Minisforum AI X1 Proの本音レビュー!Ryzen AI 9 HX 370搭載で超快適動作だが肝心のCopilotは…
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MInisforumから発売を予告されていたRyzen AI 9 HX 370を搭載した電源内蔵ミニPCがMinisforum AI X1 Pro。そのようなハイスペックミニPCを実際に試す機会をいただいたのでチェックしていきます!
▼発売は2025年3月6日とのことです!↓
■Minisforum AI X1 Pro■
初出時価格→119,192円(ベアボーン)
初出時価格→149,592円(32GB+1TB)
初出時価格→166,392円(64GB+1TB)
初出時価格→186,392円(96GB+2TB)
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Minisforum AI X1 Proのスペック・ベンチマーク、検証結果
金属を用いた高品質なボディだが図体がデカい!
Minisforum AI X1 Proですが、とりあえず一言。「筐体がデカいよ!」ってことですが、とりあえずボディを見回してみましょう。
まずは全体をチェック!
▼天板には「Minisforum」ロゴ以外に指紋認証センサーが配置されています。↓
▼底面にはCPUステッカーや技適など各種ステッカーが貼り付けられています。↓
▼横の正面側には電源ボタン以外にCopilotボタンも配置されています。↓
▼右側にはSDカードスロットが配置されています。↓
▼左側には何もありません。↓
▼背面にはズラッと端子が揃っております。Oculinkなどのある種特殊な端子はこちら側に配置されているようですね!↓
▼重量は実測で1393gと1.4kgほどあるだけに持ったときには結構ズッシリ感があります。↓
筐体がデカい!けど電源を内蔵しているから納得!
さて、先ほど「デカい!」と言及しましたが、どれほどのものなのか。以下で比較写真を掲載していきます。
▼まずはミニPCの中でかなりコンパクトな部類にあたるGEEKOM A7と比較。大人と子供くらいのサイズの違いがありますね。思った以上に違う…↓
▼OPPO A54 5GとiPhone 12 miniと比較してみました。スマホよりもフツーに大きめです。↓
▼以前にレビューで散々「デカい!」と評してきたNVISEN GX02との比較。負けてませんな〜!↓
Minisforum AI X1 ProにはVESAマウント金具が付属していますが、ミニPCとしてこれだけ図体がデカいとなるとモニター裏に固定するのも結構キツそう。
▼狭い場所でも設置可能な縦置きも付属のスタンドを使えば可能です。↓
ただ、直置きの時と比べて天板に配置されている指紋認証センサーが使いにくくなってしまうので、縦置きも一長一短ではあるかも。
ただし筐体がデカいのは電源ユニットが内蔵されているから。大体のミニPCはACアダプターを別で用意しないといけないですが、本機はメガネタイプのケーブルを1本用意すればいいだけとかなりお手軽。そう考えると大きいボディも納得ではないでしょうか。
むしろACアダプターをジャラジャラ垂らさないでいいだけ取り回しはMinisforum AI X1 Proの方が上かもしれません!実際ケーブル1本あれば電源確保できますしね〜!
キチンとOEM版のプロダクトキーだった!
ミニPC界隈で定期的に話題に上るのがプロダクトキー。というのも、格安系のPCではコストカットからか法人向けでしか使用が許可されていない「ボリュームライセンス」が導入されていたりします。
ボリュームライセンスを個人でそのまま使用した場合、最悪ライセンスが剥奪されアップデートが受けられなくなったりするので結構厄介なことになるんですよね。
▼Minisforum AI X1 Proでもチェックしてみたところ、OEMライセンスと一般的なPCと同じ種類のライセンスが使用されていました。↓
日本でも代理店が取り扱っている実績のあるMinisforum製のPCだけあってかライセンス周りの心配はなさそうです!安心して使い続けたいならこういうところもしっかりとした製品を選ぶようにしましょうね!
超パワフルなRyzen AI 9 HX 370搭載
Minisforum AI X1 Proに入っているCPUはコードネーム「Strix Point」を冠しているRyzen AI 9 HX 370。執筆時点で最新のZen 5アーキテクチャを採用したプロセッサです。
Ryzen AI 9 HX 370はRyzen AI HX 300シリーズの中でもほぼ最上位に近いグレードですが、実際の性能はどうなのか。以下の項目でチェックしていきます!
困る場面はそうそうない快適さを提供してくれる
前提条件として、最近はエントリークラスのCPUを搭載したPCでもネットを見たり動画を見たりという日常使いくらいであれば何ともないくらいの体験を提供してくれるモデルは多々あったりします。Intel N100搭載PCなどはその最たる例ですね。
その点を加味した上でMinisforum AI X1 Proの快適さについて言及させていただくと…マジでメッッッッッッッチャクチャ快適です。
特に今回レビューした試作機は64GBものメモリーを搭載していることも快適動作の貢献へと繋がっているとは思いますが、それでもCPUのパワーでぶん殴ってくる…みたいな感覚を覚えたのは久しぶりでした。
今までレビューしたミニPCの中では最上級レベルでゲームがしっかり遊べる!
