ドコモ Galaxy A21(SC-42A)のレビュー。連絡用、サブ用に向いたスマホ
ドコモが2020年10月23日にリリースした「Galaxy A21(SC-42A)」は、キャリアモデルとしては非常に安価な税込22,000円で購入できるモデル。実機を手に入れたのでレビューをお届けします。
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Galaxy A21(SC-42A)の良かった点と気になった点
Galaxy A21はSamsungのエントリー帯スマートフォン。海外モデルとは大きく端末仕様が異なる。
良かった点
・低価格で手に入る
・FeliCa対応
・防水防塵対応
気になった点
・動作が鈍く感じることがある
・カメラ画質は価格なり
Galaxy A21の詳細スペックや特徴は以下で紹介しています。
Galaxy A21(SC-42A)の外観
Galaxy A21は5.8型ディスプレイを搭載するモデルで横幅は71mm。インカメラ部分は切り欠けタイプを採用しているが、全体的にベゼルが太く画面サイズの割に筐体サイズは大きめとなっている。
手元の端末はブラックだが他にレッドやホワイトも選択できる。ブラックの背面は光沢ある鏡面仕上げで見た目は美しいが、皮脂や指紋の付着が非常に目立つ。
Galaxy A21は本体にはストラップホールも備わっていた。
その他の配置は以下の通り。
付属品・同梱物
Galaxy A21の付属品は本体以外に試供品のSIMピン、クイックガイドが同梱。充電器やケーブルは付属していないので注意。
保護フィルムはPDA工房さんからリリース済み。様々なフィルムタイプがリリースされているので端末購入と合わせて検討頂きたい。
500円以上のご購入時に適用すると100円オフ!
▼サクッと視聴できる開封レビューも公開中。質感・カラー・雰囲気は動画の方が分かりやすいかと。↓
Galaxy A21(SC-42A)の処理性能
Galaxy A21の頭脳にあたるSoCはSamsung製のExynos 7884Bを採用。メモリは3GB、ストレージが64GBのエントリーモデルらしい構成である。
パフォーマンスは高くないので、WEB閲覧、SNS、メール、通話、動画視聴などライトな使い方を想定した端末だが、ページ表示に時間がかかる、スクロール時にカクつくような動作の鈍さを感じるシーンも少なからずあった。
ベンチマークスコアをチェック
端末の処理性能を数値化するAnTuTuベンチマークを走らせてみた。
▼Galaxy A21の実機でAnTuTu(Ver8)を測定。総合スコアは117,924点、GPUスコアは16,677点だった。↓
▼以下は現在市場で主流となっている各性能帯の参考スコアです。現時点で本端末の性能がどのランクに相当するか確認が出来ます!↓AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
▼ストレージ速度もエントリーレベルだが、値段相応なので特に不満は無い。↓
Galaxy A21(SC-42A)の機能・仕様の検証結果
通知ランプ | ☓ |
指紋認証 | ☓ |
顔認証 | ○:カメラ認証、認証速度は約1秒ほど |
アプリクローン | ○:Facebook、LINEなど一部のSNSアプリのみ対応 |
PCモード | ☓ |
外部映像出力 | ☓ |
戻るボタン入れ替え | ○:デフォルトは右 |
ジェスチャー操作 | ○:スワイプアップのみ |
クイックランチャー | ○:エッジパネル |
ゲームモード | ○:パフォーマンス重視、省電力重視、バランス重視の切り替え可 |
冷却システム | ☓ |
MicroSD 内部ストレージ化 |
☓:外部ストレージのみ使える |
Photoshop Camera | ☓ |
PUBGモバイル グラフィック設定 フレームレート設定 |
スムーズ+極限 :☓ スムーズ+90fps :☓ 最高クオリティ&フレーム設定→HD+高 |
スピーカー | シングル/下部 |
イコライザー | ☓ |
備考 | – |
FeliCa、防水防塵、FMラジオを搭載
Galaxy A21はドコモ端末となるので、おサイフケータイが利用できるFeliCaや防水防塵に対応している。また、FMラジオも利用可能。国内キャリアで標準的な機能や仕様がしっかり詰め込まれているのはありがたい。
ディスプレイ:HD+だが不満はない
Galaxy A21のディスプレイは1,560×720のHD+解像度を採用しており、パネルは液晶となる。一般的なFHDクラスの解像度よりワンランク低いが、画素密度は296.231ppiで利用時に解像度の低さは気にならなかった。
WidevineはL1に対応しており、HDクラスでDRMコンテンツを再生できる。スピーカーはモノラルだがエントリークラスでの標準的仕様で不満は無い。音量も大きく音質も悪くないのでYouTubeやNetflixも大きな不満なく視聴できた。
その他、ディスプレイの輝度はGalaxy A21で100%設定時にiPhone 11で約95%の輝度だったことから、実用範囲で十分と言えそうだ。
DRMコンテンツ | Widevine:L1 HDまで対応/HDRなし |
高リフレッシュレート | ☓ |
表示モード | ダークモード、ブルーライトカット |
画質調整 | ☓ |
備考 | – |
バッテリー
バッテリー持ちの検証中です。更新時はTwitter・Facebookでお伝えします。
逆充電 | ☓ |
充電速度 | – |
バッテリー持ち | – |
備考 | – |
Galaxy A21のカメラをレビュー
