Blackview Tab 15のレビュー。検証評価まとめ
Blackview Tab 15を提供頂いたのでレビュー・検証結果をお届けします。様々な検証を行っているので、ご自身の使い方に合うか、許容できるかなど、是非照らし合わしながらチェックしてみて下さい。
目次をクリックすると各項目へ移動します
Blackview Tab 15のスペックと開封
▼Blackview Tab 15の詳細スペックは以下をチェックして下さい。↓
Blackview Tab 15の初出荷時価格は以下の通りです。
- メモリ8GB+容量128GB:179.99ドル
価格は変動することが多いので記事下部の購入先から現在価格をチェックしてみて下さい。
▼Blackview Tab 15の付属品は以下の通り。↓
- 本体
- 保護フィルム(貼付け済み)
- 保護ガラス(付属)
- 保護ケース
- 充電器(18W/海外プラグ)
- USB-A to Cケーブル
- SIMピン
- クイックガイド
▼Blackviewはタフネススマートフォンも数多く手掛けているメーカーです。付属する保護ケースは角にプロテクターのある頑丈タイプ。スタンドにもなり蓋を閉じると自動でスリープとなります。↓
Blackview Tab 15のデザイン
Blackview Tab 15 | |
サイズ | 246.4 × 161.5 ×7.3mm |
重量 | 525g |
筐体の質感は良いですね。野暮ったさも感じません。ベゼルはやや太めですが端末を持ったときにホールドしやすいので、これはこれで良いです。10.5インチで500gを超えているのでやや重めですね。
▼ディスプレイは横持ちした状態で上部にインカメラが備わっていました。↓
▼背面はサラッとした質感で品質も悪くありません。↓
それではぐるっと見てみましょう。
▼左側面は特になし。↓
▼右側面は電源ボタンと音量ボタン。↓
▼上部はスピーカーが2つ。↓
▼下部はイヤホンジャック、USB-C、SIMスロット、スピーカーが2つ。↓
▼SIMトレイはNanoSIM×2またはNanoSIM×1+MicroSDです。↓
Blackview Tab 15のパフォーマンス
Blackview Tab 15はSoCにUNISOC T610を搭載していて、レビュー機はメモリ8GB+容量128GBです。
▼メモリ・ストレージのバリエーションは以下の通り。↓
Blackview Tab 15 | メモリ8GB+容量128GB(レビュー機) |
Blackview Tab 15はストレージをメモリ代わりに利用する機能を搭載していて、最大6GBを割り当てられるのでメモリ14GBを確保できますが、そもそもこのクラスのタブレットだとメモリ8GBでも持て余します。なので、最大メモリ14GBとして利用できる機能はそれほど魅力には感じません。
スマートフォンの快適性ですが、主に「ゲーム」と「ゲーム以外」で必要な性能が変わってくるので分けて紹介します。まずはベンチマーク結果からどうぞ。
Blackview Tab 15のベンチマーク結果
▼Blackview Tab 15の実機AnTuTu(Ver9)スコアは総合が223,969点、GPUが44,832点でした。↓
▼以下は現在市場で主流となっている各性能帯の参考スコアです。現時点で本端末の性能がどのランクに相当するか確認が出来ます!↓AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
AnTuTuではUNISOC T618と表示されていますが、T610はT618の低クロック版で、Blackview Tab 15のCPUクロックを確認したところT610水準の1.82Ghzでした。
▼Geekbench 5、PCMark for Androidは以下の通りです。3DMarkは残念ながら測定不可でした。↓
▼ストレージ速度は以下の通りでした。↓
Blackview Tab 15でゲーム以外の動作
実際にBlackview Tab 15を日常的によく使うコンテンツで試してみました。
快適とまではいきませんが以下の項目で使用自体は問題ない範囲です。後述しますがディスプレイの滑らかさが欠けているので、それが使用感での快適度を下げています。
Blackview Tab 15 | |
WEBページ閲覧 | △:快適ではないが使用は問題なし |
TikTok | △:快適ではないが使用は問題なし |
YouTube | ○:快適 |
スマートニュース | △:快適ではないが使用は問題なし |
△:快適ではないが使用は問題なし ※公式アプリが要因のカクつきは相変わらずあります。 |
Blackview Tab 15のゲーム性能
Blackview Tab 15はミドルレンジのタブレットです。このクラスにゲーム性能を求めることが酷ではありますが、ゲーム性能も高くはありません。
軽いゲームでは遊べるタイトルも多いですが、画面パネルのタッチ精度が低いのでシビアな入力が必要なゲームや、グラフィック負荷の高いゲームには全く向いていません。
原神での動作検証
原神はワープを多用するのでローディングの長さも合わせて確認します。レギュレーションは以下の通り。
