Lenovo Tab P10のレビュー!ガラスを用いた高い質感が魅力のタブレット
Lenovoのプレミアムタブレットである「Tab P10」を購入!実機が届いたのでレビューをお届けします!2018年発売モデルなのでSoCこそ力不足感があるものの、高品質なボディに指紋認証ユニットなどプレミアムな要素が盛り込まれています。
良かった点
- 質感の高い筐体
- 何かと便利な指紋認証
- 良好なバッテリー持ち
悪かった点
- 処理性能が低い
- 指紋認証の精度、速度共に良くはない
- クアッドスピーカーだが力不足なサウンド
目次をクリックすると各項目へ移動します
Tab P10のレビュー
▼Tab P10のサイズ感はごく平均的な10インチのタブレットって感じ。ベゼル幅も特別薄い訳でもないので、指紋センサーが存在している以外は特徴的な部分はありません。↓
▼Tab P10は背面もガラスで質感はかなり高め。今回はオーロラホワイトと呼ばれる白色を入手したんですが、ガラス一面が真っ白で清潔感があります。↓
▼お馴染みのLenovoロゴは黒ではなくグレーの配色ですので、個人的に清潔感が際立っているように感じました。↓
▼カメラは平坦で凹凸もなくツルッとしています。Tab P10は2018年発売のモデルなので、当時のタブレットで平坦カメラは普通っちゃ普通でしたが、執筆時点(2021年3月)では稀少になりつつありますね。↓
▼電源ボタンは光の当たり具合で青色に見える加工がされています。淡いブルーなので一層清潔感が際立っているように感じます。↓
▼MicroSDとSIMカードはSIMピンを用いアクセスする方式です。↓
▼ボタン・ポート類の配置説明↓
- 充電器(10W・日本のコンセント対応)
- 充電ケーブル(USB Type-C)
- 説明書
- SIMピン
▼同梱物は充電器、充電ケーブル、説明書類、SIMピン。充電器の形状は日本のコンセントに適合しています。↓
ACアダプターは10Wと至って平凡な仕様ですので、高出力なACアダプターをお持ちの方はそちらを使うことをオススメします。
Tab P10の保護フィルムはPDA工房さんからリリース済み!様々なフィルムタイプがあるのでおすすめ!背面用もあるので背面のガラスへのキズが気になる方もご検討ください!
500円以上のご購入時に適用すると100円オフ!
Tab P10の処理性能・実機ベンチマークスコア
Tab P10のSoCはSnapdragon 450です。詳細スペックや特徴は以下で紹介しています。
製品情報 | |
---|---|
端末名 | Tab P10 |
型番/別名 | ZA440021JP / ZA450125JP |
発売年 | 2018年10月 |
発売地域 | 日本:SIMフリー |
メーカー・ブランド | Lenovo |
対応バンド・周波数・ネットワーク | |
3G | ZA450125JP W-CDMA:1 / 8 |
4G LTE | ZA450125JP FDD LTE:1 / 3 / 8 / 19 |
5G NR | 非対応 |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 |
SIMサイズ・スロット | 非公表 |
本体仕様 | |
ディスプレイ | サイズ:10.1インチ 材質:液晶 画面占有率:非公表 形状:シンプル(欠けなし) |
解像度 | 解像度:1,920×1,200(WUXGA) |
画素密度 | 224ppi/ドットの粗さが気になるかも |
サイズ | 高さ:167mm 横幅:242mm 厚さ:7mm |
重さ | 440g |
本体色 | ブラック系、ホワイト系 |
システム仕様 | |
OS | Android 8.1 |
CPU(SoC) | Qualcomm Snapdragon 450 |
AnTuTuベンチマーク | 総合スコア約96,500点 |
メモリ/保存容量 | |
組み合わせ | メモリ4GB+容量64GB |
ストレージカード | MicroSDカード対応(最大256GB) |
カメラ | |
背面カメラ | シングルカメラ ①8MP(メイン) その他詳細非公表 AI:非公表 ナイトモード:非公表 手ぶれ補正:非公表 センサーサイズ:非公表 PXサイズ:非公表 |
インカメラ | ベゼル内蔵式インカメラ 画素数:5MP(メイン) その他詳細非公表 ビューティーAI:非公表 手ぶれ補正:非公表 センサーサイズ:非公表 PXサイズ:非公表 |
