MediaTek Dimensity 9200+発表!消費電力そのままでCPU、GPU性能アップ!
MediaTekからハイエンドSoCのDimensity 9200+が発表されたので紹介していきます!名前から推測するにマイナーチェンジっぽいですが、実際はどうなのかチェックしていきましょう!
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Dimensity 9200+の特徴
Dimensity 9200+の特徴は以下の通り。
Dimensity 9200+のハイライト
- 第2世代TSMC4nmクラスプロセス
- オーバークロックしつつも消費電力据え置きのCPU、GPUユニット
- その他仕様は据え置き
第2世代TSMC4nmクラスプロセス採用
Dimensity 9200+はTSMCの第2世代4nmプロセスを採用。これはマイナーチェンジ前のDimensity 9200と同じな上、3nmプロセスの供給も開始することも考えると、超最先端とまでは言えませんが、十分に最先端レベルではないでしょうか。
CPU、GPUは少し性能向上。でも消費電力は据え置き
CPUユニットは以下の通り。構成はDimensity 9200と同じですが、クロック周波数が引き上げられているのが特徴となります。(カッコ内はDimensity 9200のクロック周波数)
- Arm Cortex-X3×1:3.35GHz(3.05GHz)
- Arm Cortex-A715×3:3.0GHz(2.85GHz)
- Arm Cortex-A510×4:2.0GHz(1.8GHz)
GPUは引き続きArm Immortalis-G715を採用していますが、クロック周波数はCPUと同じく引き上げられています。(17%向上)
また、CPU、GPU共にクロックアップの影響で10%の性能向上を実現していますが、その反面に消費電力は変わらないとしています。クロック周波数を上げる分消費電力は増加する傾向にあるので、これはナイスなポイント!
▼競合他社の製品とアプリ使用時の電力効率を比較した場合、Dimensity 9200+は以下の結果を発揮できるとしています。ただ、どのSoCとの比較でどんなアプリを使用した場合かは明言していない為、あくまでも参考程度に留めておいた方が良いでしょう。↓
- ポピュラーなメッセージングアプリ:35%優位
- Wi-Fiホットスポット(テザリング):36%優位
- 人気の高いゲームタイトル:10~21%優位
AI処理など付加機能は据え置き
その他の機能(下記に挙げているようなもの)はバージョンアップしていない為に据え置きだと思われます。
- MediaTek HyperEngine 6.0
- 第6世代AIプロセッシングユニット(APU 690)
- MediaTek Imagiq 890
- MediaTek MiraVision 890
- MediaTek 5G UltraSave 3.0
リフレッシュレートもFull HD+時は240Hz、WQHD時は144Hzと据え置き。まぁ携帯端末用のSoCとしてはこれでもオーバースペック感があるような気もしますけど!
ハイスペックSoCがさらに熟成された感がある!
Dimensity 9200+搭載端末は2023年5月に発売される予定とのこと。
今回紹介した「Dimensity 9200+」は、元々ハイスペックなSoCであったDimensity 9200のCPU、GPUの処理性能を更に高めたマイナーチェンジモデルと言っていいでしょう。
マイナーチェンジモデルは普通であれば「処理性能上げた!これで終わり!」となることが多い中で、性能引き上げと同時に電力効率も高めたことで、消費電力はDimensity 9200と一緒なのも感心したポイントですね〜。
「+」が付いただけのマイナーチェンジだけあり、MediaTek HyperEngine 6.0やAPU 690に代表される付加機能は進化していないのが強いて言えば残念なポイントではあるものの、この辺りの進化は次世代モデルに期待しましょう。
最近は「ほぼリネーム」モデルの多かったMediaTekですが、Dimensity 9200+はしっかりと進化しているので、安心したと同時に「Dimensity 9200+がリリースできるんだから、エントリー、ミドルモデルのリネーム乱立はやめてね!」と願っている自分がいるなと感じたところで、今回は締めとさせていただきます。