小型eGPU「Minisforum MGA1」の本音レビュー!OCulink搭載PCのゲーム性能がドカンとアップした
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モバイル版GPU内蔵の外付けGPUユニット、最近流行っていますよね〜!「空から降ってこねぇかな〜」と願っていたら、メーカーさん(Minisforum)から頂いたので感謝しつつレビューしていきます!
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目次をクリックすると各項目へ移動します
Minisforum MGA1のスペック
[付属品]思った以上にシンプルな付属品
- OCulinkケーブル
- Type-Cケーブル
- 3ピン電源ケーブル
- マニュアル類
Minisforum MGA1の付属品はケーブルが3種類(そのうち1本は電源ケーブル)にマニュアル類と比較的シンプル。
ただ、OCulinkのケーブルに関しては他のケーブル類よりも入手性が悪いのと少々高いです。無くすと少々手間なので収納する際はMinisforum MGA1と一緒にまとめておく…等の対策をしておくといいのかも。
[筐体]質感高めでずっしり感が強いボディ
Minisforum MGA1の筐体デザインですが、派手さはライバルと比べると控えめ。まぁライバルの一部がメチャクチャ目立つのもあるので相対的に控えめに見えるだけかもですが。
▼天板部分はこんな感じ。排気口にMinisforumロゴとわりかしシンプルです。↓
▼底面は製品のステッカーにゴム足が4箇所ほど配置されているだけとやはりシンプルです。↓
▼後ろの側面にMinisforum MGA1の端子が全て集結しています。ある意味壮観。↓
▼それ以外の部分には何も配置されていません。強いていうなら排気口があるとかそういうくらいかな?↓
▼持ち上げた際のズッシリ感があったので本体重量を測ってみました。結果は約1.5kgと最近レビューした同メーカー製ハイスペックミニPCのMinisforum AI X1 Proと同じくらいです。ズッシリ感の原因はやはりそれか!↓
まぁ外部GPUって発熱が大敵…みたいな面はあるので、軽いけど冷却性能はダメ…みたいな結果になるよりは大分マシですけどね!やっぱり安定感は大事っす。
[性能]Radeon 7600M XT内蔵でFPSゲームも快適に遊べる!
Minisforum MGA1に内蔵しているGPUはRadeon 7600M XTと最近のポータブル型外部GPUではかなり採用例の高いモデルが採用されています。
最近のRyzen内蔵GPUは非常にレベルが高くなってきているので、Radeon 7600M XTはやっぱり変わってくるのか…?チェックしていきます。
なお、テストに使用したPCは以前ガルマックスでレビューしたMinisforum AI X1 Proを用いました。ちょうどOCulinkを搭載していたハイスペックミニPCですし、今回のレビューにピッタリでしょう。
ベンチマーク結果はかなり向上している!
まずはベンチマークをチェック。
▼AnTuTuベンチマークでもチェック。GPUスコアはMinisforum MGA1を使用していない時と比べると3倍ほどになっています。やっぱメッチャ伸びていますね。↓
▼PCMarkはこちら。ちょびっとスコアが向上していますが、特にデジタルコンテンツクリエイションが他2つの項目よりもスコアが伸びているようです。↓
▼Geekbenchのグラフィック系のベンチマーク結果は以下の通り。OpenCLもVulkanも2倍とまではいかないまでも1.8倍くらいのスコアにはなっています!↓
▼3D Mark内のSolar Bay(レイトレーシング性能をメインに測定するベンチマーク)の測定結果がこちら。↓
こちらもTime Spy Extremeと同じくファンの騒音はそれなりに大きめでした。ただ、消費電力はワットチェッカー読みで135WほどとTime Spy Extremeよりも数Wは多めな印象を受けました。
▼3D Mark内のTime Spy Extreme(DirectX12の動作をメインに測定するベンチマーク)の測定結果がこちら。1枚目がMinisforum MGA1無し、2枚目がMinisforum MGA1有りでの結果です。スコアが2.5倍以上まで向上しているな!↓
