Xiaomi Pad 6のレビュー。Androidタブレットのデビュー機にもオススメ
スマホだと動画を見たり漫画を読んだりするには画面が小さいですよね。そんな時に便利なのがタブレット。今回紹介する「Xiaomi Pad 6」は、WEBページやニュースサイトをチェックして情報をインプットしたり、動画や漫画などコンテンツ消費するのにピッタリの11型モデル。タブレットデビュー機としてもオススメです。
Xiaomi Pad 6は日本で7月27日にリリースされましたが、実は海外でもグローバル版が登場しています。こっちもちゃんと技適付き。今回はグローバル版を試す機会を頂いたので使ってみた所感をレビューでお届けします。
▼価格は変動するのでリアルタイム価格はリンク先で確認して下さい!↓
▼Xiaomi Pad 6のYouTube動画も公開しました!筐体の質感や動きなどは動画のほうが分かりやすいので是非視聴してみて下さい。↓
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Xiaomi Pad 6の日本モデルとグローバル版の違い
僕がレビューするXiaomi Pad 6はグローバル版なんですが、国内では日本版がリリースされてます。違いを簡単にまとめると・・・
- グロ版は海外ショップで買える(国内版は日本で買える)
- グロ版の充電器は海外プラグ(日本版は日本プラグ)
- グロ版は8+256GBも選べる(日本版は8+128GBまで)
- グロ版は海外でのサポートになる(日本版は日本でサポートを受けられる)
- 海外モデルのほうが安い
こんな感じですね。技適についてはグローバル版も本体内で技適マークを確認できたので日本で使っても問題有りません。海外モデルと日本版を天秤にかけるなら「コスパ」と「サポート体制」ですね。
価格は海外モデルのほうが安いです。
▼日本版の価格↓
- メモリ6GB+容量128GB:49,800円
- メモリ8GB+容量128GB:59,800円
- メモリ8GB+容量256GB:取扱なし
▼グローバル版の価格(執筆時点)↓
- メモリ6GB+容量128GB:294ドル(約4.2万円)
- メモリ8GB+容量128GB:304ドル(約4.4万円)
- メモリ8GB+容量256GB:324ドル(約4.6万円)
こんな感じでグローバル版の最上位モデルは日本版の最小構成よりも安いので「コスパ」を重視するならグローバル版がオススメ。一方でグローバル版は海外ネットショップからの購入となるのでサポートが貧弱。日本版はXiaomi Japanがサポートしてくれるのでトラブル時の安心感は上。
というわけで「コスパ」と「サポート」のどっちを取るかで選ぶべきモデルが変わってきます。僕は基本的にコスパ重視なので買うならグローバル版ですね。
それではレビューを進めていきます。
スペック・ベンチマーク、検証結果の一覧
筐体は薄くてスタイリッシュだった
Xiaomi Pad 6はグラビティグレー、シャンパンゴールド、ミストブルーの3色展開です。今回届いたのはグラビティグレー。筐体は軽量アルミユニボディーデザインを採用していてサイズは253.95 × 165.18 × 6.51mm。厚みはわずか6.51mmで重量も490gと軽量。
▼最近の安価なタブレットも筐体品質がそこそこ良いですが、2〜3万円前後のタブレットとは明らかに質感が違いますね。非常に上質。↓
▼安物なモデルではボタンにそこそこ遊びがありますが、Xiaomi Pad 6は非常にカッチリしています。フラッグシップモデルと比較しても筐体品質は負けず劣らず。↓
▼ポゴピン端子をデザインに取り込んでいる点も面白いですね。↓
▼カメラバンプは主張感があり出っ張りも大きいのでやや気になります。↓
▼ベゼルは適度に厚みがあり親指でホールドしやすいです。ベゼルは太くはないので見た目のスタイリッシュさはそれほど失われません。↓
持ってみると薄さと軽さにビックリ。ディスプレイが11インチなので筐体はそこそこ大きいですが、見た目ほどの重量感はありません。
▼ついでに付属品もここで紹介しておきます。↓
- 本体
- 充電器(海外プラグ)
- 充電ケーブル
- クイックガイド
付属品は必要最小限と言った感じで保護フィルムも付属しません。タブレットはスマホと違い筐体が大きくディスプレイや背面に傷が付きやすいので、本体を購入するタイミングで注文しておくのが良さそうですね。
