MediaTek「Dimensity 8100」「Dimensity 8000」「Dimensity 1300」発表!詳細をチェック!
MediaTekが新型SoCのDimensity 8000シリーズとDimensity 1300を発表!準フラッグシップに位置するDimensity 8000シリーズ、ハイエンドに位置するDimensity 1300の3モデルが揃い踏みですよ!
最初に一つ補足事項があります。本記事で度々登場する言葉である「前世代のDimensity」は便宜上「Dimensity 1000シリーズ」と読み替えていただけると幸いです。
Dimensity 8100の特徴
Dimensity 8100の特徴は以下の通り!
Dimensity 8100のハイライト
- ハイエンドクラスのスペック
- 最大2.85GHz駆動のArm Cortex-A78を搭載したオクタコア構成
- ディスプレイはWQHD+(120Hz駆動)、フルHD+(168Hz駆動)に対応
- AI機能は前世代のDimensityから2.75倍向上
Dimensity 8100はArm Cortex-A78が4基、Arm Cortex-A55が4基のオクタコアで構成されています。ちなみにArm Cortex-A78は2020年に発表されたハイエンド向けの設計となります。
Dimensity 8100に搭載されるArm Cortex-A78はクロック周波数が2.85GHzとDimensity 8000より0.1GHzほど向上しているのが特徴です。
GPUはMali-G610 MC6と名称のみの記載に留まり、クロック周波数などの数値は記載されていないので、具体的な性能は不明なものの、前世代よりも性能は25%ほど向上しているとあります。
メモリはLPDDR5、ストレージはUFS 3.1とこちらもDimensity 9000に負けず劣らずのハイエンド仕様なのもポイントです。
ディスプレイはWQHD+(120Hz駆動)またはフルHD+(168Hz駆動)に対応。WQHD解像度でも120Hz駆動が可能とあります。
また、MediaTekの第5世代AIユニットであるAPU 580を搭載したことにより、AI性能は前世代のDimensityから2.75倍も向上したとのこと。
Dimensity 8000の特徴
Dimensity 8000の特徴は以下の通り!
Dimensity 8000のハイライト
- ハイエンドクラスのスペック
- 最大2.75GHz駆動のArm Cortex-A78を搭載したオクタコア構成
- ディスプレイはフルHD+(168Hz駆動)に対応
- AI機能は前世代のDimensityから2.5倍向上
Dimensity 8000はDimensity 8100と同じようにArm Cortex-A78が4基、Arm Cortex-A55が4基のオクタコアで構成されています。
Dimensity 8000に搭載されるArm Cortex-A78はクロック周波数が2.75GHzとDimensity 8100より0.1GHzほど低く抑えられているのが特徴です。
GPUはMali-G610 MC6と名称のみの記載に留まり、クロック周波数などの数値は記載されていません。
Dimensity 8100は前世代のDimensityより性能は25%ほど向上しているとありましたが、Dimensity 8000はその辺りの記載は無いため、恐らくですがDimensity 8100よりは劣るものと思われます。
メモリはLPDDR5、ストレージはUFS 3.1とDimensity 8100と同じ仕様でグレードダウンしていないのは褒めるべき点ではないでしょうか。
ディスプレイはフルHD+(168Hz駆動)に対応。WQHD解像度でも120Hz駆動が可能なDimensity 8100からは明確にグレードダウンしたポイントですね。
もちろんDimensity 8000もMediaTekの第5世代AIユニットであるAPU 580を搭載していますが、AI性能は前世代のDimensityから2.5倍とDimensity 8100の2.75倍と比べると0.25倍分が性能が落とされています。
従って、AIユニット部分も差別化のためにグレードダウンが図られていると言ってもいいでしょうね。
Dimensity 1300の特徴
Dimensity 1300の特徴は以下の通り!
Dimensity 1300のハイライト
- ハイエンドクラスのスペック
- 最大3.0GHz駆動のArm Cortex-A78を搭載したオクタコア構成
- ディスプレイはフルHD+(168Hz駆動)に対応
- HyperEngine 5.0に対応
Dimensity 8000シリーズとは相対的にひっそりとした形でラインナップに追加されたのがDimensity 1300です。
Dimensity 1300は同じシリーズであるDimensity 1200と同じ構成の、Arm Cortex-A78が1+3基、Arm Cortex-A55が4基のオクタコアで構成されています。
Dimensity 1300に搭載されるArm Cortex-A78は、3.0GHzが1基、2.6GHzが3基と同じ設計のコアでもクロック周波数の違いにより搭載数が分けられているのが特徴です。
GPUはMali-G77 MC9を採用。発表年が2019年と少し古いこともあり、超一級のグラフィック性能とは言い難いものの、平均以上の仕事はこなしてくれるはず。ちなみに、GPUもDimensity 1200から変更無しです。
メモリはLPDDR4x、ストレージはUFS 3.1とこれまたDimensity 1200と同じ仕様。最大搭載量が16GBなのも相変わらずですね。
ディスプレイは解像度が最大で2,520×1,080(WQHD相当)、リフレッシュレートが最大168Hzに対応。
どの組み合わせだと対応しているのかは明言していないものの、Dimensity 8000シリーズよりは劣る性能だと推測されることから、サポートする最大解像度であるWQHDでは168Hz駆動は不可能であると思われます。きちんと公式ページには記載して欲しいなぁ…
最後になりましたが、Dimensity 1300がDimensity 1200から進化した点がHyperEngine 5.0に対応したこと。それに伴ってかAI性能が10%ほど向上したとのこと。ただし、どの世代とは書かれていないので、基準が不明な点は注意が必要です。
各SoCの搭載機種は2022年の第1四半期に登場予定!
Dimensity 8000シリーズの登場は少し前より囁かれていましたが、ようやくお目見えとなった形です。
実際の仕様もDimensity 9000と比べると性能が抑えられている要素も多々あり、どちらかというと次世代Dimensity 1000シリーズの印象が強いかなと個人的に感じました。
正式なベンチマーク結果は出ていないものの、製品の立ち位置的にSnapdragon 870や888といった準フラッグシップあたりがライバルとなるでしょう。
また、ひっそりとリリースされたDimensity 1300はベースであるDimensity 1200からAI機能関連しかアップデートされていない小粒な変更にとどまっており、1300というよりは1250とでも名付けたほうがいいんじゃないかレベルでした。
別にDimensity 1200ベースで新型を出すのはいいんですが、せめて処理性能を少し上げましたよくらいは欲しかったのが正直なところです…
気になる搭載機種ですが、Dimensity 8000シリーズとDimensity 1300共に2022年の第1四半期にリリース予定とのこと。発表から割とタイムラグが少ない状態でのリリースとなりそうですね!
今までの例から考えると、Dimensity搭載機はSnapdragonの競合モデルよりも安価になりそうですし、MediaTekは今まで手薄であった準フラッグシップのハイエンド帯のシェアを奪えるのか。実機での性能が気になるとともに、これからの展開にも期待したいですね!
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