①デフォルト設定でフレームレートを60FPSに設定
②3点のワープポイントを2往復:ローディングの快適性確認
③元素爆発(全員分):派手なエフェクトによる高負荷時の最低FPS確認
※ワープを行う際にロード画面でFPSが下がるので、最低FPSは元素爆発時とします。
▼Blackview Tab 15はデフォルトで「最低」です。検証はフレームレートを60に設定して行います。↓
▼デフォルト(最低)設定/60FPSで元素爆発時の最低FPSは19でした。数値はあくまで目安なので実際の滑らかさ・カクつき・読み込み速度は動画を見てみて下さい。↓↓
Blackview Tab 15の回線テスト
※通信検証結果は保証するものではありません。
Blackview Tab 15 | |
対応バンド | 3G:1 / 8 4G:1 / 3 / 7 / 8 / 20 / 40 5G:非対応 |
VoLTE | ○ |
技適 | ○ |
ドコモ回線 | データ通信:○ 通話:✕ (ahamoで検証) |
ソフバン回線 | データ通信:○ 通話:○ (LINEMOで検証) |
au回線 | データ通信:✕ 通話:✕ (povoで検証) |
楽天モバイル回線 | データ通信:✕ 通話:✕ Rakuten Link:✕ (楽天モバイルで検証) |
eSIM | ✕ |
SIMトレイ形状 | NanoSIM×2+MicroSD |
2回線同時待ち受け | ○ |
備考 | – |
Blackview Tab 15は技適のあるタブレットなので安心して利用可能です。周波数はソフトバンク系回線が最も適していますね。ドコモもデータ通信可能でしたが、プラチナバンド19に対応していないので電波の掴みが悪くなる恐れがあります。
au回線と楽天モバイル回線はドコモ同様に重要なバンドに対応しておらず、検証場所ではどちらも電波状況が悪く通信できませんでした。場所により通信できる可能性はありますが、au回線も楽天モバイル回線も重要なバンドに対応していないので、ドコモ回線同様に電波の掴みが悪くなる可能性が高いです。
利用するならソフトバンク系回線を利用するSIMでの運用がオススメです。
Blackview Tab 15の機能
Blackview Tab 15 | |
OS | Android 12 |
通知ランプ | ○ |
指紋認証 | ✕ |
顔認証 | ✕:精度・速度共に高くはない |
アプリクローン | ✕ |
システムクローン | ✕ |
PCモード | ○ 名称は「PCモード」 |
戻るボタン入れ替え | ○:デフォルトは右 |
ジェスチャー操作 | ○ |
クイックランチャー | ○ 名称は「スマートウィンドウ」 |
冷却システム | ✕ |
MicroSD 内部ストレージ化 |
○ |
備考 | – |
PCモードを搭載
Blackview Tab 15は前モデル同様にPC風に操作できる「PCモード」を搭載しています。
PCモードは一部のハイエンドスマートフォンでも利用可能なのですが、スマートフォンの場合は外部ディスプレイに接続することで「大画面」でPCのように使えるという利点があります。
一方、Blackview Tab 15は本体のディスプレイ上でタブレット表示からPC風の表示に切り替わる仕様です。つまり、動画コンテンツなどを大画面で視聴できるわけではなく、機能的には複数のアプリをウィンドウ表示するに留まります。
▼こんな感じでパソコンのようにウィンドウ表示で使えます。↓
Chromeアプリを2つ並べるという使い方はできず、基本的に1アプリ1起動になるので使い勝手はそれほど良くありません。
カーナビとしては使いづらい。ジャイロも非対応
Blackview Tab 15は、SIMを挿入できることに加えGPSにも対応しているのでカーナビ用途に良さげかな?と思っていたのですが、電子コンパスに非対応です。なのでカーナビでマップを進行方向に自動回転してくれる機能が使えません。
また、これも安価なモデルではあるあるなんですがジャイロに非対応です。ジャイロセンサーを利用するARコンテンツやゲームなどは利用できないので注意して下さい。
Blackview Tab 15のディスプレイ
Blackview Tab 15 | |
画面 | 10.5インチ/1,920×1,200/液晶 |
Widevine | L1(※問題あり) |
高リフレッシュレート | ✕ |
外部映像出力 | ワイヤレス出力:○ HDMIポートへの出力:✕ ディスプレイポートへの出力:✕ USB-C to Cでの出力:✕ |
ディスプレイは10.5インチのFHDクラスですが、画面を見るとやや粗さが気になりました。他の同等インチのモデルでは粗さに対して気になったことがほとんどなかったので不思議です。
ディスプレイはスクロール時の残像感が酷いのでAnTuTuの端末情報及び開発者オプションからリフレッシュレートを表示して確認したところ、リフレッシュレートは55Hzとなっていました。これが常に残像を感じる原因なのかも知れませんね。
タッチ感度は敏感ではないものの、ゲーム以外では特に問題はありませんでした。
WidevineはL1に対応?
