中古住宅を実質10%以上安く購入。家を買う前の考え方や値引き方法まとめ

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2016年12月24日に最終的な値引き交渉が終了。

本記事では中古住宅を購入するに辺り考えた事を織り交ぜながら、私達の「値引き戦略」をまとめておきます。

住宅って値下げ交渉が中々難しいんですよ。簡単に考えると10%OFFって小売では多い割引帯ですが、家になると1,000万円の家でも10%OFFで100万円割引ですからね。

住宅価格は購入する地域などでも大きく変わりますが、購入に辺り考えた事や、値引きタイミングなど少しでも今後中古住宅を購入する方の参考となれば幸いです。

最初に物件価格について簡単にお話しときます。

元々、1,480万円の物件を1,350万円(50万円相当のオマケ付き)で購入しました。オマケも含んで実質10%以上(価格的に実質180万円)安く購入したことになります。

中古住宅を探す前に「ブレない条件」を決めた。

今回の中古住宅購入は一人娘である私のパートナーが「両親の老後に安心して過ごせる家を確保したい」という強い気持ちがあったから。

私のパートナーのご両親は転勤族だったので持ち家を現在は持っていません。

ご両親が定年退職された事とパートナーの年齢的に家を購入するタイミングだと感じたので、2016年は本格的に住宅に関する情報を集め着々と準備。

ちなみに皆さんもご存知の通り、私は今年の5月に独立したので大金を銀行からまだ借りれません。

というわけで初期に出した条件は

  1. パートナー自身でローンが組める範囲。
  2. 一人でも家を維持出来る範囲に月々の支払いを収める事。
  3. 通勤を考慮して会社から15km以内。
  4. 私の収入はアテにしない事。
  5. 親からの援助は断る事。

4は冷たい言い方かもしれませんが、私がローンを組む訳では無いので認める訳にはいきません。「貴女がローンを組み、ローンの返済債務があるのだから、一人で賄える範囲」を条件としました。ヒモ野郎みたいですよね(笑)

今後、パートナーが私のことを大っ嫌いになって熟年離婚することになっても、自身で家を維持できる支払い能力があるので、今後私たちに問題が生じても彼女は家を守れるじゃないですか。

もちろん、月々決められた返済額はパートナーの収入で無理が無い範囲ですのでパートナーが払います。が、繰り上げ返済を勝手に私が払うのは私の自由なので、ローン年数をガッツリ減らすくらいは手伝いたいと思ってます。

5はご両親からの援助したいとの話しがあったので追加。パートナーのご両親は定年退職しているので、ご両親の老後の蓄えを私達が手を付けたくなかった事が第一です。

そして上記を条件に探す事に。

その後、労金で1,540万円のローン審査が通ったので、具体的な予算が見えてきました。ちなみに労金は審査がシビアですが、繰り上げ返済の手数料が無料なのでオススメ。

ローン審査が通った事で、諸費用込みで1,500万以下とざっくり価格の条件を追加。

元々頭金があった事と1,540万円のローンが通った事で夢が膨らみますが、月々の支払いや固定資産税、自治会費、今後のリフォーム資金の蓄えなど諸々考え、ローンは1,300万、残りは頭金という感じに条件を固めました。

「何円まで」としっかり決めておかないと、ローンが通った額で夢が膨らみ背伸びしてしまい確実にシワ寄せが来ます。

中古住宅では少し背伸びをすると、ドンドン良いものが出てきますからね。ローンが通りちょっと夢が膨らみ始めたパートナーに「俺は夢より現実」と言い放ちバッサリと一刀両断。