画面は144Hzで滑らか。液晶の中ではとても綺麗
ディスプレイは流行りの11インチ。11インチクラスだとFHDクラスの解像度パネルを採用するメーカーも多いですが、Xiaomi Pad 6はWQHD+(2,880×1,800)を採用。画素密度が300ppiを超えているのでドットの粗さが分からないレベルに仕上げられています。
▼実際の表示も良好。Dolby VISIONやHDR 10に対応しているので、対応コンテンツだとよりリッチな視聴体験ができます。↓
▼人の眼は画素密度が300ppiを切るとドットの粗さが認識できるようになってきますが、Xiaomi Pad 6は300ppiを超えるので実機でも画面の粗さを感じることはありません。文字ベースのWEBサイトも非常に見やすいです。↓
▼11インチとちょっと大きめのディスプレイなので、雑誌サイズの読み物も随分と読みやすく感じます。↓
ディスプレイのリフレッシュレートはゲーミングモデル顔負けの144Hz。リフレッシュレートはシーンに応じて自動で変わるタイプか60Hz/90Hz/144Hzで固定するタイプを選べます。
デフォルトのリフレッシュレートは自動設定となっているので挙動を確認してみると、WEBページやホーム画面での操作時は144Hz、操作していない表示状態では50Hzに下がっていました。が、LTPOのような1Hzクラスまでは下がらないので節電効果はそれほど高くはありません。
▼リフレッシュレートは先述通り固定できるので、ゲーム側が対応するリフレッシュレートに合わせられるのが良いですね。リフレッシュレートが合っていない状態での表示不良も軽減できます。↓
ディスプレイが大きくなると残像の感じ方も大きくなりますが、144Hzの表示は実に滑らかです。WEBページの閲覧やTwitterなど文字ベースのコンテンツもスクロールがとても滑らかなので目も疲れづらくインプット作業も捗りますし、高リフレッシュレート対応のゲームでは滑らかでリッチなゲーム体験が出来ます。
ゲームもそこそこ動くパフォーマンス
Xiaomi Pad 6が搭載するSnapdragon 870はゲーミングスマートフォンのBlack Shark 5でも採用された実績のあるSoC。メモリはLPDDR5、ストレージはUFS 3.1を採用しており、キビキビと気持ちよく動いています。
WEBブラウジング、動画の視聴、読書、SNSなど日常的によく利用するコンテンツも動作が軽快でストレス無し。パフォーマンスが高いので長く愛用できるタブレットです。
多くのゲームは楽しめるレベルで遊べる
Xiaomi Pad 6が搭載するSoCは先述通りゲーミングスマートフォンでも採用例のあるSoCですが、リリースから時間が経っているので最新のハイエンドSoCに性能は敵いません。が、多くのゲームは楽しめるレベルで動作します。
例えばPUBGモバイルだと「スムーズ+極限」設定が可能なので60FPSでのプレイが可能。144Hzディスプレイを備えているのに60FPSまでなのは残念ですが、FPSを60FPSで遊べるならひとまず合格。プレイする分には問題はなく快適レベルで遊べます。
▼PUBGモバイルでフレームレート重視設定はスムーズ+極限までOK。↓
原神クラスの重量級ゲームでは少々荷が重くなってきますね。画質やフレームレートの妥協が必要でした。
▼原神はデフォルト設定が「中」。この状態でフレームレートを60に設定して高負荷をかけると最低フレームレートは41FPSでした。↓
フィールドを移動中も40FPS台に落ちることがありますが、30FPSは割りません。フレームレートを60設定にしていると滑らかさが落ちた時に体感してしまうので、あえてフレームレートを30設定にして遊ぶのが良さそうです。
原神でも上記の通り30FPSを割らずに遊べるので滑らかさを求めなければ十分楽しめますが、映像クオリティーと滑らかさの両立は厳しいです。そのレベルを求めるのであれば最新ハイエンドSoCを搭載するタブレットがオススメ。XiaomiからはハイエンドSoCを搭載するタブレットは出ていませんが、Galaxy TabシリーズならハイエンドSoC搭載モデルがリリースされています。
動画視聴機としてもハイクオリティー