機能仕様 | |
GPS | ZA440021JP GPS、GLONASS ZA450125JP GPS、A-GPS、GLONASS |
生体認証・ロック解除 | 指紋認証:対応 顔認証:非対応 |
センサー | 加速度センサ、光センサ |
防水/防塵・タフネス等級 | 非対応 |
イヤホンジャック | あり |
NFC | 非対応 |
その他機能 | スピーカータイプ:クアッドスピーカー |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 7,000mAh |
充電 | 有線充電:対応(規格非公表) ワイヤレス充電:非対応 逆充電:非公表 |
ポート | USB Type-C |
スペック表のソース | |
参照元 |
端末の処理性能を数値化するベンチマークをチェックしてみましょう。
▼Tab P10の実機でAnTuTu(Ver8)を測定しました!総合スコアは96508、GPUスコアは10052です!↓
▼以下は現在市場で主流となっている各性能帯の参考スコアです。現時点で本端末の性能がどのランクに相当するか確認が出来ます!↓
AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
▼その他、Geekbench 5、PCMark、3DMarkでのスコアは以下の通り!↓
▼ストレージ速度は読み込みが287.5MB/s、書き込みが210.1MB/s。評価結果はeMMCでした。SSDよりは遅いものの、eMMCとしては高速な部類ですので、普段使い程度の使用では不満は感じにくいはず。↓
Tab P10の機能・仕様の検証結果
通知ランプ | ○ |
指紋認証 | ○:ディスプレイベゼルに配置。解除に約2,3秒ほど掛かる |
顔認証 | ✕ |
ツインアプリ (デュアルアプリ) |
✕ |
PCモード | ✕ |
外部映像出力 | ✕ |
戻るボタン入れ替え | ✕ |
ジェスチャー操作 | ✕ |
クイックランチャー | ✕ |
ゲームモード | ✕ |
冷却システム | ✕ |
MicroSD 内部ストレージ化 |
○ |
Photoshop Camera | ✕ |
PUBGモバイル グラフィック設定 フレームレート設定 |
スムーズ設定時→【スムーズ】+【高】 最高クオリティ&フレーム設定→【標準】+【中】 |
スピーカー | クアッド |
イコライザー | ✕ |
備考 | – |
Tab P10の実機を触って気づいた事
指紋認証の出来はイマイチだが、ジェスチャーは便利
▼Lenovo Tab P10はディスプレイ下部のベゼルに指紋認証センサーを搭載。↓
ただし、肝心の精度は角度を合わせないと認証しづらく、認証速度もワンテンポ以上かかったりと、正直に言うと一昔前のレベルでお世辞にも良いものとは言えませんでした。
▼また、Tab P10はAQUOSのように指紋認証用のセンサーを用いたジェスチャー機能に対応。ワンタップで戻る、長押しでホーム、横にスワイプするとマルチタスクと操作感も大体似た感じになっています。↓
また、ナビゲーションバーも表示されなくなるので、ディスプレイを広々と使える利点もあるので良い感じ。
肩透かしだった指紋認証機能に反して、ジェスチャー機能に関しては操作に慣れは必要ですが結構良い機能だと感じましたので、試してみる価値はあると思いますよ!
プロダクトモードでマルチタスクも快適
Tab P10には近年のLenovoやNEC製のタブレットで採用されている生産性モードと同じ機能を有するプロダクトモードを搭載。
▼プロダクトモードをオンにするとナビゲーションバーに起動しているアプリが表示されるので、わざわざ履歴キー(□)を押さなくてよくなり、アプリの切り替えがスムーズになります。↓
▼どの画面の向きでもナビゲーションキーは左側に配置されています。見た目的にはWindowsのタスクバーに似ていますね。↓
以前レビューしたLAVIE Tab E TE508/KASにも生産性モードが搭載されていたんですが、あちらは8インチとタブレットとしては小さめなディスプレイだったので生産性モードを使いこなすには少し手狭な印象でした。
しかし、Tab P10は10インチサイズとディスプレイサイズに余裕があるので、プロダクトモードは快適に使えると感じました。
ディスプレイは高画質だがDRMコンテンツはSD再生!