大きな金額がローンで通ると金銭感覚が麻痺しがちになりますが、数百万上乗せする金額を今の自分なら何年で貯めれるか?と考えると現実に戻れます。

背伸びしたい気持ちも分かりますし、ローンも通っているので手も届きます。が、家を買うことがゴールでは無く維持することが大切です。

もちろん、何故そう考えるのかブロガーらしく数千文字のメールで説明。パートナーにもしっかり納得していただきました。

お値打ち物件なんて滅多に出ない。だから、「安くなる時期を狙う」。

私の実家も中古住宅。

約4,500万の家を知人から2,500万円(築18年)で購入しています。何が言いたいかと言うと、純粋なお値打ちの物件の殆どは身内、知人で消化されています。

不動産業者が間に入っている時点で驚くようなお値打ち物件は滅多に出ません。

そもそも、仲介手数料は物件価格により決まってくるので、不動産会社が間に入ることで出来るだけ高く売りたいのは分かってます。

つまり、中古物件は不動産会社が相場を決めている様なもんです。

出来るだけ相場に沿った高い価格で売られてます。それで売買が成立すると、売り主側も高い値段で売れ、不動産会社も高い価格を基に仲介手数料が貰えるのでWin-Winです。

だから、いきなりお値打ち価格なんて出ません。中古住宅を購入する場合は予算を決めてその範囲内で様々な物件をマークしておくのが第一歩。

  • ▼ワンポイントアドバイス▼

    中古物件サイトでビックリするようなお値打ち物件が出てきた場合は「事故・事件」が発生していないかチェックしましょう。

  • 【公式】事故物件か調べる事のできるサイト「大島てる」
  • 夢を折る様な言い方ですが、不動産会社が仲介することで「純粋なお値打ち物件」は、ほぼ出てきません。

ここからは心理戦。相手が見えていなくても情報収集で心理が分かる。

中古物件は売り主と不動産会社で売り価格を決めて、様々な物件サイトで公開されます。

ある一定期間がすぎると物件価格などに変化が現れ、売り主の「早く売りたい」という気持ちが見え隠れ。

大体3ヶ月もすると物件価格が下がったり、オマケがついたりと売り主の心理が見えてきます。

逆に数ヶ月スパンで価格をチェックして価格変動が起こらない物件は売り側が急いでいません。この様な物件は値引き交渉が難しいです。

ちなみに私達が購入した家も売りに出されてちょうど3ヶ月。

第一段階の変化として物件価格が1,390万に下がりました。その後、更に50万円相当のオマケが付いたので「踏み込むタイミング」と判断して不動産会社に会ってお話を伺うことに。

不動産会社の話をしっかり聴いて、「焦り」を感じ取る。

価格交渉時は私の自宅に不動産会社の方に来てもらう形で話しを進めていました。ちなみにこの時点で私達は物件の内覧と調査を済ませて「購入する」事が確定済み。

これから値引き交渉に入るのですが、不動産会社の方がこんな言葉を口にしていました。

「50万円相当のプレゼントは今月だけの特典なので来月にはなくなります。

この言葉は「私達を焦らす」為の1つの言葉ですが、逆に考えると不動産会社はこれだけの特典を付けているので早く売りたいという気持ちが滲み出ているということ。

この時点での返しは、「オマケいらないからその分を物件価格から値引いてもらえますか?」と提案して物件価格の値引き交渉スタート。

売り主から承諾を得て50万割引まではいかなくとも物件価格は1,350万円まで値下がりました。

最後のひと押しで「50万相当のオマケ」も付けてもらい当初の価格から実質180万円OFFで手を打ちました。

物件価格に対しての割引は、売り当初から130万円安くなってますので物件価格値引きへの踏み込みは打ち止め。今後はオマケを付けてもらう間接的な値引きに方向性を変えます。

実は、物件を内覧した時に物件価格は1,300万位で考えています。これ以上は厳しいのですが、非常に良い物件なのでどんな感じか見に来ました」と釘を刺してました。

つまり、「1,300万前後を提示すると決まる可能性が高くなる」っていう意識の刷り込み開始です。

「1,300万位で考えている」「ローンは1,300万が通れば良いほうだと思う」「ローンが1,300万以上通っても支払いが厳しくなるので1,300万しか組まないと決めている」「1,300万を越す部分は頭金として出すので、物件価格が1,300万を超えると正直苦しい」

