及しましたね。今のスマートフォンのベースもこれと変わりませんし、これからもインターネット接続はベースとして残ると思います。
携帯電話はテレビが観れたりカメラが搭載されたり等など、非常に多くの機能を取り入れつつ携帯電話からスマートフォンに移行しました。私がiPhone3Gを発売日に購入した時に鼻で笑ってたアイツも今では当たり前のようにスマホを使ってます。
この様に、モバイル端末は大きく変化する時期が定期的に訪れます。携帯電話からスマートフォンに切り替わった様に、そろそろスマートフォンから”次”に切り替わっても可笑しくない時期に入ったと個人的に感じています。
”Daydream”と”Tango”はお蔵入りしている”グラスマホ”と相性が非常に良い。
グラスマホって言葉は適当にいま作った言葉ですが、要はメガネ型のスマートフォンですね。
Googleが開発していたヘッドマウントディスプレイ型の拡張現実ウェアラブルコンピューターのGoogle グラスは一旦開発が中止となりましたが、”Daydream”と”Tango”の技術を利用することで、高品質なARやVR機能を備えたグラスマホが作れるところまで来ています。
先日発表されたQualcomm社のフラッグシップSoCであるSnapdragon835は、10nm製造プロセスでパッケージサイズも30%小型化。なんでパッケージサイズを小さくする必要があったのか。。。それは小型なウェアラブル端末に搭載する為です。
既にQualcommのSnapdragon835を搭載したODG R-8がCES 2017で発表され、SoC単体で高度なVR/AR表示が可能であることが判明し話題をかっさらっています。
▼ODG R-8の動画。↓
個人的に今後はグラス型ウェアラブルが本格的に始動するんじゃなかろうかとワクワクしてます。Zenfone ARはかなり高価だと思いますが、次の世代へのお賽銭として出たら買っちゃおうかな。
以上、”Daydream”と”Tango”についてのまとめでした。