MediaTek Dimensity 9000発表!スマホ向けでは世界初4nmプロセスを採用したハイエンドSoC!
MediaTekが新型SoCのDimensity 9000を発表!スマートフォン向けでは世界初の4nmプロセスを採用したハイエンドSoCです!
Dimensity 9000の特徴
Dimensity 9000の特徴は以下の通り!
Dimensity 9000のハイライト
- ハイエンドクラスのスペック
- 最先端の4nmプロセスで生産
- Cortex-X2を組み合わせた高性能コア
- 業界初のレイトレーシングに対応
▼Dimensity 9000は最先端のTSMC N4(4nmプロセス)製造を採用。これはスマートフォン向けとしては世界初の採用になります。↓
5nmプロセスでも一部の製品ぐらいしか採用されていない中で、最先端の4nmプロセスを採用するところからもMediaTekの今までにない気迫が伝わってきます。
▼CPUユニットは最新の超高性能コアであるCortex-X2を採用。高性能コアはCortex-A710、高効率コアはCortex-A510を採用しています。↓
内訳としては、以下の通りになっています。
- 超高性能コア:Arm Cortex-X2(最大3.05GHz)×1
- 高性能コア:Arm Cortex-A710(最大2.85GHz)×3
- 高効率コア:Arm Cortex-A510×4
全てのコアが2022年発表の最新のIPデザインで固められており、ある意味Armのリファレンス構成とも言える組み合わせになっています。
メモリもLPDDR5x 7500Mbpsに対応させることで、応答性もかなり向上していると謳っています!
GPUは2021年発表のArm Mali-G710 MC10を搭載。ちなみにMali-G710 MC10の搭載はDimensity 9000が世界初とのこと!
また、Dimensity 9000には業界初のVulkanを用いたAndroid用レイトレーシングSDKを導入。ビジュアル面で表現可能な幅がさらに広がりました。
更に、180Hz駆動のFullHD+ディスプレイにも対応。ゲーミングスマホのニーズにもしっかりと応えています!
カメラ性能は、18ビットHDR-ISP設計により、3台のカメラで同時にHDR映像を撮影することが可能に。画像処理性能も大幅向上していますね!
新しいAIプロセッシングユニット(APU)は、前世代比で最大4倍の電力効率アップを果たしています。近年は画像加工やゲームなどあらゆる分野で機械学習が用いられているので、この性能アップは素直に喜ばしいですね。
Dimensity 9000は、3GPP Release-16標準技術を採用した唯一の5Gスマートフォン向けモデムをチップの中に統合。3CCキャリアアグリゲーション(300MHz)では下り7Gbps(Sub-6)の驚異的なピーク性能を誇っているとのこと。
その他無線技術もスマートフォン向けSoCでは世界初となるBluetooth 5.3に対応。Bluetooth LE Audioもサポートしているので、以前と比べて低遅延、高音質が実現できています。
Wi-Fi 6E 2×2 (BW160)にも対応することで前世代に比べてパフォーマンス効率が最大2倍向上。対応した無線ルーターが必要なものの、以前よりも高速で安定したインターネット環境が実現できちゃいます。
文句無しのハイエンド構成!
ガルマックスでも既報の通り、以前からDimensity 9000の噂などはチラホラ出ていまして、その内容もAnTuTuスコア100万点越えとかで個人的には「ホントかぁ?」と眉唾で見てたんですが、フタを開けてみると「あながち間違いじゃないかもな」と思えるスペックでした。
以前のDimensity 1000シリーズは確かにハイエンドとは言えるスペックを誇ってはいたものの、リリース当時の現行より1世代前のSnapdragon 800番台クラスの性能だったので、正直型落ち感は否めなかったんですよね。
しかし、Dimensity 9000は他社競合と並ぶどころか追い抜く勢いの性能を発揮しているので、十分勝負の土俵に立つことができています。
あとは、Dimensity 9000自体の価格がどうなるか。MediaTekの製品はSnapdragonなどより価格が安いのもウリの一つですので、難しいでしょうが是非ともMediaTekには価格面でも頑張って欲しいところ!
搭載機種は何になっていつリリースされるのかも含め、実際の性能や使い勝手(発熱など)はどうなるのか。是非とも注目です!