まぁ、思いつく会話の中でもキーワードとなる1,300万という言葉を散りばめて話していました。

オマケは全室のカーテン又はエアコンがプレゼントと言う感じ。

エアコンは持っているので、オマケをもらうならサイズ調整が必要なカーテンと決めていました。これも初回時に伝えていました。

そして、最終的な価格が決まる日に「予算オーバーなのであとちょっと(50万くらい)安くなりませんか?」と購入する意思満々でふっかけました。返答次第では交渉の余地ありです。

不動産会社の方は「うーん。」と悩みました。

悩むってことは彼の頭のなかで損得勘定が行われているって事です。つまり交渉の余地あり。オマケゲット作戦発動です。

「そっか~。これ以上は厳しいですか。。。お伝えしていた通り1,300万が予算だったので、カーテンも買わなくちゃいけないし出費がかさむからしんどいなぁ。」等と軽めの追い打ちネガティブ発言を追加。

あちらも「1,300万円以上は厳しい」というキーワードが刷り込まれているので、「うーん。それでは1,350万+オマケ(50万相当)で何とか。。。」との返答が。作戦成功で50万相当のカーテンゲットです。

こちらは最後のひと押しで値引きではなくオマケを利用したのは、値引きよりも上限50万で価格変動があり不動産側の負担が少ないほうが決まりやすくなると考えた戦略です。上手く誘導出来たので大成功です。

というわけで、2016年12月24日に元々1,480万円の物件を1,350万に値下げして約50万円のオマケ付きで手を打ちました。

当初の目標は物件価格は1,300万ですが、必ず必要となるカーテンのオマケが付いてきたので、予算的に希望の価格帯に収める事が出来て満足。

余談ですが、カーテンって結構します。購入した家の16箇所分のカーテンをカタログから選ぶ形なのですが、オーダーだとワンセットで3万から4万します。思いの外、一軒家のカーテン代ってバカにならない出費だなと。

購入した中古物件を選んだ理由。

中古物件を購入するに辺り、価格・地域・通勤距離・周囲の利便性等は既にお話したので、ここからはそれらをクリアして購入した物件を選んだ理由を残しておきます。

私達が購入した家は、元々、1,480万円で売り出されていた築24年の中古住宅で土地は約50坪の3階建て庭付き4LDK。

3階と言っても、1階部分はビルトインガレージ×車2台分+軽自動車が停められる3台分の駐車スペースなので居住は2階~3階です。

中古住宅は「ガタ」が来ているのが当たり前。リフォーム代金も+で必要なので私達はフルリノベーションモデルを探した。

中古住宅は「中古」な訳ですから、買ったままでは既にガタが来てます。

「現状渡し」では水廻りや外壁補修に+600万は見積もらないと痛い目に遭います水廻りだけで200万~300万は必要ですからね。

私達が購入した中古住宅は、購入後にリフォームやリノベーションを別途必要としない「フルリノベーション(大規模な改修工事)」が施された物件です。

以下はリノベーション内容。

  1. 外装塗装
  2. 玄関廻りジョリパッド仕上げ
  3. 壁・天井クロス張替え
  4. 洗面CF張替え
  5. 1F・2F(家)のフロアタイル張替え
  6. キッチン全交換
  7. キッチン壁、キッチンパネル交換
  8. トイレ交換
  9. 全室LED照明へ交換
  10. TVインターホン交換
  11. お風呂全交換
  12. 網戸張り替え
  13. 畳・ふすま全交換
  14. スイッチ・コンセント全交換
  15. 給湯器交換
  16. ハウスクリーニング
  17. 防蟻工事

これらの大規模改修工事費、キッチンなどの物に対する価格が全て物件価格に含まれています。私のパートナーは建築関係のお仕事をしているのでかなりシビアにチェックしていましたが合格点。