Ryzen AI 9 HX 370の内蔵グラフィックスはRadeon 890M。Ryzen AI MaxのRadeon 8000 Graphicsが登場するまでは最上位に位置していたモデルです。
まず最初にゲーム系ベンチマークの結果を掲載していきましょう。
▼FFXIVのベンチマーク結果はこちら。↓
▼FFXVのベンチマーク結果はこちら。FFXVのベンチマークは内蔵グラフィックスでは荷が重かったりしますが、Ryzen AI 9 HX 370ではFHD解像度だと滑らかに動いちゃいます。↓
特に軽量設定では「やや快適」と内蔵グラフィックスでは見かけないような結果が出ていたり。いやはや、ここまで性能がアップしているのは感動の一言です。
それでは実際にゲームを遊んでみます!
ゲームの動作度合いは以下の4段階で評価します!
- 快適・サクサク
- 普通・楽しめるレベルで遊べる
- イマイチ・妥協が必要
- モッサリ・カクカク
タイトル | 評価 | FPS |
Rainbowsix Siege(FHD、低) | 快適・サクサク | 143FPS |
APEX LEGENDS(FHD、低) | 快適・サクサク | 60FPS張り付き |
▼Rainbowsix Siegeではターゲットドリルをテストプレイしてみました。ゲーム開始から終了するまで常に110FPSは下回ることはなかったくらいです。↓
▼APEX LEGENDSは訓練所でテスト。テストの最初から最後に至るまで一切カクつく事もなく快適に動いていました!フレームレートが不安定等もなく安定感もバッチリです。↓
重量級のゲームではまだまだキツいでしょうが、PvPのFPSでこれだけ動くのは大したもの。安定した通信環境を確保できればちょっとした対人ゲームだと十分遊べちゃうのはスゴいですよね〜!
真面目な話、ここまでゲームが動いているなら中途半端に古くて高いゲーミングノートPCを買うなら本機を購入した方が満足度高いかもしれないですよ!
排熱もそれなり
Minisforum AI X1 Proは先述の通り図体が少しデカいですが排熱はどうなのか。
▼APEX LEGENDSを遊んでいる途中では60度前後とかなり安定している印象。計測中でも100度に達することはありませんでした。↓
ちなみに各種ベンチマーク測定後の天板は34度ほどとちょっとだけほろ温い感じで不快感はありませんでした。天板が金属なのでしっかりと熱が伝わっていたのかも。
本体のCopilotボタンでCopilotを呼び出せるけど…
Minisforum AI X1 Proは本体に配置されているボタンを押すことで即座にCopilotを呼び出すことが可能です。
▼赤丸で囲ったCopilotロゴが描いているボタンを押せばOK!↓
▼先ほど示したボタンを押すとCopilotが立ち上がります。↓
▼執筆時点では画像生成はログインしていないと不可能とのこと。↓
▼試しにスマートフォンの電源の入れ方を説明してくれとCopilotに頼んでみました。その結果がこちら。↓
▼Copilot+のウリである一つであるペイントに内蔵されるImage creatorも使えるとのことで試してみましたが…↓
▼しかし!Image creatorを利用するにはMSのサブスクでもらえるAIクレジットが必要とのこと。なんだよ使えねーのかよ!↓
ちなみに純正のフォトで使えるImage Creatorは表示されていませんでした。Copilotの恩恵をマジで感じられなかった…
ただ、これはMinisforumのせいというよりはMicrosoftの問題なので本機の弱点とは言えないんですけどね…アプデに期待!!
SDカードスロットがあるが速度は遅め
Minisforum AI X1 ProにはSDカードスロットが単体で搭載されています。
▼SDカード挿入時はこんな感じ。ちょっと出っ張っちゃいます。↓
▼CrystalDiskMarkでテストした結果はこんな感じ。最近のSDカードリーダーとしてはかなり遅いです。↓
遅い理由ですが、SDカード取り出し時にUSB 2.0接続っぽいような記載があったので、Minisforum AI X1 ProのSDカードリーダーは恐らく内部的にはUSB 2.0で接続されているから…だと思われます。
同じMinisforum製のミニPCであるAtomMan X7 Tiでも同様の結果になっていたので、同じSDカードリーダーを搭載しているのかもしれませんね。
よって、SDカードのデータを頻繁にPCへ転送(特にRAWデータを大量)している方は注意しておいた方がいいでしょう。これって案外落とし穴ですよ!
指紋認証はかなり早くていい感じ!