構成 | 13MP(メイン)、5MP(インカメラ) |
AI | ☓ |
撮影モード | ビデオ、写真、ポートレート、プロ(マニュアル)、パノラマ、食事 |
ズーム | デジタル。2倍にワンタップ切り替え可、以降はピンチ操作で最大8倍まで対応 |
シャッター音の消音 | 不可 |
マニュアルの設定幅 | ISO:100〜800、WB:2300〜10000、SS:調整不可、露出:-2〜+2 |
写真解像度 | 12.8MP(4,128×3,096) |
ビデオ解像度 | 720P/30FPS、1080P/30FPS |
スローモーション | ☓ |
手ブレ補正 | ☓ |
画質はエントリー帯で平均的
Galaxy A21のカメラは単眼で13MP(1,300万画素)である。Galaxyは被写体に応じて画質調整を行うシーン認識機能が利用できるモデルもあるが、Galaxy A21は非対応なので画質の調整を行いたい場合はユーザーがマニュアルで行う必要がある。
自動でシーンを認識する機能はないが、料理モードは搭載されている。通常モードと比較すると全体的に明るく背景ボケの演出もあり美味しそうに撮影できた。
▼左が通常モード、右が料理モード。↓
その他、屋外など光量の多いシーンでは見た目に近いナチュラル傾向の写真が撮影できるが、光量が少ないと一気に画質が低下する。
エントリー帯の製品では平均的な仕上がりなのでマイナス評価ではないが、記念撮影よりもメモ代わりの記録撮影向きであることは留意頂きたい。
昼間に撮影した屋外写真:条件良ければ綺麗に撮れる
光量の多いシーンでは綺麗な写真が撮影しやすい。やや白飛びしている部分もあるが、記録撮影の用途であれば十分な画質である。
一方で、室内、日陰など光量が少ない場所では極端に画質が悪くなる傾向で、暗くノイジーな写真に仕上がることもあった。やはり記念撮影には向いていない。
▼左がGalaxy A21、右がiPhone 11。↓
ポートレート:人物向きで物撮りは向いていない
Galaxy A21は単眼カメラだが「ライブフォーカス」モードを搭載しており、背景をボカし被写体を際立たせるポートレート撮影が楽しめる。
ライブフォーカス撮影時に7段階のボケ強度を調整可能。撮影後にボケ強度は変更可能だったがピント位置の再調整はできなかった。
ライブフォーカスでは「顔」を認識することが効果発動の条件となる。人物では背景ボケの効果が見られたが、物撮りでは背景をボカすことが出来なかった。また、人形フィギュアでも同様の結果だった。
Galaxy A21でのライブフォーカスはソフトウェア処理によるものなので、被写体と背景の切り離しが不得意である。
うまく撮影できることも多いがエッジ部分に不自然さが残る場合もあるので、撮影後は仕上がりを確認してほしい。エントリー帯では十分実用的なので、Galaxy A21を購入したらライブフォーカスを是非楽しんで頂きたい。
ナイトモード・夜景撮影:仕上がりに過度な期待は禁物
Galaxy A21は残念ながら夜間撮影に特化したモードは搭載されていない。通常モードでの撮影となり、強い光を放つ看板などは白飛びし、暗い部分は黒つぶれした。
夜間撮影での写真クオリティーもエントリー帯を脱しないごく平均的な仕上がりである。
▼左がGalaxy A21、右がiPhone 11。↓
さらに光量の少ないシーンで撮影。iPhone 11との比較は酷であるが、以下の撮影スポットはエントリー帯の製品だと写真が暗くなる場合が多い。それら同等クラス製品と比較すると明るく撮影できている。
▼左がGalaxy A21、右がiPhone 11。↓
自撮り:逆光でなければ十分なクオリティー
Galaxy A21は5MP(500万画素)の単眼インカメラを搭載。画素数は低いが光量ある場所では綺麗に撮影できることが多かった。逆光に対しては非常に弱く、室内照明の逆光でも派手に白飛びする。撮影時は逆光に注意頂きたい。
インカメラでの撮影では美顔モードも搭載されていた。その他、インカメラでもアウトカメラ同様にライブフォーカスが利用でき、ポートレートセルフィーも楽しめる。
動画撮影時の手ブレ補正:定点撮影向き
Galaxy A21での動画撮影は720P/1080Pの解像度を選択可能だが、どちらもフレームレートは30FPSまでとなる。明るい場所での画質は良好だが手ブレ補正は無いに等しく歩き撮影用途は厳しい。画質自体は悪くないので撮影するなら定点撮影がオススメである。
Galaxy A21(SC-42A)の実機レビューまとめ
Galaxy A21(SC-42A)は、ドコモ端末としては非常に安価な税込22,000円で手に入るスマートフォン。FeliCaや防水防塵に対応するなど魅力的な部分も多く、仕上がりは決して悪くない。
しかしながら、性能がエントリー帯であることから、性能と使用用途のバランスが釣り合っていないと不満が募る恐れがある。
Galaxy A21を触ってきたが、レビューを終えてオススメできそうな方をピックアップしてみる。
- 子供や親に持たせる「連絡用スマホ」を検討している方
- 通話やメールなど限定した用途で「サブスマホ」が欲しい方
- スマホの性能を熟知しており、事足りると判断できる方
ショップで「安くていいですよ」と勧められた場合、「自身のスマホの使い方とスマホの性能が釣り合っているか判断できない」のであれば手を出してはいけない。
エントリー帯の製品はスマートフォン初心者向けという訳ではない。「使い方に釣り合う性能であるか判断できる玄人向け」と筆者は考えているので、その点を留意した上で検討頂きたい。
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