今回マークした住宅は外壁・水廻りだけの一部リノベーションでは無く、内装も一新されているフルリノベーションが施された中古住宅なので、今後15年~20年は購入した状態で住めます。

築24年で耐震に関しては1つ古い規準ですので、火災保険に加え地震保険にも加入しました。

ちなみにガレージは鉄筋コンクリート、住宅部分は木造です。木造は状態が良ければ平均約64年程住めるので、その他のガタが来る約20年後の築44年頃にはリノベーションではなくリフォーム(建て替え)予定してます。

 中古住宅で選ばなかった物件。

私達が購入した物件は、様々な条件をクリアした物件ですが、残念ながら見送った物件をご紹介。

大規模な改修が必要な現状渡し物件。

中古物件の現状渡しだと、下手すりゃ築年数と同じだけ利用された外壁、壁紙、水廻りとなる事が多かったです。

例えば、訳の分からないリフォームが施されており、ドアを開けると壁があるだとか、購入後に「リフォームにいくらかかるか分からない」物件は見送り。

中古物件の現状渡しではリフォーム代金も考えなくてはいけないので、基本的にリフォームを施さなければいけない物件は見送ってます。

平屋系のお家。

例えば2世帯が住める繋がった一軒家。

お値段も安くてリノベーションされているお家も多いのですが、数十年後にリフォームする場合、内部リフォームに限定されます。

耐震に関してもこれから改定されるかもしれませんし、今後、建て替えが出来ないお家は見送りました。

マンション。

これは個人的に良いイメージが無かったから。

実は私はマンションも持っていたことと、これまでも、今現在も集合住宅に住んでいますが、マンションは本当に周囲の方次第。

私、過去に2度近隣住民の騒音等で悩まされていました。

というわけで良いイメージが無かったので却下。

現在よりも通勤がしんどい物件。

冒頭で会社から15km以内という条件を出しましたが、15km圏内でも通勤がしんどい物件が多々あります。

例えば、2車線の峠を超えなければ出勤出来ない物件は見送りました。

毎日往復する通勤路が峠なのは、通勤がとてもしんどいです。また、時間が固定されがちな公共機関を利用しなければいけない場所も見送り(これは田舎だから利便性が高く無い為)。

家に関して今年1年を振り返る。

条件の合う一軒家を購入することになり嬉しく感じていますが、今年は家に振り回された1年でもありました。

私は今年の5月から独立しましたが、それまで会社の寮で過ごしていた為、現在の自宅は今年に入って借りたお家です。

自由になったことを良いことに、パートナーの会社から徒歩3分の場所(自宅からパートナーの会社が見える)に自宅を借りて、「これだけ会社から近けりゃ同棲出来るっしょ!」と勝手に意気込んだのですが、まさかの家を購入する方向に。

まぁ、色々振り回されました(勝手に暴走していただけ)が、結果的に良い方向に転んだので良しとしましょう。

購入前に中古住宅を数多く見に行ったのですが、崖の上に建つ家だとか、ドアを開けると壁の家だとか、通勤で命の危険性を感じる家だとか、ヤバイ家がゴロゴロありました(笑)

条件をしっかり決めてから探すと、本当に希望に合う中古物件は少ないです。

中古住宅を購入する場合は長期戦となるので条件を固め、情報をかき集め、地域それぞれの相場を知り、安くなるタイミングを見計らって行動しましょう。

中古物件サイトで公開された直後は「価格相応」。この時点で喰いつき割引に持ち込むと「こちらの条件を一方的に投げかける」事となるので割引の成功率が下がります。

相手がしびれを切らして「ぽんッ」と値下げやオマケが付いたときが売り主が「早く売りたいよ~!」と声を挙げた瞬間です。

安くゲットするなら踏み込みタイミングが非常に重要。踏み込み時期だけでどちらのペースで話が進むのか決まってきます。

今回は、私と私のパートナーが選んだ中古住宅に関して色々なお話をしましたが、これから中古住宅を買おうと思っている方の役にたったら嬉しく思います。

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