5nmプロセス製造のDimensity 7000はミドルレンジも劇的性能アップ?

Dimensity 7000

MediaTek公式アカウントが、Weibo上にて12月16日に発表会があると告知をしましたが、その中でDimensity 9000に続く新しいSoCが発表されるかもしれません。

現地時間12月16日に発表アリ。新しいSoCが発表されるかも?

現地時間11月29日、MediaTekのWeibo公式アカウントは「12月16日14時よりDimensityフラッグシップ戦略と新しいプラットフォームの立ち上げに関する発表会を開く」旨を投稿。その際にDimensity 9000に続く新しいSoCの発表も期待されています。

そんな中、Dimensity 7000と呼ばれる新しいSoCの情報を、リーク情報でお馴染みの数码闲聊站氏がWeiboに投稿しています。

その情報を元にしたDimensity 7000のプロトタイプでの仕様は以下のようになります。

  • TSMCの5nmプロセスで製造
  • CPUはArm Cortex-A78x4(2.75GHz)+Arm Cortex-A55x4(2.0GHz)の8コア構成
  • GPUにはArmのMali-G510 MC6を搭載

CPU、GPUコアに関しておさらい

ここでCPUやGPUコアについて簡単におさらいしていきましょう。

Cortex-A78

Cortex-A78は2020年に発表されたハイエンド向けコアで、当時最新であった5nmプロセスをターゲットに設計されたものになります。

7nmをターゲットとした前世代のCortex-A77と比較した場合、同じ電力(1コアあたり1Wを消費した場合)で2割の性能向上を実現可能としています。

ただし、クロック周波数が2.6GHzから3.0GHzへ上昇した分も含むので、同クロックで比較した際はもう少し性能差は縮まるのではないかと思われます。

Cortex-A78は2021年にCortex-A710へと世代交代をしているので、執筆時点(2021年)では旧世代のコアとなってしまいます。

Cortex-A55

Cortex-A55は2017年に発表されたミドルレンジ向けコアで、Cortex-A53と比較すると約20%もの性能向上を果たしています。

同一の製造プロセス技術を用いて同一クロックに条件を合わせた場合、Cortex-A53と比べて消費電力あたりの性能は約15%の向上していると発表していました。

Cortex-A55は2021年にCortex-A510へと世代交代をしているので、執筆時点(2021年)では旧世代のコアとなってしまいます。この点はCortex-A78と同じですね。

Mali-G510

Mali-G510は2021年に発表されたミドルレンジ向けのGPUコアで、前世代のMali-G57と比較すると電力効率が約20%向上し、パフォーマンスも2倍向上しているとしています。

ちなみにDimensity 7000で採用されるとされているMali-G510 MC6の「MC6」はコア数を表しており、例えばMC6だと6コア構成となっています。

ミドルレンジのレベルが飛躍的に向上するかも!

Dimensity 1200の直接的な後継であるDimensity 9000が飛躍的に性能面や価格面が向上していると言われていますので、「安くてソコソコ性能が良い」MediaTekのハイエンドSoCとは言い難い状況になっています。

そのような中で、Dimensity 7000のCPU、GPUコアの構成はミドルレンジSoCでよく採用されている組み合わせのようですが、CPUコアはDimensity 1200と同じもので構成されており、製造プロセスも5nmですのでミドルレンジSoCとしてはかなり高い性能であると予想できます。

GPUコアもミドルレンジ向けとはいえ、2021年の最新世代で構成されているとのことですので、ある程度以上のグラフィック性能にも期待できそう。

高嶺の花となりつつあるDimensity 9000の穴を埋めるべき存在として、Dimensity 7000の正式発表が今から楽しみです!

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