Xiaomi Pad 6は11インチの大画面、4つのスピーカー、Widevine L1対応と動画視聴機としての仕様もハイクラス。YouTubeだけでなく、NetflixやAmazonプライムビデオ、Disney+など著作権コンテンツを視聴する人にもオススメできます。
▼Widevineは先述通りL1。著作権コンテンツも美しい高精細な映像で楽しめる高画質再生に対応します。↓
▼11インチでの動画視聴は字幕も読みやすく没入感も高いですね。スマホの画面サイズとは臨場感も大きく違います。↓
▼スピーカーは4つ搭載していますがステレオです。空間オーディオテクノロジーのDolby Atmosにも対応。↓
安価なタブレットでも4スピーカーモデルは結構ありますが、横持ちしか適切なステレオ効果が得られない製品が多く、4スピーカー仕様をうまく活用できていないタブレットが大多数です。
▼Xiaomi Pad 6は、横持ちでも縦持ちでもステレオサウンドで楽しめるようキチンとLR音源が切り替わるので、持ち方によって音が不自然に聞こえることもありません。Good。↓
サウンドはやや低音が物足りないものの、音の広がりは良いので映画もスピーカーで十分楽しめるレベルです。
タブレットとしては綺麗に撮れるカメラ
Xiaomi Pad 6のアウトカメラは1,300万画素。タブレットで写真を撮ることは基本的にありませんが、試した限りタブレットの中では綺麗に撮れる部類です。
▼Xiaomi Pad 6で撮影した写真。↓
台本を読みながら撮影できるのが便利
Xiaomi Pad 6のカメラ設定をみていたら面白い機能が備わっていました。それが「テレプロンプター」です。
▼この機能は、撮影中の映像に重ねて台本を表示出来る機能。↓
商品紹介動画の撮影だと台本を読む際に目線が大きく移動してしまいますが、画面上に台本を表示できるので比較的視線の移動が少ない状態で台本を読むことが出来ます。
インカメラの画質も明るい場所なら悪くないですし、撮影中の映像も11型の大きな画面で確認できるので、自撮り商品紹介動画の撮影機材としてもそこそこ使えそうです。もちろん、アウトカメラでの撮影でも台本を表示できるので、物撮り解説なんかも対応できます。
アプリをまたいでコピペなどタブレット向け機能が便利
Xiaomi Pad 6はタブレットならではの便利な機能を利用可能。使っていて便利だなと感じた機能をピックアップしてみました。
作業の邪魔にならないフローティングウィンドウ
▼まずはフローティングウィンドウ。メモアプリなど画面分割ほどの領域は必要ないアプリで重宝してます。↓
▼フローティングウィンドウを展開中は常に最前列に表示されますが、ウィンドウを画面端にスワイプすると縮小して待機させることができるので邪魔になりません。とても使いやすいです。↓
素早く画面分割ができる
Xiaomi Pad 6はディスプレイも大きく画面分割も快適。2つのアプリを並べるのもとても簡単です。
▼メインのアプリを開いている状態にて3本指操作でひだりにスワイプすると2つ目のアプリを選択出来る画面が表示されます。あとは選ぶだけ。↓
▼素早く2画面表示にできるので、YouTubeを見ている時にちょっと調べ物をしたいなというシーンで重宝してます。↓
2画面から1画面に戻すのも簡単。中央のバーを画面端にスライドするだけで1画面に戻ります。使い方も簡単なので是非活用して欲しい機能です。
異なるアプリでデータをドラッグ&ドロップできる
ブラウザとチャットアプリを画面分割で利用している時に、ブラウザのテキストをチャットアプリに貼り付けたい場合があります。
▼通常だと範囲選択してコピーしてから貼り付けますが、Xiaomi Pad 6ならドラッグ&ドロップするだけ。アプリにもよりますが、データや写真なども対応しています。↓
Xiaomi Pad 6で撮影した写真はドラッグ&ドロップでLINEなどに貼り付けできましたが、WEBページの画像は画像URLがコピーされるようです。
Xiaomi Pad 6のデメリットや注意点、気がついたこと
ここまで良かった点は色々と書いてきましたが、製品を購入する場合は良いところだけでなくデメリットも把握してから検討するべきです。個人的に気になった点をピックアップしておくので参考にしてみて下さい。
性能はハイエンドではない