Minisforum AI X1 Proの天板には指紋認証センサーが搭載されていますが、これが地味に便利。
▼指紋認証はAndroidのような方法で簡単です。↓
気になる認証速度ですが、ログイン前の状況だと1秒未満と超高速でした。スリープ時だと起動している状態よりもワンテンポ、ツーテンポほど遅くはなりますが、そのままログインまで行えたりとコレはコレで快適。
ただ、天板にある関係か先述のように縦置きだと少々認証しにくかったり、そもそも置き場所(モニターの下に収納している等)によっては使えなかったりとスマートフォンよりも使い所は考えないといけないかなぁというのが正直な印象でした。
特に指紋認証センサーの出来はかなり良かったので、個人的には活かせる置き方を考えたいなぁとは思っていますけどね!
分解してみた!メモリ/SSDへアクセスするのは少々面倒
Minisforum AI X1 ProはSSDが増設できるとの記載があったのでチェックも兼ねて分解してみました。
▼まずは底面の赤丸で囲った部分のネジを取りましょう。上部の中間で囲った部分はゴムで隠されているので上手くひっぺがしましょう。ちなみに筆者は最初見逃してました。↓
ネジを外した後は底面のプラスチックを外すんですが、ツメの固定が結構固かったので「壊れるんじゃないの?」みたいな力でうま〜く外さないといけません。ここが分解作業で一番精神を使った場面かもしれません(笑)
▼次に赤丸で囲った赤丸部分のネジを外しましょう。ネジサイズは全て一緒なのでそこまで神経質にならなくても大丈夫。↓
▼先ほどのパネルに「CABLE」と書かれている部分にはケーブルが何本も接続されているので、無理に引っ張ってケーブルをちぎらないようにしましょう。↓
▼SSDにはヒートシンクが取り付けられていました。本体に装着されていた分を含めると3枚もSSDが取り付け可能なので、最近のミニPCとしてはかなり沢山装着できる印象ですね〜。↓
▼メモリはLPDDR5Xと事前に聞いていましたが、どうもSO-DIMMのメモリが2枚刺さっていました。ちなみに標準状態でのメモリのメーカーはCrucialでした。参考までに。↓
ということで分解した感想ですが、分解手順自体はそこまで難しいというわけではないものの、他のミニPCのように簡単にアクセスできる!ということはありませんし、底面の固定がガッチリされているせいでパネルを外すのがかなり手間だったので積極的にバラしたくはないかな…ってのが正直なところかな。
特にSSDの容量はデフォルトでは最大1TBまでなので「ストレージ容量はもっと確保したいけど分解は面倒だからやりたくないな」という方は注意しておきましょう!Minisforumさん、2TBの選択肢とか用意してほしいな!
逆にPCの分解に手慣れた方であれば驚異の計10TB超えのSSDを1台のPCに搭載できるので、ある程度腕に覚えがある方は分解にチャレンジしてみるのも面白いかも!
Minisforum AI X1 Proのレビューまとめ
とにかくパワフル。これがMinisforum AI X1 Proの第一印象です。
Ryzen AI 9 HX 370はかなり強力だとは聞いていましたが、ここまで快適なのは予想以上です!これくらいのスペックがあるなら数年は現役で戦えそうって本気で思いましたよ!
筐体はミニPCとしては大きめなものの、電源ユニットを内蔵しているおかげで取り回しは案外悪くありません。しかもSSDが最大で3枚搭載できるのも個人的にはプラスに感じましたしね!
ただ、利点ばかりではなく欠点もあります。それは主にCopilot周りの物足りなさでしょうか。
これはMinisforum AI X1 Proの問題とは言い難い点ですが、Copilot+は普通のCopilotよりも少し生成が早いとかくらいでCopilot+という上位機能らしいアドバンテージが提供できていないのが現状です。
「世界初のCopilot+認証を受けたミニPC」というのがMinisforum AI X1 Proのキャッチコピーですが、執筆時点ではあまりCopilotを期待して購入するのは考えた方がよさそう。
Microsoftの方針を見るにCopilotを軸にかなりAI関連に力を入れていくことが予想できるので、将来的にかなりグレードアップする可能性もありますし今のうちにCopilot+PCを購入するってのも余裕があるなら間違いではないでしょう。
もちろんハイスペックぶりに期待して購入するなら間違いはないので、現役でバリバリ使っていけるPCを探しているなら…Minisforum AI X1 Proはピッタリな選択肢かもしれませんよ!
Minisforum AI X1 Proの購入先まとめ
▼価格は変動するのでリアルタイム価格は以下からチェックしてね!↓
■Minisforum AI X1 Pro■
初出時価格→119,192円(ベアボーン)
初出時価格→149,592円(32GB+1TB)
初出時価格→166,392円(64GB+1TB)
初出時価格→186,392円(96GB+2TB)
▼公式ストア↓
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