DRMコンテンツ | Widevine:L3 Amazonプライムビデオ:SD画質で再生を確認 Netflix:SD画質で再生を確認 |
高リフレッシュレート | ✕ |
表示モード | ブルーライトカット |
画質調整 | ✕ |
備考 | – |
Lenovo Tab P10のディスプレイは1,920×1,200のフルHD相当の解像度を誇っているので、写真など高精細のまま楽しめます。
ただし、DRMコンテンツはWidevineがL3ということもあり、AmazonプライムビデオやNetflixなど著作権保護された映像コンテンツはSD解像度での視聴となってしまいます。残念。
YouTubeでのHD画質再生はできるので、高画質のコンテンツを視聴するならYouTubeで視聴するようにしましょう。
サウンドは少し力不足。Dolby Atmosアプリで補おう
Tab P10はクアッドスピーカー搭載とのことで、音質にはかなり期待を寄せてしまうのですが、実際に聴いてみた所、タブレットとしては平凡で特別深みがある音ではありませんでした。むしろちょっと力不足かも。
ただ、筐体のデザインが単純な板状ではなく、エッジのある薄さをウリとしたデザインにより、スピーカーユニットの大きさを取れない点を考えると致し方ない点ではあります。
▼力不足なスピーカーを補う為にDolby Atmosアプリもプリインストールされています。↓
▼OSレベルでDolby Atmosが組み込まれているので、通知バーからオン・オフが可能。あらかじめ3種類のプリセットが用意されているので、場面に応じて簡単に切り替えができちゃいます。↓
Dolby Atmosがオンの時の臨場感は少し物足りなさは感じるものの、オフの時と比べると段違いですので、オンの状態にしておくことを推奨します!というか、初期状態でオンになっているので、Dolby Atmosオンの状態がデフォルトとも言えますけどね。
バッテリー持ちは結構優秀!
タブレットの使い道として、大画面を生かした動画鑑賞や電子書籍の閲覧などのコンテンツ消費が主だと推測されます。
ですので、タブレットを使う上で燃費の悪さに起因してコンテンツ消費を邪魔されることはできる限り避けないといけないと私は考えています。ケーブルに繋ぎっぱなしで使うのも、タブレットとしての利便性が損なわれますしね。
Tab P10はどうなのか。テストとして全画面にてフルHD画質で30分ほどの動画を再生したところ、2%ほどの消費で済んでいましたので、バッテリー持ちは割と優秀ではないかと思います。
スリープ中のバッテリー消費も比較的緩やかなので、少しの間放置していたとしても充電することなく使い始めることができるのも良いですね。
Tab P10のカメラ・写真
構成 | 8MP(メイン) |
撮影モード | ビデオ、写真、パノラマ |
ズーム | デジタル。ピンチ操作で最大6倍まで対応 |
シャッター音の消音 | ○ |
カメラの感想
- 昼間:細かいディティールは甘い
- 夜景:期待しない方が良い
- 屋内撮影:光量が多ければ見れる写真は撮れる
昼間に撮影した屋外写真:細かいディティールは甘い
▼昼間の屋外で撮影した写真を掲載。細かなディティールは潰れていますが、遠目からは見れなくはない程度の画質です。ただ、露出の調整が上手くいっていないのか、白飛びしやすい傾向にあるようです。↓
ナイトモード・夜景撮影:期待しない方が良い
▼夜間撮影の作例を掲載。明かりと暗がりの双方にピントを合わせてみましたが、どちらも期待はできないものでした。↓
屋内撮影:光量が多ければ見れる写真は撮れる
屋内にてフィギュアの撮影を行ってみました。
▼まずは照明なしでの撮影。見れなくはないですが、光量が少ない分全体的にノイズが目立ちました。↓
▼次に照明ありで撮影。解像度の低さは感じるものの、照明なしの場合よりも見やすい写真になっていると感じました。↓
まとめ
Tab P10は執筆時点で旧世代のタブレットな上、処理性能に関しては搭載SoCがSnapdragon 450ですのでお世辞にも良いとは言えなく、負荷がかかる作業は難しいのが難点。正直メインで使うには力不足感は否めません。
しかし、プレミアムタブレットとして位置付けられたPシリーズだけあり、高品質で美しいボディや指紋認証センサーなどリッチな機能が盛り沢山。クアッドスピーカーも出力不足なものの、Dolby Atmosと併用することで生かせる場面はグッと増えます。
製造自体は中止になっていることに加え、元々の流通在庫自体は多くないようなので実際に目にすることは少ないとは思います。
以上より、Tab P10は「タブレットは性能面よりもプレミアムな機能を優先したい」と考えている方に一考の機種でした。ただし、購入予定の方はTab P10は2018年発売と発売時期が古めなのでその辺も考慮した上でご検討ください。