Blackview Tab 15はWidevine L1対応を謳っている製品です。
WidevineとはNetflixやAmazonプライムビデオなど著作権コンテンツの再生品質を左右するもので、高画質で再生するにはWidevineのレベルが「L1」であることが必須です。
つまり、Blackview Tab 15はWidevine L1に対応しているので、Amazonプライムビデオなど著作権コンテンツも高画質再生ができる仕様であることから、安価なWidevine L1対応タブレットとして注目していました。
しかしながら、実際にAmazonプライムビデオやNetflixの公式アプリにて視聴してみたところ、高画質での再生はできませんでした。
▼ちなみに公式サイトにはDisny+、Amazonプライムビデオ、huluのアイコンしか無く、NetflixはWidevine L1対応でも高画質再生は対応していないのかも知れません。↓
なお、Netflixアプリの再生仕様からWidevineを確認すると何故かWidevine L3と表示されていました。また、DRM infoにて確認すると本体自体はWidevine L1と表示されていました。よく分かりませんね。各プラットフォームでWidevine L1にて再生するための契約とかあるんでしょうか。このあたりもよく分かりません。
どのような仕様になっているのか疑問は残りますが、検証では公式サイトで謳われているAmazonプライムビデオで高画質再生ができていないのは事実です。
Amazonプライムビデオはホワイトリスト的なものがあるようで、まだ準備が整っていない可能性もあることから一般販売品では解消されているかもしれません。が、検証機とはいえ、このような状況ではユーザーも不安になるでしょう。
Blackview Tab 15のWidevine L1対応を魅力に感じ検討されている方は、一般販売品でのレビューにて問題が解決しているかを確認した上で購入したほうが良いかと思います。
Blackview Tab 15のスピーカー
Blackview Tab 15 | |
スピーカー | クアッドスピーカー |
イコライザー | ✕ |
有線イヤホン接続方法 | 3.5mmイヤホンジャック |
スピーカー音量
スピーカー音量のチェックでは音源をBlackview Tab 15で再生して一定距離から音量を測定します。
機種/項目 | 最大音量 |
Blackview Tab 15 | 88.1dB |
iPhone 14 Pro | 89.4dB |
スマートフォンのiPhone 14 Proと比較した場合、最大音量はやや低めですが低音も良く鳴りますし、この価格帯であれば十分以上のクオリティーでリッチなサウンドを楽しめました。音量・音質に不満はありません。
スピーカーバランス
Blackview Tab 15は4つのスピーカーを搭載しており、横持ち状態でステレオ効果が得られます。L/Rチャンネルは横持ち状態で端末の左右を入れ替えてもL/Rチャンネルは切り替わりません。(L音源がR側から鳴る状態となる。)
また、縦に持った際もL/Rチャンネル位置が変わらず、L音源は上部、R音源は下部から鳴ります。せっかくの4スピーカーを搭載していますが、持ち方によって最適なL/Rチャンネルが割り振られないのは残念ですね。
検証ではディスプレイのインカメラを上部とした横持ちにて、L/Rの音量を一定距離から測定を行い音量差からスピーカーバランスを検証します。
機種/項目 | L/R最大音量 |
Blackview Tab 15 | L側が大きくR側が小さい 音量差は1.7% |
左右のスピーカー音量バランスは優秀です。音質はL側が良いですが、その差はそれほど大きくはありません。4スピーカーを活かしきれていないL/Rチャンネルのスピーカー固定以外は想像していたよりも良かったです。
Bluetoothイヤホン接続テスト
最近はワイヤレスで利用できるBluetoothイヤホンやヘッドホンが主流になっていますが、これらは「接続する方法(Bluetoothコーデック)」で音質や音の遅延が変わります。
▼主要なBluetoothコーデックで接続してみました。結果は以下の通りです。↓
Blackview Tab 15 | |
SBC | ○:基本コーデック。全てのBluetoothサウンド機器が対応している。遅延(大) |
AAC | ○:CD音質を飛ばせる。遅延(中) |