ファンの騒音はそれなりに感じたものの、消費電力はワットチェッカー読みで130W前後と電源容量の240Wから考えると余裕がありますね。
最近話題のモンスターハンターワイルズのベンチマークをチェックしてみます。
▼まずは内蔵GPUでの結果はこちら。内蔵GPUも相当パワフルですね〜。↓
▼続いてMinisforum MGA1を接続した際のスコアがコチラ。80FPSくらい伸びている結果もあったりしてビックリしちゃいますよ。↓
ただ、画質設定を最上級の「ウルトラ」にした場合のスコアの伸びが他の画質設定と比べて少なかったです。
恐らくですが、Radeon 7600M XTのVRAMが8GB、今回使用しているMinisforum AI X1 Proのメモリーが64GB、その内Radeon 890Mが32GB使用していたので、VRAM容量だけなら内蔵GPUの方が多い状況になっていました。
最近のゲームはVRAM容量もかなり重視されてきているので、画質設定が上がるほど要求されるVRAM容量が大きくなってRadeon 7600M XTの8GBメモリでは足りない=性能が引き出せないとなった結果なのかな。と思っています。実際に計測前に「メモリ足らんぞ!」って言われましたし。
なお、どのベンチマーク中でも排気口付近の温度は大体30度台後半で推移しており、手を当てた時の感覚もほろ温い感覚程度で熱い!とはなりませんでした。公式ページで謳っていた冷却機構もしっかりと働いているんですかね?
実際にゲームも内蔵GPUより随分と快適に遊べた
ベンチマークだけでなく、実際にゲームも遊んでみました。
▼いつもレビューの際にチェックしているRainbowsix Siegeでは最低画質のみならず最高画質でも140〜144FPSの間を推移していました。↓
特に最低画質では144FPS張り付き状態だったので、エンジョイ系のゲーマーでもガチめに遊びたいタイプのゲーマーでも満足できる印象を受けましたね。
今回は先ほどのRainbowsix Siegeよりもスペックを求められるPUBGでもチェックしてみました。
▼まずはMinisforum MGA1を接続していない状態をチェック。1枚目は最低画質、2枚目は最高画質(ウルトラ)でのスクリーンショットです。↓
とりあえず普通には遊べている辺りRadeon 890Mの内蔵GPUとしてはかなりパワフルだと感じますが、最高画質では60FPS出たり出なかったりとシッカリ遊ぶにはキツいかなって印象です。
▼Minisforum MGA1を接続した際の結果はこちら。先ほどと同じように1枚目は最低画質、2枚目は最高画質(ウルトラ)でのスクリーンショットであります。↓
最高画質でFPSが落ち込んだ場合でも100FPS切るくらいで最低限滑らかな表示を実現しているボーダーラインである60FPSを優に超えていました。やはりMinisforum MGA1を繋げることでゲーム性能は劇的にパワーアップしていますね。
今回は極一部のゲームでチェックしましたが、それでも快適さや動作の安定度合いは数段ランクアップしているので、ゲームを遊ぶ際のお供になってくれるのは間違い無いでしょう!
[機能]OCulink周りの注意点有り!
Minisforum MGA1の機能面に関しての所管を述べていきますが、OCulink周りの仕様など注意点が多かったので、その辺りも含めて紹介していきます。
Ryzen CPU搭載機だと不安定になるのかも?
今回レビューに用いたのはMinisforum AI X1 Proで、CPUにRyzenを搭載しているモデルです。
今回のレビュー時に映像がうまく出なかったり、後述するUSB周りの変な挙動等どうもキチンと動いているような状況ではないんですよね。
筆者もその辺りについて気になって調べてみましたが、どうもRyzenと外部GPUのRadeonを接続した際は不安定になりやすいとの記載を各所で見つけまして、ドライバの相性問題で変になってしまっている…かもしれません。
後の項目でもその辺に言及している部分はありますが、機器同士の相性も絡んでいるかもしれない点はご配慮ください!
OCulinkケーブルのみで接続している際はUSB端子は使えない!
最初に注意点ですが、Minisforum MGA1をOCulinkケーブルのみで接続している際はUSB端子などは使用できませんでした。
個体差かもしれませんが、途中でType-Cケーブルを本体に接続しても安定感はなかったので、Minisforum MGA1をドック代わりに使おうと考えている方は注意が必要かもしれません!
