OS X Lion、OS X Mountain Lionが無償提供開始
Appleがサポートページにてひっそりと旧バージョンのOS X Lion、OS X Mountain Lionを無償で配布しています。
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各OSの特徴とシステム利用条件
OS X Lion、OS X Mountain Lionの特徴や利用条件を記載します。MacのOSは以下の条件の他に機体にプリインストールされているOSより古いOSにはダウングレードできないという特徴もありますのでご注意ください。
OS X Lion(10.7)
2011年に発売されたOS X Lionは、iOS端末のホーム画面の様にアプリを表示させるLaunchpadやスクロールの方向を含めたジェスチャーの拡充、アプリのフルスクリーン表示への対応など当時のiOSの要素をふんだんに取り込んでいった先駆けと言えるでしょう。
また、OS X LionをインストールしたMacにはRecovery HDが作成されるので、メンテナンスや復元が今までよりも簡単になったのは大きい進化です。
Mac Pro以外の2010年以降にリリースされたMacが対象ですが、インターネット復元機能によりAppleのサーバからLionのリカバリイメージを直接ダウンロードして起動できるようになっているので、再インストールの際にインストールディスクも不要となりました。
公式サイトでのシステムの利用条件は以下の通り。
- Intel Core 2 Duo、i3、Core i5、Core i7またはXeonプロセッサ
- Mac OS X Snow Leopard v10.6.6からv10.6.8(推奨)まで
- 7GBのハードドライブ空き容量
- 2GB RAM
OS X Lionが初めてプリインストールされたMacは以下の通り。
- iMac(21.5-inch,Late 2011)※一般に流通はしていません。
- MacBook Pro(Late 2011)
- MacBook Air(Mid 2011)
- Mac mini(Mid 2011)
- Mac Pro(Mid 2012)
OS X Mountain Lion(10.8)
2012年に発売されたOS X Mountain Lionは、前バージョンのOS X Lionをベースに改良されたバージョンです。
新機能は通知センターやGame Center、リマインダー、メモなど、OS X Lionから引き続きiOSの機能やデフォルトのアプリを輸入してきたのが主になります。
また、OS X Mountain Lionから起動時点から64ビットに対応必須となった為、32ビットのみ対応のCPU搭載のMacや64ビットのCPUではあるものの、ファームウェアで32ビット固定されているMacではインストール不可となってしまいました。
公式サイトでのシステムの利用条件は以下の通り。
- OS X v10.6.8、またはOS X Lionがインストール済み
- 2GB以上のメモリ
- 8GB以上のハードドライブ空き容量
OS X Mountain Lionに対応しているMacは以下となります。
- iMac(Mid 2007-2020)※実機での確認はできていませんが、2020は誤記だと思われます。
- MacBook(Late 2008アルミニウム製、またはEarly 2009以降)
- MacBook Pro(Mid/Late 2007以降)
- MacBook Air(Late 2008以降)
- Mac mini(Early 2009以降)
- Mac Pro(Early 2008以降)
- Xserve(Early 2009)
OS X Mountain Lionが初めてプリインストールされたMacは以下の通り。
- iMac(Late 2012)
- MacBook Pro(Retina,13-inch,Late 2012)
- MacBook Air(Mid 2013)
- Mac mini(Mid 2012)
公式サイトではまだ販売中
実は、OS X Lion、OS X Mountain Lion共にAppleストアにて販売中なんですよね。どうしてもMac App Storeから入手したい方はお金はかかりますがストア経由での購入がよろしいかと思います。
▼両バージョン共に2,440円(税込)で同額。両方ともにEメールに記入されているプロダクトコードをMac App Storeで入力する方式です。ネコ科の動物がアイコンになっているのが懐かしさを感じます。↓
あくまでも旧OSを使う事情がある人向け!
今回のOS X Lion、OS X Mountain Lionは両方ともセキュリティアップデートすら打ち切られた旧バージョンのOSです。従って、脆弱性の修正は絶望的となっておりセキュリティ上のリスクはかなり高いと見ていいでしょう。
このOSを使う事情がある方は、
- 64ビットに対応していないIntel Macを最終のバージョン(OS X Lion)までアップデートしたい
- サポートしている最終バージョンではMacの動作が重いので、機能上の不便は承知の上でダウングレードしたい
- 最新のバージョンで動かなくなったアプリを使いたい
など、特殊な用途で使う方が大多数と思います。よって、今回の無償提供は一般ユーザーにはあまり恩恵を感じる場面はないかと思われます。
しかし、OSの価格としては少額とはいえ、今まで購入に踏ん切りがつかなかった旧Macのユーザーには朗報と言えるでしょう。