iPhone SE(第3世代)とPixel 6はアメリカでの販売状況が芳しくないかも。日本ではどうなの?
iPhoneの廉価モデルであるiPhone SE(第3世代)とGoogle謹製のフラッグシップモデルであるPixel 6ですが、両機のお膝元のアメリカ国内の販売状況は芳しくないとの情報が出ているようです。
アメリカ国内でのiPhone SE(第3世代)、Pixel 6の販売状況は芳しくない?
海外メディアであるPCMagは、アメリカをメインに活動しているリサーチ会社のWave7 Researchが報告したアメリカ国内のスマートフォン販売状況を取り上げています。
その記事によると、Wave7 Researchが米国のキャリアショップの販売員を対象に調査を行った結果、全体の56%の販売担当者がiPhone SE(第3世代)のニーズはiPhone SE(第2世代)の時よりも低いと答え、ニーズが高いと答えたのはわずか8%だったとのこと。
アメリカ大手キャリアのVerizonの担当者はiPhone SE(第3世代)のテレビCM、ラジオCM、屋外や印刷での広告をあまり打っていないことで、ユーザーが存在を認識していないので、そもそも多くの人がリリースされたことを知らないのではないかと語っているようです。
上記の有り様ですので、Wave7 Researchは「Apple自身この機種の販売にそれほど熱心ではないようだ」と報告書に記している模様。
また、上記とは別の店の担当者は、iPhone SE(第3世代)の4.7インチと小さなボディが、販売が低迷している要因であるかもしれないと述べたとのこと。
また、Googleのフラッグシップ機であるPixel 6もアメリカ国内では同じく販売が低迷しているとしています。
Googleは大手キャリアのVerizonでPixelの売上を伸ばすためにspiffs(アメリカの業界用語で、販売員への謝礼金、販売協力金のこと)に頼っているとのこと。
このこと自体はアメリカ国内でも普通のことのようですが、グーグルは他社よりも非常に高い基準で金額を上げているとWave7は述べていた模様です。ただし、Verizon以外ではPixelシリーズに関する販売への対策はほとんど無いようだとも述べているようです。
当記事で紹介されていた笑えないエピソードとして、ある担当者は、彼はサムスンのGalaxy S22が完売した際、Galaxy S22シリーズを買いに来たユーザーに代替機としてPixel 6を販売しているとの話も出ているようです。そんな売り方しないと売れないのかよ!
インドでの売れ行きは好調との報告もあり。日本でも販売ランキング上位に入っている
ただし、アメリカではあまり売れ行きが芳しくないiPhone SE(第3世代)もアメリカ以外の国では好調の可能性もあるとPCMagは述べています。
というのも、インドのBusiness Today誌によると、インドではiPhone SE(第3世代)の登場により、2021年に540万台だった全体の販売台数が2022年には750万台と210万台も増加する見込みとかなりいい感じに売れている模様です。
インドでのiPhoneのシェアはわずか4.4%だとBusiness Todayは伝えており、現在はかなりシェアが低いですが、逆に言えば伸び代がかなりあるということ。
実際にAppleは「made in India」の関税割引を利用するために、一部機種の生産をインドにシフトしており、現在はiPhone SE(第3世代)とiPhone 13の2機種をインドで生産しているとReutersは報じているとのことです。
▼日本での販売状況が気になったのでBCNのランキングを調べたところ、1位と5位にiPhone SE(第3世代)の128GBがランクインしているので、売れてないことはなさそうです。↓
iPhone SE(第3世代)はアメリカのニーズ的に少々ズレているのかも?
2014年にiPhone 6シリーズが登場したのもアメリカ国内ではiPhone 5シリーズではサイズが小さすぎるとの話があり、ニーズに応えるために大型化したとの話がありましたし、今となっては小型なiPhone SE(第3世代)はアメリカではウケが悪いのも納得の話でした。
小型機へのニーズが根強い日本ではどうなのかというと、販売ランキングTOP5入りはしているものの、他のTOP5入りのiPhoneはiPhone 12シリーズと一括1円入りしやすいモデルで、iPhone SE(第3世代)自体もキャリア販売モデルありきなのは事実。
何故こんな構図になっているのか。小型機としては、iPhone 12 miniやiPhone 13 miniがラインナップ入りしている上、定価も第2世代からかなり値上げされている点も合わさり、キャリアの施作がないと売れにくいのかなと筆者は考えます。
上記の点を鑑みると、アメリカでも大画面のニーズに合っていない、日本では小型機としてはiPhone miniシリーズがバッティングしている等、少し世間でのニーズからズレてしまっているのかなぁと思ってしまいました。悪い機種ではないんですけどね。
ただ、インドではiPhone SE(第3世代)を起爆剤としてiPhoneの売れ行きも上がっているようですので、一概に販売面での失敗作とも言えないのは事実。iPhone SE(第3世代)が成功しているか否かの判断はもう少し見守ってからの方がいいかもしれませんね。
▼iPhone SE(3世代)やPixel 6はレビューしているので気になる人はチェックしてみて下さい。↓