apt-X | ✕:CD音質を飛ばせる。やや遅延あり。遅延(中) |
apt-X HD | ✕:ハイレゾ音質を飛ばせる。遅延(小) |
LDAC | ○:ハイレゾ音質を飛ばせる。遅延(小) |
apt-X Adaptive | ✕:低遅延特化のコーデック。遅延(極小) |
残念ながらapt-X系は利用できませんでした。
Bluetooth接続について少し解説しておきます。
Bluetooth接続は有線接続よりも大なり小なり音が遅れて聞こえます。
例えば、音の遅延が大きいコーデックでは動画を見ていると映像はリアルタイムで目に飛び込んできますが、音が遅延すると後から聞こえてくるので、演者の口の動きと音が噛み合わない「音ズレ」状態になります。
動画を見るならAACやapt-Xが最低ライン、予算が許すのであればapt-X HD以上の製品をオススメしています。
Blackview Tab 15のカメラ
Blackview Tab 15 | |
構成・画素数 | 1,300万画素(メイン) |
撮影モード | 動画、画像 |
ズーム | デジタル。2倍にワンタップ切り替え可で以降はピンチ操作で最大4倍まで対応 |
シャッター音の消音 | ○ |
マニュアル設定幅 | – |
動画解像度 | 1080P/30FPS、720P/30FPS |
手ブレ補正 | ✕ |
カメラ画質については画素数が全てではありません。Blackview Tab 15はiPhone 13シリーズよりも高画素の1300万画素メインカメラを搭載していますが、画質は低価格モデルのそれです。
▼記録撮影やビデオチャットくらいならなんとか使えるレベルの画質ですね。1枚目がアウトカメラ、2枚目がインカメラ。↓
Blackview Tab 15のバッテリー充電速度
Blackview Tab 15 | |
バッテリー容量 | 8,280mAh |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
ワイヤレス逆充電 | 非対応 |
バッテリー充電速度の検証は付属充電器と汎用充電器の2つを用いてバッテリー残量が20%の状態から30分後の充電容量をチェックします。なお、充電器が付属していない場合は汎用充電器のみで検証しています。
バッテリー充電の検証結果は以下の通り。
Blackview Tab 15 | 充電後の容量 |
付属充電器 | 47%/30分で27%の充電 |
Anker Nano II 65W | 34%/30分で14%の充電 |
Blackview Tab 15は8,280mAhのバッテリー容量に対し18Wの充電となるので充電時間は長めですね。翌日に持ち出すなら寝る前にしっかり充電しておきましょう。
また、18W以上の出力ができる汎用充電器では付属充電器よりも充電が遅い結果となりました。旅行などに持っていく際は付属充電器がオススメです。が、付属充電器は海外プラグ仕様なのでプラグ変換アタッチメントは必須です。
Blackview Tab 15を使っていて気になった挙動
Blackview Tab 15を利用していて気になった挙動は以下の通りです。
- 画面がなんだか粗く感じる
- スクロールの残像感が凄い
- Widevine L1なのに高画質再生できない
これらはレビュー検証機で気になった部分ですので、一般販売品では解消されている部分もあるかも知れません。
Blackview Tab 15の評価
Blackview Tab 15と同じT610を搭載するモデルと比較した場合、メモリやストレージ容量に長けているモデルです。日本のAmazonでT610搭載モデルは約2万円でメモリ4GB+容量64GBの製品が多いので、技適つきながらメモリ8GB+容量128GBは嬉しいポイントでしょう。価格と性能のバランスも悪くはないです。
しかしながら、検証機がグダグダなので執筆時点での評価が難しいところです。なんせ、ウリとなるWidevine L1での高画質再生が残念ながら実機で確認できなかったので。
製品提供によるレビューという性質上、一般販売品と異なる部分があるのは仕方のないことですが、ウリとしている部分が検証で確認できない以上、Widevine L1対応を魅力に感じている方は一般販売品でのレビューなどで問題が解決されているか確認してから検討して下さい。
Blackview Tab 15の購入先とお得情報まとめ
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