AMD Software:Adrenalin Editionで最新のドライバーを導入しておこう!
自作PCを組んだ方は分かりやすいと思いますが、新しいパーツを導入した際は専用ドライバの導入が必要だったりします。最近(Windows 10以降は特に)は基本ドライバ程度であればWindows Updateで大体網羅はできちゃいます。ホント便利になりましたね。
さて、Minisforum MGA1はどうなのかというと結論から申し上げます。実はそのままでも使えちゃいます。
「じゃあ別にドライバの話はしなくていいじゃん」と思われた方。もちろんおっしゃる方の気持ちもわかりますが、そのまま使えるといっても「使えるね」で終わりレベルなんですよね。
AMD Software:Adrenalin Editionを導入することにより最新のドライバを適用する以外にもRadeonの細かい制御が可能になったりします。
▼AMD Software:Adrenalin Editionだとアップスケール機能等を有効化したり、動作をブーストしたり等の便利な機能が簡単に設定できちゃいます!↓
Ryzen APU搭載PCだと内蔵の方のRadeonの制御もできちゃいます。新しめのRyzen(特にRDNA以降のRadeon搭載モデル)だと恩恵を実感しやすいかもしれません。
あと筆者の環境だけかもですが、デフォルトのドライバだと認識しなくなった…みたいなことが起きたりしたので、そのような事態に陥った場合にドライバの入れ直しは有効だったりします。
起動時にOCulinkの抜き差しは厳禁!
Minisforum MGA1は本体のOCulink端子を使ってPC本体へと接続するわけなんですが、PCの起動中にOCulink端子の抜き差しは厳禁なのは注意が必要です。
そもそもOCulinkは基本的にPCIe×4接続でデータ転送が行われており、言うなればM.2端子をそのまま延長して外付け用の端子としたものです。
となると、起動中にケーブルを抜いてしまうことは、PCで例えるとOSが起動中に内蔵しているM.2のSSDを抜き取ることと同じ意味となります。PCに多少明るい方ならそりゃあダメだろうなというのは何となく分かってもらえるはず。
まぁ起動中にOCulinkの接続解除が確実に即故障につながる…というわけではないですが、避けた方がいいのは確か。不意の接続解除とならないよう本機を使用するときのケーブルの取り回しには十分注意しておきましょう!
▼一応付属のOCulinkケーブルには抜け止めのツメがあるので、ベーシックなUSBのように簡単に抜けちゃった…とはなりませんが、それでも取り扱いには注意しておきましょう!↓
Minisforum MGA1まとめ
Minisforum MGA1はOCulink端子を搭載したPC限定にはなるものの、お手軽にGPUを増強できる周辺機器となっています。
ただ、外付けGPU自体がちょっとピーキーなタイプの製品ということもあり、何も考えずにそのまま繋げたら簡単に使える…という類のものではないのは注意が必要です。大体はそれでいける場合もあるんですが、他の製品と比べると知識は必要なことは確か。
しかも本製品はOCulinkという比較的マイナーな端子を使用する関係上、ThunderboltやUSB4を使用する外付けGPUと比べると汎用性は劣ってしまいます。
ここまで書くとMinisforum MGA1はイマイチなの?と思われるかもしれませんが、それは否。
わざわざ自作のデスクトップPCを引っ張り出すor購入しなくともミニPCのグラフィック性能を向上できるのは個人的にかなり魅力的。なんだかんだ言いつつも普通のデスクトップPCよりもコンパクトに仕上がっていますからね。
また、価格も執筆時点で7万円台とRadeon 7600M XT搭載の外付けGPUと比べると安めな部類に位置しているのもセールスポイントの一つ。やっぱ外付けGPUってなんだかんだ言っても未だに高くつくので、価格の安さも大きな魅力かと思います。
ということで、Minisforum MGA1はOCulink搭載PCをお持ちの方でゲームもそれなりの画質と快適さで遊びたいなぁとお考えの方は購入を検討してみるといいかもですね!
▼価格は変動するのでリアルタイム価格は以下からチェックしてね!↓
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