搭載するSoCは型番的にハイエンド帯ですが、Snapdragon 870は当時のハイエンドラインの中で最上位のフラッグシップではありません。また発売から時間が経っているので記事公開時点ではミドルハイレベルのパフォーマンスです。
最近のハイエンドSoCはAnTuTuスコアで160万点を突破する製品もあるので、SoCのランクはハイエンドクラスでも性能的にはミドルハイレベルであることは知っておくべきです。なので、例えばハイパワーを使う重量級ゲームはある程度の妥協が必要となってきます。
映像美は有機ELモデルに負ける
ハイエンドタブレットはディスプレイに有機ELを採用している製品も見かけますが、Xiaomi Pad 6は液晶を採用しています。有機ELはドット自体が点灯・消灯できるので真の黒色を表現できますが、液晶は背面からバックライトで照らすので黒色部分がグレーっぽい色になります。
▼ちょっと分かりづらいですが、暗い部屋では黒色がグレーっぽく見えます。↓
Xiaomi Pad 6のディスプレイは液晶のなかだとトップクラスの美しさですが、さすがに黒色の表現力は有機ELに敵いません。映像美をとことん追求するのであれば有機ELパネルを備えるタブレットがおすすめです。
3.5mmオーディオ端子が無い
ゲームなど音と映像がズレてはいけないコンテンツでイヤホンなどを利用する場合、遅延の無い有線タイプが適しています。タブレットでは3.5mmオーディオ端子を備える製品は結構ありますが、Xiaomi Pad 6は残念ながら非対応です。
▼もちろんUSB-Cから3.5mmオーディオ端子の変換アタッチメントを利用すると有線接続でも利用できます。が、変換アタッチメントは付属していないので用意する必要があります。ちなみにDAC有り・無しのどちらも利用できました。↓
有線イヤホンやヘッドホンを利用したい方は変換アタッチメントを用意しておきましょう。
フォーカスフレーム対応アプリが分からない
▼Xiaomi Pad 6はビデオチャット中のフォーカスフレームに対応しています。↓
普段ビデオチャットは使わないので検証でLINEにてビデオ通話を試してみましたが、どうやらLINEではフォーカスフレームの効果は得られないようです。公式サイトを確認しても対応アプリ云々の説明もありませんし、どのアプリで活用できるか不明です。
余談ですが、LINEでのビデオ通話中は画面端にスワイプで展開できる会議ツールが表示されました。会議ツールの中には自身の顔を明るく照らす機能のみ格納されており、公式で謳っている音声受信モードの選択などは見当たりませんでした。
フォーカスフレームや会議ツール、フォーカスフレームなどはもしかしたら非常に限定的な機能かも知れません。
GPSに非対応なのでナビとして使えない
Xiaomi Pad 6は残念ながらGPSに非対応です。GPSに対応しているとカーナビや徒歩ナビとしても利用できますが、Xiaomi Pad 6は出来ません。
多くの安価なタブレットは安価ながらもLTE&GPSに対応しているモデルが多いので、個人的にとても残念なポイントでした。是非とも次期モデルではGPSに対応してほしいところです。
Xiaomi Pad 6をオススメできる人
Xiaomi Pad 6をオススメできる人は
- 軽快に動くタブレットが欲しい人
- YouTubeやNetflixなど動画を沢山見る人
- WEB閲覧や読書、漫画をよく見る人
- Androidタブレットを初めて購入する人
Xiaomi Pad 6はXiaomiの主力タブレットだけあり完成度の高いタブレットです。パフォーマンス的にも不自由することが基本的に無いので、初めてのAndroidタブレットで失敗したくない人にもオススメできる製品です。
ゲーム性能については多くのゲームは快適レベルで遊べますが、原神クラスの重量級ゲームは画質やフレームレートなど妥協する必要もあるので、重量級ゲーム用にタブレットを探している方はXiaomi Pad 6だと少し荷が重いです。
Xiaomi Pad 6は先述通り、日本版とグローバル版がリリースされています。今回紹介したグローバル版は日本でサポートが受けられないというデメリットはありますが、日本版よりも圧倒的に安く手に入るので、価格を重視したいという人はグローバル版、サポートを重視したいという人は日本版がオススメです。
Xiaomi Pad 6の購入先まとめ
▼価格は変動するのでリアルタイム価格はリンク先で確認して下さい!↓